内容面に関しては、日本科学未来館の主導だけあって、地下だけでなく地球そのものにもクローズアップされているのが特徴。その展示内容を羅列するだけでも、衛星調査で発見された地球最大の地底湖、南極での採取が続く太古の氷床コア、枯渇まで30年と言われる石油危機の真相、さらには大地の力に委ねる放射性廃棄物の処分から、生命発生に粘土鉱物が作用したとする生命起源地下説、そして地球全土が凍結するスノーボールアース現象のシミュレーションまで、じつに幅広い。観賞については基礎的な理科の知識を必要とする部分もあるため、対象年齢は比較的高め。ただし不明な部分については、会場スタッフに気軽に声をかけてほしいとのことなので、普段地球科学に馴染みのない人も安心して楽しめるだろう。

「ノアの方舟」と呼ばれる種子保存計画の展示。200~300万種の種子を集める予定で、これらはノルウェーの永久凍土の地下施設で、地球環境悪化の場合に備えて保存される

鹿児島県・菱刈鉱山の金鉱石。菱刈の鉱石は世界的に見ても金含有率が非常に高く、現在では日本国内における金産出の大半を占めている

アラブ、インドネシア、ノルウェーなど世界各地で取れる原油もならぶ。原油もワインのように産地によって微妙に成分が異なるという

高レベル放射性廃棄物のガラス固化体のレプリカ。現在1,500本余りが貯蔵管理され、2020年には約4万本に達する見込み。これを安定した地下に超長期間隔離し、放射能を減衰させる計画が進んでいる

南極で採取が進む氷床コアの調査報告。2007年1月には深さ3,035mまで掘削に成功。残念ながら氷床コアの現物はないが、数十万年前の大気が氷から溶け出す音を聴くことができる

子供たちが見ている南極の地図には、世界最大の地底湖、ボストーク湖の位置を投影。真っ白な発泡スチロールはこのようにスクリーン代わりにも使われている

会場中央に建てられた生命の樹。全生物の系統関係図が表現されている。生物の共通祖先を探る手がかりとして、近年地下深部の微生物が注目を集めている

地下生物に関する展示から。現在では地下3,200mでも菌類が発見されている。隣の一角では粘土鉱物の働きで地球生命が発生した「生命起源地下説」も紹介

人類未踏の地球の中心、マントルの紹介。左から下部マントル、水、内殻の重さと同じものが500mmlずつ入っている。なかでも内殻は簡単に持ち上がらないほどの重さ

仮説では地球は過去に3度全球凍結(スノーボールアースしたと考えられている。巨大な球体に映像を投影し、地球の凍結状態を再現

地球を構成する様々な要素を、絡み合う歯車の形で表した「46億年の時計」。テーブル上のポインターを動かすと……

頭上の映像と音響が連動してダイナミックに変化。地球という壮大なシステムを体感できる、最大級の展示となっている