レゾナックは5月11日、ストレージ需要の拡大を受け、同社のグループ会社であるResonac HD Singapore(RHDS)を生産の中核拠点として、ハードディスクメディアの生産能力を現状比で31%増となる年間2億1000万枚規模へと拡大することを発表した。

生成AIやクラウドサービスの普及が広がる現代において、データセンター向けのストレージ需要は、今後も中長期的に拡大することが見込まれている。特に、高い信頼性と大容量を特徴とするニアライン向けハードディスクドライブ(HDD)は、コスト効率にも優れることから、今後もデータストレージとして中核的な役割を担うとされる。

レゾナックはこうした市場環境を踏まえ、ハードディスクメディアの安定供給体制強化を目的に、グループ全体として生産能力の再構築および拡充に取り組むとのこと。シンガポールのRHDSを生産の中核拠点と位置づけ、同社の既存および遊休フロアを活用することで生産設備を導入するという。またその際、閉鎖されている台湾拠点などの遊休設備もRHDSに移転させ、投資効率の高い生産能力増強を進めるとした。

  • Resonac HD Singaporeの外観

    Resonac HD Singapore(RHDS)の外観(出所:レゾナック)

なお生産ラインの立ち上げは、市場動向や需要を見ながら2027年以降順次行われるという。こうした取り組みにより、現在は年間1億6000万枚規模だというハードディスクメディアの生産能力は、31%増となる年間約2億1000万枚規模まで拡大する見込みだ。

レゾナックは、今後も市場成長や顧客ニーズの拡大を踏まえてさらなる生産能力の増強を継続的に検討するとしたうえで、業界最高水準の記録密度を誇るハードディスクメディアの開発・供給を通じ、データセンターをはじめとするデジタルインフラを支え、高度情報化社会の発展に貢献するとしている。