この半導体ニュースのまとめ
・SK hynixが主要顧客へ12層HBM4Eのサンプル出荷を開始
・ピンあたり最大16Gbpsの速度で容量は48GBを搭載
・Advanced MR-MUFで構造安定性を確保しつつ、HBM4比で熱抵抗を17%低減
12層HBM4Eのサンプル出荷を開始、量産へ向け顧客連携を加速
SK hynixは6月18日、主要顧客に向けて次世代AI向けDRAM「HBM4E」のサンプル出荷を開始したことを発表した。サンプル品は12層積層品で、同社はHBMの開発・量産で蓄積してきた技術と生産ノウハウを背景に、予定通りサンプル供給にこぎ着けたと説明。今後は顧客との連携を深めながら、適時の量産立ち上げを目指すとしている。
16Gbps/pinと20%超の電力効率改善でAI学習・推論を後押し
サンプル出荷が開始された12層HBM4Eは、性能と電力効率の両面を引き上げた点が特徴。最大データ転送速度は16Gbps/pinで、前世代品比で20%超の電力効率改善を達成したという。また、最新インタフェースと設計最適化によりデータ転送レイテンシも抑え、高帯域環境でも安定動作を維持できるようにしたとのことで、AIデータセンターや大規模計算システムでの学習・推論処理の効率向上が可能になるとしている。
Advanced MR-MUFで48GB化、熱抵抗はHBM4比17%低減
また、パッケージ技術では、同社のAdvanced MR-MUF(Mass Reflow Molded Underfill)を採用することで、12層積層で48GBの容量を実現しつつ、構造安定性も確保したとしている。加えて、先行するHBM4に比べて熱抵抗を17%低減し、高性能計算環境での安定動作性を高めたともする。HBMは高帯域化に伴い発熱対策が重要性を増しており、熱設計面の改善は次世代AIアクセラレータ向けで競争力を左右する要素となる。
HBM3EからHBM4Eへ、AIメモリ分野での主導権維持を狙う
SK hynixはこれまでHBM3、HBM3E、HBM4の量産・供給を通じてAI処理に最適化した半導体メモリソリューションを顧客に提供してきたと説明する。HBM4Eについても、市場で実証してきた製品信頼性と供給能力を生かし、次世代AIインフラの開発を支援しながら、AIシステムのボトルネック解消に貢献するとしている。同社のアン・ヒョン社長兼CDO(再考開発責任者)は、HBM4EでAI時代のリーダーシップ強化に向けた基盤を築いたとした上で、パートナーとの緊密な協業を通じて、フルスタックAIメモリ企業としての技術的リーダーシップの強化を図っていくとしている。

