楽天リサーチは2日、電子マネーに関するインターネット調査結果を発表した。今回の調査は楽天リサーチ登録モニター(約140万人)から、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県に住む20代から60代の男女計1,000人を対象として、5月16日に行ったもの。
調査結果によると、電子マネーの利用率は約6割。うち利用頻度は「週2~3回」(12.5%)「月に2~3回」(10.9%)「毎日」(10.3%)の順となった。また、利用者が最も多い年代層は20代で、7割以上が利用。30代~50代でも利用者が過半数を占めており「電子マネーがあらゆる年代層で急速に普及していることがわかる」(同社)としている。
また、利用頻度が「毎日」もしくは「週2~3回」と回答したユーザ(以下、ヘビーユーザ)の多い年代層は40代。反対に「月1回」「月1回以下」と回答したユーザ(以下、ライトユーザ)の多い年代層は20代だった。
現在、最も多く利用している電子マネー(複数回答)として回答が多かったのは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が発行する「Suica(スイカ)」で75.0%。また、複数の電子マネーを利用している際、「メインで使っている」と回答が寄せられた電子マネーは「Suica」が56.3%と突出して多く、すべての年代層で支持を受けた。一方の「Edy」は20~40代、「PASMO」は50~60代での利用が多かったという。
1カ月あたりの電子マネーの利用額を聞いたところ、「3,000円未満」が全体の54.0%で過半数を占めた。また、電子マネーを使う理由として最も多かったのが「支払いが簡単だから」(78.0%)で、次に「ポイントがつくから」(25.6%)「お金を持ち歩かないで済むから」(23.2%)と続く。
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1カ月あたりの電子マネー利用額では1,000円未満が25.9%と最も多く、次いで「2,000~2,999円」(14.2%)「1,000~1,999円」(13.9%)と続いた |
電子マネーの使用理由では「支払いが簡単だから」が78.0%と突出して多い |
また、電子マネーサービスを選ぶ際に重視するポイントを、最大5つまで挙げてもらったところ「利用時にポイントがつく」(48.0%)が最も多く、次いで「チャージできる場所の多さ」(45.8%)「使える店の数が多い」(44.9%)という結果になった。ただし、60代では「信頼できる会社が発行している」(31.0%)「残高や購入履歴が確認できる」(28.7%)などセキュリティや信用性に関する項目が他の年代に比べて多く見られた。
現在、利用している電子マネーの満足度については「非常に満足」「やや満足」を合わせた"満足層"が74.5%。これに対して「やや不満」「非常に不満」を合わせた"不満層"は5.4%と非常に低い数値にとどまった。項目別の満足度をみると「チャージできる場所の多さ」「チャージ方法」「チャージできる金額の限度額や単位」などで"満足層"が5~6割を占めたものの、「使える店の多さ」では"不満層"が"満足層"を上回った。これについて、同社は「もっとも、電子マネーが活用できる場所は急速に増えており、この不満も早晩解消に向かうと見られる」と分析する。
今後、電子マネーに期待することについては「ポイントプログラム(利用時につくポイント)の充実」(50.1%)「使える(電子マネーで支払い可能な)店の数の増加」(47.7%)「割引制度の充実」(45.3%)と回答したユーザが多かった。また、電子マネーが使えるようになるとよい店・サービスでは「スーパー」が54.0%で最も多く、次いで「コンビニエンスストア」(50.0%)「自動販売機」(40.3%)の順となった。
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電子マネーに期待することは「ポイントプログラム(利用時につくポイント)の充実」(50.1%)「使える(電子マネーで支払い可能な)店の数の増加」(47.7%)「割引制度の充実」(45.3%)の順になっている |
電子マネーが使えるようになるとよい店・サービス。ヘビーユーザでは「コーヒーチェーン店」(48.3%)、ライトユーザでは「コンビニエンスストア」(60.9%)がそれぞれトップ |
なお、携帯電話で買い物ができる「おサイフケータイ」の利用者は、電子マネー利用者全体の22.3%と比較的少数にとどまった。また、おサイフケータイとして主に利用している携帯電話キャリアは、「NTTドコモ」が64.6%で最も多く、「au(KDDI)」が24.6%、「ソフトバンク」が10.8%だった。