東京・日野市の多摩動物公園では、2007年12月12日にメスのマレーバクが誕生した。2008年に開園50周年を迎える多摩動物園公園は、このマレーバクの赤ちゃんに未来に花が咲くことを願って咲子(さこ)と命名。“咲子”ちゃんは、昨年12月23日に初披露され、一躍園内の人気者となって話題を呼んでいる。

元気にはしゃいでいる姿や寝ている姿も可愛い咲子

"咲子"ちゃんの父は1994年3月25日タイ・ドゥシット動物園生まれのスリスク、母は1998年6月29日マレーシア・タイピン動物園生まれのリザ。リザは今回で2回目となる出産となったが、出産日の朝はいつも通り餌を食べて何の前触れもなかったという。担当の飼育員が他の作業をしている間に出産が始まり、安産で"咲子"ちゃんが誕生。その後は、子育て上手なリザの元ですくすくと育ち、晴れて2007年12月23日に初公開日を迎えた。公開初日は、元気に飛び跳ねてはしゃいでたが、疲れてすぐ寝てしまったという。公開日から「可愛いね」と長い時間"咲子"ちゃんを眺める来園者が多く、一躍多摩動物公園の人気者となった。

リザと咲子のマレーバク親子。まだまだリザに甘えてばかりの咲子

元来、薄暗いジャングルなどで単独で生活し、臆病な動物のマレーバク。飼育下でも単独で飼育され、オス同士はもちろん、オスメス、メス同士でも相性次第で顔を合わせることが出来ない気難しい動物だ。また、マレーバクは黒と白のツートーン模様が特徴的であるが、赤ちゃんはシマウマ模様をしている。生後4~6カ月でこの模様がなくなり、その後は親と同じ柄になるので、早めに出掛けて可愛い“咲子”ちゃんを観察してみてはどうだろう。

咲子ちゃんは母親のリザとともにアジア園マレーバク舎の室内展示場で公開されている

また、アフリカ園のチンパンジー展示場で公開されている2007年10月13日生まれのチンパンジーの赤ちゃん"マックス"、2007年12月10日に満1歳を迎えたオランウータンの"ミンピー"(オランウータン舎で公開中)も多摩動物公園で人気を博している動物だ。

元気で過ごしているオランウータンの"ミンピー"

昨年の10月に生まれたばかりのチンパンジーの赤ちゃん"マックス"