日本観光協会は21日、訪日外国人向けの電子マネー「YOKOSO! Japan Card」(YJC)による実証実験を行うと発表した。同カードはJR東日本の「Suica」とアイワイ・カード・サービスの「nanaco」をベースに、旅行中の病気・怪我に対する一定金額の見舞金サービスなどを提供。利用状況やアンケート調査などを踏まえて、観光誘致などにつなげたい考えだ。検証期間は7月19日~9月30日。
同協会によると、訪日旅行者数は2007年で830万人に達するなど、堅調に推移している。その一方で旅行形態は、リピーターの増加とともに団体旅行から個人旅行へとシフトしているという。そうした中、外国人旅行者が1人歩きできる環境を整備しようと、今回の実証実験に踏み切った。
カードは既存の「Suica」「nanaco」カードがベースとなっている。機能としては、電子マネー機能や乗車機能に加え、1万3,000円までの見舞い金サービスが受けられる「安心機能」、ためたポイントに応じてプレゼントが受け取れる「ポイントラリー機能」を有する。
参加対象は、韓国及び台湾の個人旅行者1万人。同協会は「今後利用状況やアンケート調査結果を踏まえ、観光誘致などに役立てたい」と話している。