FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。中国の1~3月期国内総生産(GDP)が発表されたが、前年同期比で11.9%増となり、2期連続の2ケタ増を記録した。これは2007年以来の成長率となり、昨年9~12月期の10.7%増を大きく上回っている。

しかし、この結果により中国国内の過熱感から資源系では金融引き締めの影響が警戒される。実際、昨日と本日アジアンタイムの商品市場はそのことを警戒し反落基調となった。

また為替市場でも、ドルを買って新興国と資源国通貨を売る、いわゆるドルキャリーの巻き戻しもみられ、中国の買いポジションが警戒されている。こうした状況が、原油相場に対しても一定の影響を及ぼした格好のようだ。

一方、米株式市場ではウォール街株価指数が1年7カ月ぶりの高値を更新している。欧州市場ではギリシャ財政問題を蒸し返す動きもみられるが、米企業決算と経済指標がともに市場予測よりも良好な数字を出していることで、持続的な経済成長に自信を強める向きが増えている。昨日は米宅配・配送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)が利益予想を上方修正し、一昨日のインテルやJPモルガンチェースなどの好決算と滑り出しは上々。この株式の堅調な状況は、景気連動性の高い原油市場にはポジティブ要因と言えよう。しかし、本日発表された検索大手グーグルは1株利益で市場予想を下回ったことから、週末要因と絡んで一度利益確定売りが強まる可能性がある。

また、市場関係者の一部からは、原油相場に関しては実需環境が85ドル超の価格水準が適正であるのか疑問視する声が聞かれれば、石油輸出国機構(OPEC)の増産リスクも意識され易い状況となっており、株価との比較では上昇ペースが抑えられ易くなっていることに注視した方がいいだろう。

テクニカルで見ると、高値が前日の高値とほぼ横並びになったことから、中には毛抜き型という人もいるかもしれない。現状下げ幅が小さく弱いため、下値ポイントは一目均衡表の転換線、または基準線辺りでサポートされやすいと思われる。また、2月5日からの上昇トレンドに綺麗に乗っているため、目先はやはり底堅い展開となる可能性があることを示唆している。

しかし、これは逆に言えば、上記のポイントを下抜けた場合は、下落基調が強まるということでもある。87ドルのライン付近でのレジスタンスの強さも気になる。仮に下落基調が強まった場合は、サポートラインをブレイクし、82ドルのラインがネクストターゲットとして視野に入る可能性が出てこよう。

NY原油先物(5月限)日足