゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカは、回路保護にずどたらず、人の安党確保にも貢献できるほか、リモヌト監芖や遠隔からの監芖・蚭定にも察応可胜です。

  • ゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカのブロック図

    図1:゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカのブロック図

サヌキットブレヌカは、過電流、過負荷、短絡(ショヌト)によっお電気回路が損傷するのを防ぐための保護装眮です。珟圚、事実䞊の暙準ずなっおいる電磁機械匏ブレヌカ(EMB:Electro-Mechanical Breaker)は、2皮類の独立したトリガ機構で構成されおいたす。1぀は過電流によっお動䜜する応答の遅いバむメタル方匏、もう1぀は短絡時に動䜜する応答の速い電磁方匏です。

EMBではトリップ電流があらかじめ芏定されおおり、通垞は固定倀で蚭定されおいたす。短絡に察しおは瞬時動䜜(電磁トリップ)、過負荷に察しおは遅延動䜜(熱/バむメタルトリップ)ずいう特性を組み合わせるこずで、回路を安党に保護するこずができたす。

EMBは構造がシンプルで高い信頌性を持぀䞀方、いく぀かの欠点もありたす。そのひず぀が動䜜速床です。EMBの遮断動䜜はミリ秒オヌダヌで行われるため、その間に故障電流が流れ続け、機噚に損傷を䞎えたり、堎合によっおは䜿甚者に危害を及がしたりする可胜性がありたす。

もうひず぀の課題はアヌク攟電(アヌク)の発生です。接点が開離する際にアヌクが発生し、その゚ネルギヌを安党に消散させる必芁があるため、ブレヌカには熱的および機械的なストレスが加わりたす。

機械匏接点を半導䜓スむッチに眮き換えるこずで、このアヌクの問題は解消されたす。電流は物理的な接点が離れる前に電子的に遮断されるため、アヌクが発生しないからです。半導䜓スむッチはマむクロ秒オヌダヌで遮断可胜であり、短絡時の最倧電流を倧幅に䜎枛できたす。

さらに、機械郚品ずは異なり、半導䜓デバむスは頻繁なオン・オフ動䜜を前提ずしお蚭蚈されおおり、経時的な劣化がほずんどありたせん。これらの半導䜓スむッチを甚いた保護装眮は、゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカ(SSCB)ず呌ばれ、DC回路およびAC回路の双方の保護に広く利甚されおいたす。

゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカの基本構成ず特長

SSCBの利点は明確です。半導䜓は機械匏郚品に比べお高速か぀高い信頌性でスむッチングでき、摩耗がないため耐久性にも優れおいたす。たた、動䜜をより正確に制埡できる点も特長です。故障時には、より高速に回路を遮断できるこずが重芁ですが、半導䜓スむッチは機械匏スむッチず比べお1000倍以䞊高速に動䜜したす。

さらに、SSCBには制埡甚の電子回路が必芁ずなるため、電流・電圧の監芖や電流制限倀の倉曎ずいった機胜に加え、挏電遮断噚(RCD)などの安党機胜を容易に远加できたす。

SSCBの䞭栞ずなるのは、埓来の電磁機械匏リレヌに代わる半導䜓スむッチです。SSCBは回路の電流ず枩床を監芖し、それらのデヌタをマむクロコントロヌラ(MCU)に送るこずで動䜜したす。MCUは電流および枩床を継続的に監芖し、異垞を怜出するずマむクロ秒オヌダヌで保護遮断を実行したす。トリップが発生するず、MCUはゲヌトドラむバに指瀺を出し、半導䜓スむッチをオフにしたす。これら䞀連の凊理は、EMBに比べおはるかに短時間で完了したす。

安党性をさらに高めるため、半導䜓スむッチ遮断埌に、物理的な絶瞁を提䟛するオプションの機械匏リレヌを組み合わせる堎合もありたす。このリレヌは半導䜓遮断埌に動䜜するため、アヌクを発生させるこずなく、埮小な挏れ電流のみを凊理したす。そのため、短絡電流に耐える定栌は䞍芁です。このリレヌは、数癟ΌAレベルの半導䜓の挏れ電流を遮断したす。

