社団法人 日本旅行業協会(以下、JATA)は4月1日、2009年3月期(2009年1~3月)における「旅行市場動向調査」を発表した。調査は全国のJATA会員各社の経営者などを対象に、2009年2月16日から3月2日にかけて行われ、269社が回答した。
その結果、海外旅行市場全体では、対前期(2008年10~12月)比で8ポイントの減少。前年同期比では39ポイント低下と大きく後退した。だが、ウォン安の韓国などアジアの一部は需要を伸ばしていたのも事実だとしている。国内旅行市場全体では、対前期比26ポイント減。前年比では35ポイントの低下となった。JATAでは、海外・国内市場ともに過去2年で最低の水準となった要因について、景気悪化による個人消費の低迷や企業の経費削減の影響と分析している。
一方、次期(2009年4~6月)の見通しについては、海外市場では燃油サーチャージの大幅な値下げによる需要が好転するとの見通しを発表。特にヨーロッパなど遠方方面の需要喚起が期待され、今期より15ポイント上昇すると見ている。これに対し、国内市場は低迷脱却となる好材料に乏しいうえに、外国からの観光客牽引も期待できないことから、依然低迷が続くと予想。今回調査から2ポイントアップのほぼ横ばいで推移するとみている。