世界最大級の豪華客船「クイーン・メリー 2(QUEEN MARY 2)」が6日、朝6時過ぎに横浜港の大黒ふ頭T-1・T-2岸壁に着岸した。日本初寄港となる同船は、海面からの高さが62m。高さ56mの横浜ベイブリッジの下を通過することができない。そのため、横浜港大さん橋国際客船ターミナルではなく、横浜ベイブリッジの北側たもとの大黒ふ頭・大型貨物船接岸施設に停泊した。貨物船用の接岸施設に大型客船が泊まるのも日本では初となる。
2004年処女航海のイギリス船籍・クイーン・メリー 2は、全長345m、15万トン級のクルーズ客船で、全長はJR山手線のおよそ1.5倍に相当する。船内には、プールやカジノ、プラネタリウムなどが備えられている。同船は1,000万円クラスの世界一周の旅の途中で、今回は開港150周年を迎える横浜市が誘致したことにより日本初寄港が実現した。
大黒ふ頭周辺はガードマンや警官らによる厳戒態勢がしかれていたが、世界最大級の"彼女"の姿をひと目見ようと家族連れがマイカーなどで訪れており、周辺の道は貨物トラックと乗用車で大渋滞となった。訪れた人たちは、降りしきる雨の中、みな"彼女"にカメラを向けていた。また当日は、抽選選抜の一般と記者クラブのみ船内の内覧が行われた。
シドニーから太平洋を北上して日本に寄港したクイーン・メリー 2はこの日の夕方、フラッシュが放たれるなか、次の寄港地・香港へ向けて大黒ふ頭を離れていった。