どうまとめたらいいのか……『ニコニコ大会議2008冬』～短い(冬)から(ββ)へ

ニコニコ動画の新バージョン「ニコニコ動画(ββ)」(ダブルベータ)を発表するイベント「ニコニコ大会議2008冬～ザ・デイ・ビフォー・明後日～The day before "the day after tomorrow"」が12月4日、東京・文京区JCBホールで開催。同サービスを運営するニワンゴ取締役のひろゆきこと西村博之氏らが、招待されたユーザーたちの前でニコニコ動画の新たなる機能、戦略を発表した。

ユーザー数1000万人突破。でも、黒字まで月いっちおく円足りません!

ニコニコ動画でも生放送が行われた本イベント。第一部はビジネスカンファレンスとしてニコニコ動画の現状報告から行われた。まず登場したニワンゴの親会社であるドワンゴの小林宏社長は会場のユーザー、生放送の観客に挨拶したのち「会員登録数が1,000万人を超えました」と高らかに報告。小林社長の説明によれば2008年12月3日現在、ユーザー数は1,029万人、モバイル会員は275万人、プレミアムユーザーは22万7,000人に達したという。とはいえ、収支状況はいまだ赤字。収益は順調に伸び、2008年10月、11月度の収支は大分改善したものの「まだあと1億!」ほど、足りていないという。

自虐的な笑いを誘う報告に、会場のユーザーたちから「がんばれー」と声をかけられた小林社長は「頑張っていきますので皆様よろしくお願いいたします」と力強く頷く。

トルシエ登場。ユーザーたちとニコニコ動画を万歳三唱で黒歴史

その後、小林社長はニコニコ動画半期におけるトピックスを報告。ニコニコ動画が『ひろゆき記念』と称して、元サッカー日本代表の監督のフィリップ・トルシエ率いるサッカーチームであるFC琉球の試合をスポンサードした模様をスクリーンに流したところで、ひろゆきが登場する。さらに「大変な方がゲストで来ています」と小林社長。

現れたのは、なんとトルシエ監督本人であった。フランス語で"ニコニコドゥガ"は画期的なツール。そうリップサービスをしたトルシエ監督に会場は大喝采。ひろゆきの提案で「ニコニコ動画万歳、FC琉球万歳、アン、ドゥ、トロワ、チバリオ(頑張りましょう)」という万歳三唱を行うことに。しかも、代表時代の渋い面とは裏腹になぜかノリノリである。ユーザーたちとの一体感に満足したのか、2回もそれを行い、笑顔で会場を後にしたトルシエだ。ひろゆきは「トルシエの黒歴史になるんだろうな」と一言。自分で提案したというのにヒドイ。

さらにゲストは続く。続いてのゲストはニコニコ動画で人気に火がついたラッパー"らっぷびと"だ。ユーザー代表として「ニコニコ動画にいいたいことがある」と威勢良く登場。会場と生放送中の観客から「安倍がんばれー」「安倍じゃんwww」「安倍さんwwwww」と本名を連呼され、やりにくそうな様子を見せるが、この日のために作ったというニコニコ動画をディスるオリジナル曲を熱唱した。パフォーマンスの後で「お近づきの印に」とひろゆきにうまい棒を渡す。ひろゆきからメジャーデビューが決定したことを触れられると、らっぷびとは恐縮しつつ、EMIミュージックから来年2月4日に新曲を発売することを発表して、代表曲『When They Cry』をもう一曲披露して帰って行った。

ここで第一部は終了。なお、この場ではiPhone用のニコニコ動画プレーヤーを開発中ということも発表されている。投入時期は未定で「気長にお待ちください」とのことだ。