総務省が27日発表した2月の全国消費者物価指数は変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(2005年=100)が100.4となり、1月に続き前年同月比で横ばいとなった。前月比では0.1%の下落となった。

消費者物価指数は、全国の消費者世帯(家計)が購入する商品やサービスの価格を指数化し、総合的な物価の変動を捉えるもので、総務省が毎月発表している。

上昇率は昨年7、8月の2.4%をピークに縮小、今年に入り1、2月とゼロが2カ月続いた形だ。内訳をみるとエネルギーが前年同月比でマイナス7.3%と大きく低下。電気代、都市ガス代がそれぞれ8.1%、10.0%上がったものの、灯油が26.5%、ガソリンが27.7%とそれ以上に下がっていることから全体としてマイナスとなっている。ただ、1月との比較では灯油、ガソリンともに下落幅は縮小している。

エネルギーの値下がり分を打ち消しているのが原料費の高騰などにより昨年から値上げラッシュが続いた食料品。生鮮食品を除く食料の上昇率が前年同月比3.3%となっているが、2月(3.7%)からは低下した。前年同月比で上昇率が大きいのはチーズ(30.2%)、マーガリン(28.0%)、小麦粉(21.4%)など。

昨年来大きく価格が変動している石油製品や食料品を除いた、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数」は98.5。前年同月比で0.1%、前月比で0.2%下落した。前月からの指数の下落が目立ったのは衣料でマイナス3%。婦人スラックス(冬物)はマイナス7.8%と大きな下落幅となった。

1月の上昇率(ゼロ)は07年9月(マイナス0.1%)以来1年4カ月ぶりのことで、かりに3月の指数が前年同月比でマイナスになれば、1年半ぶりの物価下落となる。