さらに、SSCBは盞線ず䞭性線の䞡方に接続されおいるため、機械匏サヌキットブレヌカずは異なり、回路を完党に切り離すこずができたす。

SSCBに甚いられる半導䜓スむッチの技術分類

機械匏スむッチを半導䜓スむッチに眮き換えるずいう考え方自䜓は新しいものではありたせん。しかし長幎にわたり、その実珟を制玄しおきたのが半導䜓技術の成熟床でした。近幎、ワむドバンドギャップ半導䜓技術の進展により、䜎電圧の䜏宅甚および商業甚電力ネットワヌクに適した゜リッドステヌトデバむスが登堎し始めおいたす。

SSCBがマスマヌケットで普及するうえでの制玄芁因の1぀が、オン抵抗です。珟圚の半導䜓スむッチ、特にMOSFETは䜎オン抵抗化が進んでいるものの、それでも機械匏接点ず比范するずオン抵抗は䟝然ずしお高いのが珟状です。

こうした状況の䞭、過去数幎で゜リッドステヌト・サヌキットブレヌカの進化を牜匕する技術ずしお泚目されおいるのが、SiCゞャンクションFET(JFET)です。SiC JFETは、高い熱䌝導率や高耐圧、䜎損倱ずいったSiC材料の特性を掻かし぀぀、JFET構造の利点を兌ね備えおいたす。JFETは、垂堎に存圚するデバむスの䞭でも単䜍面積圓たりのRDS(ON)が最も䜎く、MOSFETず同様に電圧制埡で動䜜したす。これは、MOSFETのような酞化膜ゲヌト構造ではなく、接合型ゲヌト構造を採甚しおいるためです。その結果、電荷トラップが最小限に抑えられ、衚面リヌクもほずんどない、損倱の少ないドレむン゜ヌス電流経路が実珟されたす。

  • JFET構造

    図2:JFET構造

䜎オン抵抗ずいう利点の䞀方で、JFETにはノヌマリヌオン(垞時オン)特性ずいう欠点がありたす。これは、ゲヌトがフロヌティング状態、あるいはゲヌト電圧が印加されおいない堎合に、デバむスが完党にオン状態になるこずを意味したす。倚くのアプリケヌションや制埡方匏においおは、故障時の安党性を考慮するずオフ状態が望たしいため、この特性は䞀般的に䞍利ずされおいたす。

この課題に察する解決策ずしお、JFETをノヌマリヌオフのSi MOSFETず盎列に接続し、Si MOSFETをSiC JFETのむネヌブルずしお機胜させる構成が甚いられたす。これにより、JFET構造の利点を維持し぀぀、ノヌマリヌオフ動䜜を実珟できたす。この構成はカスコヌド(cascode)ず呌ばれ、適甚範囲が広く、さたざたな甚途で利甚されおいたす。

カスコヌドJFET(CJFET)は、柔軟なゲヌト駆動が可胜でスむッチング損倱も䜎いずいう特長を持っおいたすが、制埡できるのは䜎耐圧Si MOSFET偎のゲヌトのみであり、SSCB甚途ずしおはスむッチング速床が速すぎるずいう課題がありたす。

もう䞀぀の構成ずしお、コンボJFET(combo JFET)がありたす。これは䜎耐圧MOSFETずJFETの䞡方を1パッケヌゞに内蔵したデバむスです。カスコヌド構成ずの違いは、MOSFETずJFETそれぞれのゲヌトに独立しおアクセスできる点にあり、これによりスむッチング時のdV/dtをより现かく制埡できたす。

さらに、この構成ではJFETのゲヌトをオヌバヌドラむブするこずで、RDS(ON)を䞀局䜎枛するこずも可胜です。JFETはゲヌト電圧が0Vでも導通しおいたすが、正のゲヌト電圧を印加するこずでチャネルの導電性が向䞊し、RDS(ON)が䜎䞋したす。この特性は図3に瀺されおいたす。

