同展では、NHK総合にて放送されるNHK大河ドラマ『篤姫』の連動企画として、篤姫の一生にスポットライトを当て、彼女の素顔に迫る。「プロローグ 篤姫のふるさと薩摩」「第一章 御台所への道のり」「第二章 婚礼~将軍家定と敬子」「第三章 江戸城大奥」「第四章 幕府瓦解~徳川家存続への思い~」「エピローグ 明治の天璋院」の6章で構成。御台所になるまでの歴史的背景や島津家と徳川家の関係、江戸城の大奥の実態、さらに天璋院をめぐる女性達だけではなく、幕閣・諸大名など表向きのつながりにも注目し、天璋院が果たした役割や幕末の情勢を検証していく。なかでも特筆すべきは、島津斉彬、徳川家定などの人物紹介が随所に見られるほか、文書に対する口語訳がそれぞれ付いているといった、分かりやすい展示構成。また音声ガイドは、NHK大河ドラマ『篤姫』で篤姫付き老女幾島(松坂慶子)がナレーションを務めている。幾島役の松坂慶子は「篤姫に宝物のように仕えた幾島から見た篤姫の成長ぶりや大奥での苦労などを紹介しております。是非皆様に聞いていただきたいですね」と話した。

女優の宮崎あおい(写真左)と松坂慶子(右)

松坂慶子は篤姫付き老女幾島として、音声ガイドのナレーションを務めている

文書に口語訳が付いているといった、分かりやすい展示構成が魅力

観覧料 一般1,200円/大学・専門学校生960円/高校生及び65歳以上600円/中学生以下無料
開館時間 9時30分~17時30分(土曜日のみ9時30分~19時30分)
休館日 毎週月曜日

また、江戸東京博物館開館15周年記念特別展としても位置づけられている本展では、同時期に特集展「家康・慶喜・家達~転換期の徳川家~」を開催。第16代当主となった徳川家達を中心に展開している。初公開となる徳川慶喜が設置した訴状箱(目安箱)の運用を記した文書も見所のひとつだ。なお、同展は常設展観覧料(一般600円/大学・専門学校生480円/中学生・高校生65歳以上300円/小学生・中学生無料)となっている。開催期間は3月23日まで。

展示品紹介

貝合道具 黒塗桐鳳凰文蒔絵貝桶・合貝 江戸東京博物館 蔵

黒塗葵牡丹紋散蒔絵櫛台 徳川記念財団 蔵

萌黄地葵唐草筥牡丹文二陪織小袿 徳川記念財団 蔵

藍色切子栓付酒瓶 徳川記念財団 蔵