家に帰れば当然のように照明とテレビをつけ、シャワーを浴び、PCに向かう。冷たいものは電子レンジですぐに暖め、電気ポットには常にお湯が沸いている……。現代人は多くの家電や便利なグッズに囲まれた快適な暮らしを送っています。当然電気代、水道代、ガス代、その他もろもろ……。お金も多く出て行ってしまいますね。でも、ちょっとしたことの積み重ねで、年間で節約できる金額は膨大なものになります。これからご紹介する、過ごす部屋別の節約テクニックを駆使して、快適な節約生活をスタートさせましょう!

3週にわたってお届けするキッチン編。冷蔵庫に引き続いて、今回はガスコンロ・電子レンジに関する節約術です。

ガスコンロ

44.鍋底の水滴はふき取る、火がはみ出さないように調節する
火にかける前にちょっとチェック! 鍋の底は濡れていませんか? 濡れたままだと水を蒸発させるのに余分なエネルギーを使うので、必ず拭いてから。また調理する時に、炎が鍋底からはみだしていませんか? これもムダなので、はみ出さないよう調節を。
★年間節約額
約370円(水1Lを沸騰させる時、強火から中火にした場合)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
45.お湯を沸かすときにはかならず「フタ」をする
あまり気にしたことがないかもしれませんが、「フタ」は重要です。「フタ」をすることで熱が逃げにくくなり、調理時間を短くすることができます。お湯を沸かす時、野菜をゆでる時など、必ず「フタ」をする癖をつけましょう。
46.ガスコンロは1口を続けて使用する
コンロは2~3口あるのが普通ですね。でも実は1口を連続して使うほうが、余熱が利用できてお得です。下ごしらえを十分にして、1品調理が終わったらすぐに次の調理にとりかかれるように準備すると、効率的に使えます。
47.同時に調理できるものがないか考える
お米を炊く時には一緒に卵をいれて、ゆでたまごを作る。お弁当のウインナーを焼くときに、一緒に目玉焼きも焼く。グリルで鮭を焼くときに、コロッケも一緒に焼くなど、同時調理は節約の強い味方です。時間も短縮できて一石二鳥です。ぜひお試しを。
48.パスタはいったん沸騰させたら、放置でOK
パスタをゆでるのは意外と時間がかかります。でも、こんな驚きの方法が。麺をお湯に入れ、沸騰したらよく混ぜ、きっちりフタをして火を消してしまいます。このままゆで時間の表示のとおり放置します。開けてみればちゃんとゆであがっています。
49.コンロはこまめに掃除する
コンロが目詰まりしていると熱効率が悪くなり、火力が弱くなります。また、不完全燃焼や点か不良の原因にもなりますので、なるべくこまめに掃除をしましょう。お手入れは専用の金ブラシでこするだけと意外と簡単です。必ずコンロがさめてから行ってください。
50.鍋、やかんは平たく、底の大きなものを選ぼう
鍋ややかんは、なるべく底が大きくて平たいものを選びましょう。熱効率がよいので、省エネ=節約になります。1回1回はわずかな違いかもしれませんが、毎日使うものですから、チリも積もって長い目でみると違いが出てきます。
51.保温調理なべや圧力なべを使う
おでんやカレー、シチューなど、時間をかけるほどおいしくなる料理は多いもの。もちろんその時間分、ガス代もかかることになりますね。そんなジレンマを解消してくれるのが「保温調理なべ」や「圧力なべ」です。どちらも火にかける時間がぐっと短く済むので、おのずと節約に。

「真空保温調理機シャトルシェフ/サーモス」……魔法瓶と同じ構造で、余熱を長時間高温に保つことができる。食材を煮るのに長時間火にかけ続ける必要がなく、調理鍋を短時間火にかけた後、保温容器に入れることで調理する

電子レンジ

52.電子レンジはオート調理ではなく、手動で時間調節
電子レンジのオート調理機能に設定されているのは、あくまで食品の調理・解凍に適した標準時間。食品やお皿を置く場所によっては、加熱し過ぎてしまう場合も。ムダな電力消費や調理ミスを防ぐためにも、なるべく手動で確認しながら時間調整しましょう。

「過熱水蒸気オーブンレンジ(ER-GD500)/東芝」……石釜ドーム構造で、食材をより速く効率よく調理。オートパワーオフ、待機時の消費電力ゼロなどの節電機能で省エネ基準達成率112%を実現

53.少量の野菜をゆでるなら、ガスより電子レンジのほうがトク
少量の野菜のしたごしらえは、コンロで煮るより電子レンジで調理したほうが安くすみます。電子レンジで調理すると栄養素が水に流れ出ることもないので、健康面からもオススメです。
★年間節約額
約1,000円葉菜(ほうれん草、キャベツ)の場合
約1,080円果菜(ブロッコリー、カボチャ)の場合
約990円根菜(ジャガイモ、里芋)の場合
※100gの食材を1ℓの水(27℃程度)にいれ沸騰させ煮る場合と、電子レンジで下ごしらえをした場合(食材の量等により異なります)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
54.冷凍した食材を解凍するならアルミホイルにのせればスピードアップで電子レンジ要らず
冷凍食材の解凍は、電子レンジを使うのがてっとり早いですが、熱伝導率のよいアルミホイルを使う裏技も。冷凍した食材をホイルの上に置くか、包み込むだけで、通常の2~3倍は速く解凍することができます。
55.電子レンジで解凍するなら半解凍してから冷蔵庫へ
電子レンジの解凍機能を使う場合は、まず電子レンジで半解凍の状態にしてから、冷蔵庫で解凍するのがオススメ。一度に解凍してしまうより、食品の風味が損なわれません。電気代の節約にもなって一石二鳥です。