財務省は8日、2月の国際収支状況(速報)を発表した。貿易収支 / サービス収支 / 所得収支 / 経常移転収支の合計を指す「経常収支」は1兆1,169億円で、2カ月ぶりの黒字。前年同月と比べるとマイナス1兆3,973億円(55.6%)で、12カ月連続で減少した。

前月の経常収支は、輸出の落ち込みのスピードが輸入を上回ったため1,728億円の赤字となり、1996年1月以来13年ぶりに赤字に転落した。今月は、輸出額から輸入額(運賃、保険料を除く)を差し引いた貿易収支が2,021億円の黒字で、前月の8,444億円の赤字から大きく回復。それにより、経常収支は2カ月ぶりの黒字となった。ただし、前年同月比ではマイナス8,290億円(80.4%)で、16カ月連続で減少した。

輸出は、前年同月比3兆3,579億円(50.4%)減の3兆3,100億円。対前年同月と比べて5カ月連続の減少で、1985年1月以降最大の減少幅となった。輸入は同2兆5,289億円(44.9%)減の3兆1,079億円で、同4カ月連続減。こちらも、1985年1月以降最大の減少幅となった。

サービス収支は輸送及び旅行の赤字幅が拡大したことから1,491億円の赤字、所得収支は証券投資収益及び直接収益の黒字幅が減少したこと等により、前年同月比5,710億円(34.1%)減、1兆1,045億円の黒字となった。