OpenAIが7月末、ニューヨーク州北部の高級リゾートでインフルエンサー向けブランドトリップ「Summer Club」を開催したことが、オンライン上で激しい批判を呼んでいる。
多くの人がAIに否定的だとは想定していなかった
ブランドトリップはOpenAIが初めて開催したイベント。インフルエンサーを対象に、地元食材を使った食事(ファーム・トゥ・テーブル)や養蜂などのウェルネス体験に加え、新発売の文書・プレゼン作成支援ツール「ChatGPT Work」の使い方講座も含まれていたという。
参加したインフルエンサーが投稿した動画自体は明るい雰囲気だったが、コメント欄には批判が殺到した。あるインフルエンサーの投稿には「高級ホテルの部屋のために魂を売った」といった声のほか、AIデータセンターが環境に与える影響とどう折り合いをつけるのか動画で説明してほしいという要求も寄せられた。
別の参加者は、データセンターを見学する定番動画フォーマット「GRWM(身支度動画)」を今度は作るのかと皮肉られた。また、別の参加者はブランドトリップに言及した投稿は削除していたものの、それ以外の投稿は残していたという。
批判的なコメントを投稿した人物の1人は「こうした華美なインフルエンサーイベントは、AIに対する否定的な世論にさらに燃料を与えるだけだ。世界が大変な状況にある中、1泊5000ドルのスイートルームを自慢するのに良いタイミングとは言えない」と指摘。
参加したインフルエンサーの1人もLinkedInに、フォロワーは舞台裏のノウハウに関心を持つと思っていたが、これほど多くの人がAIに否定的だとは想定していなかったと投稿している。
批判の背景には、OpenAIがオハイオ州に5000億ドル規模のデータセンター建設契約を結ぼうとしていることや、米国防総省との2億ドル規模の契約があるとみられる。社会・環境への影響が懸念される中、自然豊かな高級リゾートでブランドイベントを開いたことの皮肉を指摘する声も上がった。
OpenAIの広報は、クリエイターは同社のコミュニティにとって重要な存在であり、AI活用について健全な議論を歓迎する、と説明したという。T同社は2月にInstagram出身のCharles Porch氏をクリエイティブパートナーシップ担当バイスプレジデントとして起用するなど、インフルエンサー戦略を強化していたという。TechCrunchが8月3日付で報じた。