格付投資情報センター(R&I)は7日、独ダイムラーと戦略的協力を行うと同日発表した日産自動車とルノーについて、両社の格付けに影響はないと発表した。
R&Iによると、今回の提携で、ダイムラーから日産にインフィニティブランド現行モデルラインナップ向けガソリン・ディーゼルエンジンを供給する一方、ルノー・日産アライアンスからダイムラーに、小型高級車向けのガソリン・ディーゼルエンジンや中型バン向けの小型ディーゼルエンジンとトランスミッションを供給する。
また、新型ガソリン・ディーゼルエンジンを共同開発することなどで、互いに商品ラインナップを拡充。部品の共通化や共同購買によるコスト削減や事業活動におけるベンチマークや、ベストプラクティスの共有などにも取り組む。将来的には、米国、中国、日本での日産ブランド、インフィニティブランド、ダイムラーブランドの協業や電気自動車とバッテリー技術の共同開発なども含め、あらゆる可能性を検討していく方針という。
R&Iでは、今回の戦略的協力が進展すれば、コスト削減や燃費規制対応のための開発コスト抑制といった面でそれぞれにメリットがあるとみている。だが、「シナジー効果が顕在化するまでには相応の時間を要するだろう」(R&I)。
R&Iは、「株式の持ち合いも現金流出が発生しないのはメリットだが、出資比率が低いだけに信用面での補完効果は限定的だ」と分析した上で、「今回の提携をもって日産とルノーの格付を動かす必要はないと判断している。提携の具体的な内容を踏まえた上で、日産とルノーが提携効果をテコに収益力・キャッシュフロー創出力を底上げしていけるか見守っていく」としている。