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アジア市場動向

中国の持続的な経済成長の確認とトリシェECB総裁が3カ月物資金供給を今年9月まで継続することを表明したことにより、アジア株式は全面高の展開となった。

この株式市場のリスクテイクを受け、円相場もクロス円を中心に円安基調が継続。ただ、オセアニア通貨では週末を前に、午後になると利益確定売り優勢の展開となった。

他のストレートでは、ユーロドルが1.21台、ポンドドルが1.47台を中心にボックス相場を形成したまま、欧州勢の動向待ちのムードが継続していた。

海外市況動向

アジア株式市場が堅調な値動きとなったことを受け、本日の欧州タイムの株式市場もこの影響を受ける可能性が高い。

しかし欧州勢参入直後の17:30に英中銀インフレ態度調査と英経済指標(5月生産者仕入価格、4月鉱工業生産&製造業生産高)が発表される。特に英国のインフレ動向如何でFTSEやポンドが動く可能性がある。このため、アジア市場のリスクテイク基調を継続するか、それともその勢いが失速するか。その分岐点と見極める上でも17:30以降の値動きには注視した方が良いだろう。

その後、NYタイムに入ると、注目の5月米小売売上高が21:30に発表される。

コア指数と共に前回よりも低下しているとの見通しだが、市場予想以上に強い内容となった場合は、中国経済の持続的成長と共に米景気回復に関してもその力強さが確認でき、ベンチマークとなるウォール街株価指数では1万ドルの大台を終値ベースで維持する可能性が高まろう。

逆に弱い内容だった場合は、週末要因も絡み利益確定売り優勢の展開が強まる可能性が出てくるため、ウォール街株価指数では1万ドル割れ、為替市場ではユーロショートカバーに一服感が強まり、昨日下支えされた1.20ミドルレベルで再びサポートされるかが焦点として浮上するか注目したい。

ただ、本日は週末に加えサッカー・ワールドカップ(W杯)が南アフリカで開幕する。

4年に一度のビッグイベントに加え、欧米勢では英国、ドイツ、フランスそして米国と海外主要マーケットそのままの国がワールドカップにも出場する。これらの国々は1次リーグを突破する可能性が高い。それだけに、自国だけでなくライバル国の状況も気になるところであり、本日は取引どころではなくなる可能性も出てこよう。

そうなると商いが細る可能性も十分考えられるため、仮にそのような状況となった場合、眠たくなるような相場に向き合うなら、ワールドカップの開幕戦を堪能するのも一興だろう。

ユーロドル 日足

ウォール街株価指数 日足