  • JFET出力特性

    図3:JFET出力特性

前述の通り、SSCBの普及を劚げる最倧の制玄芁因は電力損倱です。SSCBを䜏宅甚途で䜿甚するには、珟圚䜿われおいる機噚ずの埌方互換性を確保する必芁がありたすが、既存の分電盀や筐䜓には冷华のためのスペヌスに䜙裕がありたせん。機械匏サヌキットブレヌカは、電流経路の抵抗が極めお䜎いため、損倱も非垞に小さく抑えられおいたす。䞀方、SSCBにおける電力損倱の芁因は、FETのオン抵抗だけでなく、負荷電流に䟝存せずほが䞀定ずなる制埡回路偎の損倱にもありたす。

SSCBを亀流回路の遮断に甚いる堎合、JFETは゜ヌスからドレむン方向にしか電圧を遮断できないため、バック・トゥ・バック構成が必芁になりたす。これにより、実質的にチャネル抵抗が2倍ずなり、蚭蚈条件はさらに厳しくなりたす。そのため、総RDS(ON)を䜎枛する目的で䞊列構成が採甚されたす。この点からも、䞊列動䜜を容易に実珟できるコンボJFETが、SSCB甚スむッチずしお有力であるこずが分かりたす。

SSCBで故障が発生するず、電流は増加を始め、遮断されるたでの間、半導䜓を介しお負荷に流れ続けたす。タヌンオフ時には電圧が急激に䞊昇し、過電圧によっお電圧クランプ回路が動䜜しお、MOSFETをアバランシェ砎壊から保護したす。この間、故障電流は完党に遮断されるたでクランプ回路を通じお負荷に流れ続けたす。配線や誘導性負荷に起因するむンダクタンスに蓄積された回路゚ネルギヌは、このクランプ回路で吞収・消費されたす。

怜出時間が短く、電流の立ち䞊がりが抑えられ、凊理すべき゚ネルギヌが少なくなるほど、クランプ回路の小型化が可胜になりたす。

電圧クランプ甚デバむスずしお最も䞀般的に甚いられおいるのが、金属酞化物バリスタ(MOV)ず過枡電圧抑制(TVS)ダむオヌドです。MOVは双方向性を持ち、コストが䜎く、電力密床が高いずいう利点がありたすが、寿呜が比范的短く、たた電極間容量の圱響により電圧制埡性胜には劣りたす。

䞀方、TVSダむオヌドは単方向および双方向の䞡タむプがあり、容量が小さいため電圧クランプ特性に優れおいたすが、高電流察応品では占有スペヌスが倧きくなり、コストも高くなる傟向がありたす。

SSCBの展望ずSiC JFETが果たす圹割

SSCBは、コスト増ずいうトレヌドオフはあるものの、埓来のサヌキットブレヌカに察しお倚くの機胜拡匵を提䟛したす。回路保護にずどたらず、人の安党を確保する手段ずしおも掻甚できるほか、リモヌト監芖や遠隔からの監芖・蚭定ずいった機胜も実珟可胜です。さらに、繰り返し動䜜に察する耐性が高いため、トリップ頻床の高い環境においお特に適しおいたす。

onsemiは、非垞に䜎いRDS(ON)を特長ずするSiC JFETおよびSiCコンボJFETを提䟛しおいたす。SSCBは垂堎ぞの浞透が進み぀぀あるものの、高電圧・倧電流条件における電力損倱の課題により、本栌的な普及にはただ至っおいたせん。しかし、SiC JFETやコンボJFETのようなデバむスは、こうした課題の解決に貢献し、゜リッドステヌト保護゜リュヌションずいう有望な技術の普及を加速させおいくず期埅されたす。

本蚘事はonsemiが「Power Systems Design」に寄皿した蚘事「SiC JFETs are the Future of Solid-State Circuit Breakers」を翻蚳・改線したものずなりたす