東京・秋葉原の石丸電気 SOFT 2 8Fホールにおいて11日、DVD「ULTRASEVEN X Vol.1」発売記念イベントが開催された。このイベントにはDVDを購入したファンが招待され、監督・出演者のトークショーや握手会など、終始なごやかな雰囲気で行われた。

『ULTRASEVEN X』は、円谷プロダクションが『ウルトラセブン』生誕40周年記念として製作した作品。2007年10月から12月にCVC・TBS系列の放送局で放送されたが、「ウルトラマンシリーズ」としては初の深夜の時間帯に放映されたことからも話題となった。また、今年の1月11日からはTBSチャンネル(CS、ケーブルテレビ放送)でも放映開始。DVDはすでに1月23日(以降、続巻は毎月順次発売)にVAPより発売され"プレミアムエディション"と"スタンダードエディション"の2種類で展開されている。

<ストーリー>
政府によって高度に管理された街。宇宙から侵入してくる未知の生命体、エイリアンに立ち向かう特殊捜査チーム"DEUS(デウス)"の一員、ジンはやがて自分がULTRASEVEN Xとしてエイリアンと戦う運命であることを知り……。この世界は何なのか? 世界を救うべく現れた赤い巨人ULTRASEVEN Xとは一体何者なのか?

「ULTRASEVEN X Vol.1 プレミアム・エディション」は発売中。ウルトラアイ(1/1プロップ プレミアレプリカバージョン)を同梱している。価格は8,190円
(C)2007 円谷プロ/ULTRASEVEN X PROJECT

「ULTRASEVEN X Vol.2 プレミアム・エディション」は2月27日発売で、1/2プロップ・アイスラッガー型ペーパーナイフを同梱。価格は8,190円
(C)2007 円谷プロ/ULTRASEVEN X PROJECT

イベントのステージには、八木毅監督、主人公=ULTRASEVEN X役の与座重理久(よざ えりく)、ケイ役の脇﨑智史が登場。撮影当時のスタッフの雰囲気や作品にかけた意気込みなどを語った。

左から脇﨑智史、八木毅監督、与座重理久

八木毅監督
バップさんとは(平成版)『ウルトラセブン』(1994年製作)からのお付き合いで、『ウルトラセブン』が40周年ということで「ぜひ、セブンをやろう」ということになりました。そして、やるんであれば『ウルトラセブン』をリスペクトしつつ、斬新で新しい世界観のものを作ろうと、今日、この場にいるジン(与座)とケイ(脇﨑)やほかの出演者、スタッフなどが集まり、作品として出来上がったという次第です。

(2人の配役は)最初から決まっていたような、そんな自然な感じでしたね。ジンは記憶が無いという設定だったんですが、ネガティブな暗い人間になりがちなところを重理久自身のアクティブさで、うまく演じてくれたと思います。ケイにしても、彼(脇﨑)は演技に対してとても繊細なんですよ。それでバランスもとれていたんじゃないかと感じましたね。

アクションの部分も基本的には吹き替えを使わないで本人たちにやってもらったんです。真夏にあの黒と白のコートを着てのアクションは大変だったと思いますが、頑張ってくれました。皆でがんばった結果として、本当にいい作品ができたという自負はありますね。

「ウルトラマンシリーズ」では『ウルトラセブン』が一番好きだという八木毅監督。今回の作品はリスペクトするということもあり、非常に思い入れのある作品となったようだ

与座重理久
オーディションの時からトム(脇﨑の愛称)と一緒だったので、正直こんなカッコイイ奴がいるなら自分に主役は無理かなと思っていました。そしで帰る途中で事務所から「決まったよ!!」と電話がかかってきまして、人目もはばからず「ヨッシャー!!」と(笑)。

実際に演じるという段階になってから、これまでの「ウルトラマンシリーズ」という歴史があるなかで、自分がどのように演じたらというのは本当に悩みました。実際に本読みの時点で監督に「お前ダメだ。使えねぇよ」と言われましたし……(笑)。でも、自分で考えてみて"新しい物"を作るんだから、自分なりにぶつかって、そして監督や共演者の方たちと話し合いながら良い物を作っていけばいいんじゃないかと思いまして、ふっきれて演じることができました。

記憶を無くしつつもULTRASEVEN Xとなって戦う主役ジンを演じた与座重理久

脇﨑智史
"主役"を選ぶオーディションと聞いていたので、決まったと言われたときは「これで憧れの変身ができる!!」と思ったんですが、変身できなくてちょっと残念だったのは覚えています。でも、重理久だから"仕方ないな"みたいな(笑)。重理久より自分が1つ年下なんですが、体育会系ながらもずっとタメ口でしたし。

本当に相手が重理久だから良かったとつくづく思っていて、野球に例えるなら重理久が不動の四番という感じがしたので、同じキャラにはならないようにしないといけないと。つまり、自分は一番か二番バッターでコツコツやって、重理久がカーンと……というイメージを心がけていました。

ジンのパートナー・ケイを演じた脇﨑智史。ドラマ中のシリアスな雰囲気と違い、与座と脇﨑はプライベートでは天然キャラらしい

トークショーの後は、抽選会やポラロイド写真撮影などのファンサービスが行われ、イベントは終了した。ファンには監督・出演者を間近に見ることができ、楽しい話も聞くことができたうれしいイベントとなったようだ。なお、27日には「ULTRASEVEN X Vol.2」の発売が予定されている。

ぜひ多くの人たちに観てもらいたいと語った3人。機会があれば、続編や映画にもぜひチャレンジしたいとも