車載用オーディオバス技術の次世代版がリリース
Analog Devices(ADI)は4月28日(米国時間)、同社の車載用オーディオバス技術「A2B(オートモーティブ・オーディオ・バス)」の次世代版となる「A2B 2.0」に対応した製品の量産出荷を開始したことを発表した。
A2Bは、非シールド・ツイストペア・ケーブルを介して電力とともに音声および制御データを送る技術で、過去10年にわたって35社以上の自動車メーカーから数億台の車両に採用されてきた。ロードノイズキャンセリングや車内通信といった要求の厳しいユース・ケースに対応できるよう設計されており、単一のメインノードと複数のサブノードによるデイジーチェーン・アーキテクチャにより、配線の複雑さとそれに伴うコストを最大75%削減できるという特長を有している。
バス帯域幅を最大約100Mbpsまで拡大
A2B 2.0は、そうしたA2Bの技術実績をもとにしつつ、近年の自動車のソフトウェア・デファインド・アーキテクチャへの移行に伴って、車室内の機能向上に求められるバス帯域幅の増加や高度なコネクティビティ、最新の車載ネットワークとのシームレスな統合などといった要求に対応することを目的に開発されたもので、ADIではアーキテクチャを複雑にすることなく、より広いバス帯域幅、低遅延、およびイーサネット・トンネリングを実現することを目指したと説明している。
具体的には、利用可能なバス帯域幅を4倍(最大98.3Mbps、全二重)に拡大することで、より高度な車載オーディオ・アーキテクチャに対応し、将来の車載アーキテクチャにおけるハイ・ディフィニション・オーディオへの移行にも利用可能としたとするほか、最大119のアップ/ダウン・オーディオ・チャンネルをサポートし、高度な車載オーディオ・システムの構成を可能としたとする。
また、業界標準のOpen Alliance SPI(OASPI)インタフェースを統合し、A2B 2.0ネットワーク上でイーサネット・データのトンネリングを実現することでコネクティビティと柔軟性を向上させたほか、機能統合の強化と、外部回路・部品の削減によって、ローカル電源システムにおいてシステムコストを最大30%削減することを可能にしたとする。
さらに、62μsの低遅延と、容易な統合を可能にするアーキテクチャとして既存のA2B 1.0ケーブルおよびコネクタ・インフラとの互換性を備えることで、アップグレード・パスをシンプルにし、製品によってはA2B 1.0ネットワークへの分岐を容易に行うことができるようになっており、既存モジュールの再利用を可能としたとする。
今回、提供が開始されたのは「ADAA245xファミリ」の「ADAA2457」。すでに量産出荷を開始済みで、評価用ボードやキット(ミニモジュール)などもすでに提供済みとしている。また、インタフェースがPDMおよびI2CのADAA2455」ならびにI2S、I2C、SPI、PDMの「ADAA2456」も順次提供される予定となっている(ADAA2457はI2S、I2C、SPI、PDM、OASPIに対応)。
