家に帰れば当然のように照明とテレビをつけ、シャワーを浴び、PCに向かう。冷たいものは電子レンジですぐに暖め、電気ポットには常にお湯が沸いている……。現代人は多くの家電や便利なグッズに囲まれた快適な暮らしを送っています。当然電気代、水道代、ガス代、その他もろもろ……。お金も多く出て行ってしまいますね。でも、ちょっとしたことの積み重ねで、年間で節約できる金額は膨大なものになります。これからご紹介する、過ごす部屋別の節約テクニックを駆使して、快適な節約生活をスタートさせましょう!

3週にわたってお届けするキッチン編。冷蔵庫、ガスコンロ、電子レンジに続き、最終回となる今回は食器洗い・その他編です。

食器洗い

56.ボロ布や新聞紙、スクレイパーで汚れを拭ってから洗う
食器についた汚れや油は、洗う前にボロ布や新聞紙などで拭き取っておきましょう。洗剤の量もすすぎの水も少なくてすむので、節約面でも環境面でも◎。キッチンの近くに小さく切ったぼろ布や新聞紙を常備しておくと便利です。
57.洗い桶にため洗い、ためすすぎする
食器を洗うとき、水を流したままにしておくと、1分間で約12ℓも使用することに。家族4人分になると、なんと約100ℓ! 洗い桶に水をためておき、そのなかで洗うようにすれば、水道代がかなり節約できます。ご飯粒など時間がたつとこびりつく汚れも、つけおきすることでスッキリきれいに。
58.食器洗い乾燥機を導入する
食器洗い乾燥機はコスト高な印象が強いですが、実は使い方によっては、手洗いより節約できるケースも。食器洗い乾燥機の場合、給水は約2分程度、後はその水を循環して洗浄するので手洗いに比べて水道代ははるかにおトク。冬場は給湯器からお湯を出す際のガス代もかかりません。特に最新の製品には省エネ機能が満載。手洗いとどちらがトクか、一度検討してみては。
★年間節約額
約9,450円(給湯器(40℃)、使用水量65ℓ/回(冷房期間は、給湯器を使用しない)の手洗いの場合と給水接続タイプで標準モードを利用した食器洗い乾燥機の場合との比較)
※手洗い、食器洗い乾燥機ともに2回/日
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版

「卓上型食器洗い洗浄機(NP-TR1)/パナソニック」……お湯の温度を抑えながら高い洗浄力を発揮する「パワー除菌ミスト」で、省エネNo.1※を実現。(※2009年7月現在)。食器量や汚れに応じてさらに省エネ運転する「エコナビ機能」でさらに節水、省電力化に成功

59.食器洗い乾燥機は洗浄後にトビラを開けて自然乾燥させる
食器洗い乾燥機を賢く使うコツは、洗浄後すぐにトビラを開けておくこと。余熱だけでもかなり乾燥できるので電気代をおさえることができます。
60.食洗機の洗剤いり排水をたらいにためて、軽い汚れの食器のつけおきや、ふきん、子どもの食べこぼした洋服などのつけおきに利用
洗剤入りのお湯は食器や衣類の洗浄に最適。食洗機から出る高温度の排水を捨ててしまうのはもったいないので、洗い桶でのつけおきはもちろん、ふきんの洗浄、子どもがいる場合は食べこぼした洋服などのつけおきなど、積極的に再利用しましょう。
61.洗剤いらずのアクリルたわしを利用
洗剤や石けんを使わずに食器の汚れをおとす、アクリルたわしをご存知ですか?アクリルの毛糸を編んだもので、ちょっとした汚れならこれで十分落とせます。アクリルたわし以外に洗剤を使わず洗えるスポンジなど、最近はエコなキッチングッズがたくさん。

「ズビズバシリーズ(とんがり)/旭化成ホームプロダクツ」……独自のアクリル不織布が汚れをしっかりかきだす、洗剤いらずのスポンジ。研磨剤なしでフッ素加工品にも安心

62.食器は大きなものから順に積み上げて、チョロチョロ水ですすぐといつの間にか下の食器もきれいになる
食器をすすぐ際は、大きな皿を下にして順に積み上げましょう。上の器からあふれた水が下へと順に流れていくので、チョロチョロ程度の水流でも十分きれいになります。
63.すすぎ水は鉛筆の芯の細さくらいに
すすぎの水を5分間流しっぱなしにすると、約60ℓも使用したことに。すすぎの際は、水量幅を鉛筆の芯の細さくらいにしましょう。これだけでもかなりの節水に。

その他

64.炊飯器で4時間以上保温するなら、電子レンジで温めなおしたほうがトク
炊飯器で長い間保温したままにすると、パサパサになってしまいます。炊飯器での保温は4時間までが目安。それ以上保温する時は別の容器に移し替えて冷凍し、食べるときに電子レンジで解凍して。長時間保温より、電子レンジで温め直す方が消費電力を抑えることができます。
65.炊飯器は大きいほど消費電力が多いので、家族の人数にあった大きさにする
炊飯器で長い間保温したままにすると、パサパサになってしまいます。炊飯器での保温は4時間までが目安。それ以上保温する時は別の容器に移し替えて冷凍し、食べるときに電子レンジで解凍して。長時間保温より、電子レンジで温め直す方が消費電力を抑えることができます。
66.電気ポットは使わず、お湯は給湯器からガスで沸かして魔法瓶で保温する
電気ポットでお湯を沸かして、そのまま保温していると、かなりの電気代がかかります。商品によっては、冷蔵庫と同じくらい電気消費量がかかるものも。お湯を沸かすときは、給湯器のお湯をヤカンで沸かし、魔法瓶で保温するのがオススメ。最近では、電気を使わないステンレス製の魔法瓶も登場しています。

「ステンレスエアーポット(TAHシリーズ)/サーモス」……ステンレスボディの真空断熱型魔法瓶。電気を使わないので、電気代はゼロ。軽量で持ち運びもラク

67.無洗米利用で水を節約する
お米のとぎ汁が河川のヘドロや海の赤潮の原因になること、知っていましたか?環境庁の調べによると、生活排水の6割近くが炊事で、そのうちの最大の汚れがとぎ汁だそう。3合のお米をとぐのに使う水は約5ℓ。年間ほぼ毎日ご飯を食べるとしたら、1,750ℓの水を使っていることになります。節約と環境のためにも、無洗米を積極的に利用しましょう。
68.野菜や麺のゆで汁はコンロや換気扇の掃除、食器洗いに利用する
野菜や麺のゆで汁は捨ててしまわずに、掃除や食器洗いようにとっておきましょう。特に、うどんなど麺類のゆで汁は、油を吸収する「でんぷん類」を多く含んでいるので、油がこびりついたコンロや換気扇の掃除にも最適です。