この宇宙・航空ニュースのまとめ

  • ispace、スペースXが開発中の巨大ロケット「スターシップ」のペイロード(荷物)スペースを活かした月輸送サービスを新たに提供開始
  • 月面ペイロードを『統合・輸送・運用』する一体型サービスを提供できる『月アクセス・インテグレーター』へと事業内容を進化
  • 自社開発の月着陸船(ランダー)を含め、複数の月輸送サービスを提供することで「世界中で増加が見込まれる、月面ペイロードのニーズを幅広く捉える」

ispaceは、米SpaceX(スペースX)が開発中の巨大ロケット「スターシップ」のペイロード(荷物)スペースを活用した、月輸送サービスを新たに提供開始すると7月8日に発表した。

  • スペースX「スターシップ」(左奥)に搭載される、ispace「モバイル・カーゴ・システム」のイメージ

    スペースX「スターシップ」(左奥)に搭載される、ispace「モバイル・カーゴ・システム」のイメージ

ispaceはこれまで、自社開発の月着陸船(ランダー)による月面輸送に向けた事業展開を進めてきた。新たにスペースXのスターシップを活用したサービスを追加することで、開発中の新ランダー「ULTRA」だけに留まらず、複数の月輸送サービスを提供できるようになり、「世界中で増えると期待される、月面ペイロードのニーズを幅広く捉えられる」と、スペースXとの連携のねらいを説明する。

「世界が再び月をめざす時代を迎え、ispaceは月面ペイロードを『統合・輸送・運用』する一体型のサービスを提供できる『月アクセス・インテグレーター』へ事業内容を進化させる。同時に、スペースXと共に月面インフラ市場を加速度的に成長させることをめざす」(ispace)。

  • ispaceが「月アクセス・インテグレーター」として提供する、エンド・ツー・エンドのサービスイメージ

    ispaceが「月アクセス・インテグレーター」として提供する、エンド・ツー・エンドのサービスイメージ

ispaceとスペースXの今回の契約では、最速で2030年の月面着陸をめざすスターシップのペイロード・スペースのうち、500kgを確保。500kg未満の比較的小型なペイロードの月面輸送ニーズを持つ顧客に向け、グローバルに販売開始する。

販売にあたり、各顧客のペイロード要求の整理や、月面輸送に必要な品質管理を行い、ispaceが開発する専用の「モバイル・カーゴ・システム」内へ複数ペイロードを統合。同システムを通じてスターシップとのインタフェース調整等のサービスを提供する。

月面着陸後は同システムによって、ペイロードの月面展開、月面での移動、他インフラへのアクセスなどをスムーズに実現するための運用支援までを提供することをめざす。

ispaceは今後、ペイロードの「月への輸送」だけでなく、「地球から月面をエンド・ツー・エンドでつなぎ、顧客ペイロードの統合・輸送・運用までを包括的なサービスとして提供する『月アクセス・インテグレーター』へと事業形態を進化させる」とのこと。

スペースXと連携したモバイル・カーゴ・システムでは、“大容量で比較的低価格なサービス”を提供。ULTRAランダーによる輸送では、“より細やかな顧客ニーズ(タイミング・場所・環境・属性等)に即した高付加価値なカスタマイズ・サービス”を提供するとしており、それぞれの特性を活かした月輸送サービスを展開する方針だ。