この半導体ニュースのまとめ
・RSテクノロジーズの中国子会社GRITEKが、安徽晶隆半導体科技の持分60%を取得
・取得価額は4万5071万元(約106億9100万円)で、対象会社を連結子会社化
・エピタキシャルウェハ事業へ参入し、8インチプライムウェハ事業とのシナジー創出を目指す
GRITEKが安徽晶隆半導体科技の持分60%を取得
再生ウェハを手掛けるRS Technologies(RSテクノロジーズ)は7月7日、中国の同社連結子会社である有研半導体硅材料(GRITEK)が、エピタキシャルウェハの製造販売を手掛ける中国企業である安徽晶隆半導体科技の持分60%を取得し、子会社化したことを発表した。
GRITEKは、2026年6月25日に開催した株主総会において、滁州市南譙区国有資産運営が実施する安徽晶隆半導体科技の持分60%の公開入札への参加を決議し、入札に参加。その結果、2026年7月6日に対象会社の持分60%を落札し、同日付で滁州市南譙区国有資産運営との間で持分譲渡契約を締結したという。
取得価額は4万5071万人民元で、1元あたり23.72円で換算すると日本円では約106億9100万円。取得後の議決権所有割合は60%となる。また対象会社は有限公司のため、開示では株式数ではなく議決権所有割合で示されるという。
RSテクノロジーズによると、安徽晶隆半導体科技の2025年12月期の経営成績は、売上高が20万人元(約500万円)、営業損失が1106万元(約2億6200万円)、経常損失および当期純損失がそれぞれ1137万元(約2億7000万円)だという。
8インチプライムウェハ事業とのシナジー狙う
安徽晶隆半導体科技は、2023年9月18日に設立されたエピタキシャルウェハの研究開発・製造・販売ならびに半導体材料関連事業を手掛ける企業。RSテクノロジーズが株式を取得する前の出資比率は、滁州市南譙区国有資産運営が60%、安徽芯延科技が25%、滁州鑫隆創業投資基金が15%であったが、今回のGRITEKによる滁州市南譙区国有資産運営からの60%持分取得により、安徽晶隆半導体科技はGRITEKの連結子会社となり、RSテクノロジーズの連結財務諸表の対象に含まれることとなる。
RSテクノロジーズは、2018年1月にM&AによってGRITEKを連結子会社化して以降、パワー半導体向け8インチプライムウェハを主力製品として、プライムウェハの製造・販売事業を展開してきた。そうした中、近年のAIや電気自動車(EV)、パワー半導体市場の拡大と技術進化を背景に、高性能半導体材料市場の成長が続いており、中でもエピタキシャルウェハは、先進パワーデバイス向け基板材料として需要拡大が見込まれていることから、同社グループとしても、エピタキシャル技術を活用した高付加価値製品分野を中長期的な成長ドライバーと位置付けているとする。
今回の子会社化は、既存のプライムウェハ事業とのシナジー創出と、事業ポートフォリオの高度化を目指したものとなる。エピタキシャルウェハの製造販売を主力とする安徽晶隆半導体科技を取り込むことで、エピ関連事業への早期参入を果たし、高付加価値ウェハの製造を通じて、グループとしての競争優位性向上、収益基盤の強化、収益性の安定化につなげていきたいとしている。
GRITEKは中国のシリコンウェハ製造子会社
なお、今回の買収主体であるGRITEKは、中国のシリコンウェハメーカーで、その事業内容は、シリコンウェハおよびCZインゴット、FZインゴットの製造、販売、開発、関連技術の開発などとなっている。RSテクノロジーズにとっては、中国におけるシリコンウェハ事業の中核子会社であり、今回の安徽晶隆半導体科技の子会社化によって、既存のプライムウェハからエピタキシャルウェハへと製品領域を広げることになり、より高付加価値な材料展開などが進められることが予想される。