Hondaは11月2日、ハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」のユーザーニーズへの対応と事業性に関する検証、活用拡大の検討などを行うため、「御殿場プレミアム・アウトレット」にUNI-ONE2台を有償で試験導入することを発表した。

  • ハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」

    ハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」(出所:Honda)

UNI-ONEは、座ったまま体重移動するだけで移動でき、両手が自由に使える着座型のパーソナルモビリティ。Hondaのロボティクス研究から生まれたバランス制御技術と、360度に自由な移動が可能な独自車輪機構「Honda Omni Traction Drive System」を採用した製品だ。またその特徴として、座面を上下動させることができる点が挙げられ、周りの人と目線を合わせて仕事や移動を行うことができるという。なお同社はこのモビリティを、仕事やアミューズメント・レジャーへと活用することを目指しているとする。

今回の試験導入が決定した御殿場プレミアム・アウトレットは、東京ドーム約9個分もの広大な敷地面積を有する施設の安全な運営のために、多くの施設管理スタッフが常に巡回警備を行っている。しかしその業務は歩行距離が長いため、身体への負荷の大きさや年齢に不安を覚えるスタッフも多く、人材確保が課題となっていたとする。そしてこのような課題の解決策を模索する中で、UNI-ONEの活用に可能性を感じたことから、試験導入に至ったとのことだ。

  • 今回の試験導入におけるUNI-ONEの活用イメージ

    今回の試験導入におけるUNI-ONEの活用イメージ(出所:Honda)

Hondaによると、今回の導入では、敷地内を循環する警備スタッフがUNI-ONEを使用し、疲労の軽減や利用客とのコミュニケーション活性化などを検証するとともに、モビリティの設置場所や充電タイミング、セキュリティ確保方法などの運用面での検証を行うという。また将来を見据え、新たな顧客の利用可能性やIoT・デジタル技術と組み合わせた活用なども検討していくとしている。