立て続けのサプライズ演出に涙する榮倉奈々

故・長島千恵さんの実話をもとに作られた『余命1ヶ月の花嫁』。公開初日の9日、東京・有楽町で舞台挨拶が行われ、榮倉奈々、瑛太、安田美沙子、柄本明らが登壇した。

千恵さんを演じた榮倉は、「千恵さんの伝えたかった思いが、太郎さんやお父さんなど周囲の方々だけでなく、たくさんの人の心を動かしたことは本当に素晴らしいこと。あらためて感激しています」とコメント。千恵さんの恋人だった赤須太郎さん役・瑛太は、「どんな作品でも撮影は大変だけど、この作品に関しては本当に精神的に苦しい日もありました。それだけに無事に今日を迎えられて、感動しています」と感慨深げだった。

千恵さんの父・長島貞士さんを演じた柄本は、「映画というのは、お客さんに見ていただかないと成り立たないもの。この作品も多くの人に見てほしいと思います」と挨拶した後、報道陣に向けて、「……僕も写してくださいね。いまほとんどこっち(榮倉と瑛太)でしたから(笑)」。その発言に出演者も観客も爆笑。しばらく手を休めていた報道陣も、柄本にシャッターを向けていた。

榮倉は先日行われたイベントでも涙を流した

赤須太郎さんを演じた瑛太

長島貞士さん役の柄本明

安田美沙子は千恵さんの親友役

太郎さんと貞士さんは、6日に行われたイベントに続き、この日もゲストとして登壇。貞士さんは、「今日こそ泣くまいと思ったのに、どうしても涙が出てしまいます。この映画には感動的なシーンがたくさんあるし、榮倉さんが千恵とまったく瓜二つに見えることも。千恵自身が演じているのでは……と複雑な気持ちになりました」。

太郎さんは榮倉と瑛太への思いを手紙に綴り、2人の前で朗読した。「映画を見て泣きました。この映画をたくさんの人に見てもらえたなら、僕はまた泣くと思います。そして5年後、10年後、世の中が長島千恵を忘れても、たくさんの女性が乳がん検診に行き、千恵と同じ涙、僕や親友たちと同じ涙を流す人がいなくなったとしたら、その時もきっと泣くと思います」。ときおり声を震わせて太郎さんが読み上げると、榮倉の目にも涙が。

目を赤くしながら手紙を読む赤須太郎さん

千恵さんの父・貞士さんも神妙な面持ち

2人の言葉に目頭を押さえる榮倉

さらには瑛太からも、サプライズとして花冠をプレゼントされた。いずれの演出も事前に知らされていなかっただけに、榮倉は大粒の涙を溜めつつ、「……ずるいです(笑)」と驚きを隠せない様子。最後の挨拶でも、「こんなにサプライズをしてもらって、本当にありがとうの気持ちでいっぱいです」と感謝の言葉を述べていた。

花冠を贈られた榮倉が、「これ、作ったんですか?」と瑛太に尋ねる場面も。お互い照れくさそう

『余命1ヶ月の花嫁』は全国東宝系で公開中。

主題歌を歌うJUJU(左端)も駆けつけた