まとめ

・「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」にてシーメンスがAIを活用した開発を提案
・あらゆる自動車開発の領域でAIが活用できることを提唱
・AI Chatやエージェントとの組み合わせ活用も推進

2026年5月27日~29日にかけて神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にて開催されているカーエレクトロニクスに関する展示会「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」にて、シーメンスは自動車開発におけるAIの活用による開発効率向上を提案している。

  • シーメンスブースの様子

    「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」のシーメンスブースの様子。AI×〇〇という形で3つのコーナーが展開されている

開発のあらゆる工程でAI活用を提案

シーメンスのブース構成は大きく3つ。それぞれのテーマは以下の通りとなっている。

  • AI×デジタルバリューチェーン
  • AI×次世代エンジニアリング
  • AI×システムズエンジニアリング

「AI×デジタルバリューチェーン」のツールとしては、同社のハイエンド3D CAD/CAE/CAMソフトウェア「NX」や製品ライフサイクル管理(PLM)システム「Teamcenter」があるが、これらソリューションの多くにAI機能の搭載が進んでおり、例えばDesigncenterNXでは、コマンド探しの手間を削減してくれたり、オブジェクト選択の操作を支援してくれたり、操作手順や設定を最短ルートで提案してくれたり、設計データの性能を予測しながら最適解を創出してくれたりといった、「探す」「学ぶ」「選ぶ」「試す」という設計者の日常的な手間の解消を支援してくれるという。

「AI×次世代エンジニアリング」としては、シミュレーションソフトウェア「Simcenter」などのツールが中心となるが、AI Chat機能を活用することで、参考モデルや設定パラメータなどの参考情報をAIが社内のデータから即座に提示してくれたり、Simcenter PhysicsAIでは、CADでの形状と性能の関係をジオメトリックディープラーニングにより学習し、CADデータの予測したい指標をダイレクトにコンター表示することが可能だという。また、Simcenter RomAIでは、AIが微分方程式を予測し、時間積分で時系列データを予測したり、予測対象を微分方程式で表られるもののみに絞ることで、学習データが少ない場合であっても高精度な予測を可能としたとする。

このほか、同社が2025年に買収を完了した産業用シミュレーションなどのソフトウェアを手掛けてきた「アルテアエンジニアリング」のソリューションを活用提案なども併せて行われていた。

  • 「AI×次世代エンジニアリング」

    ブース内でもっともスペースを割いていた「AI×次世代エンジニアリング」。SimcenterにおけるAI活用のほか、アルテアエンジニアリングのソリューションの紹介なども行われていた

「AI×システムズエンジニアリング」としては、E/Eシステム設計ソリューション「Capital」やALM(アプリケーション・ライフサイクル管理)ソフトウェアの「Polarion」、ローコード・アプリケーション開発プラットフォーム「Mendix」、データ分析とAIによるアルテアの自動化ツール「RapidMiner」などを中心に、AIアシスタントやエージェントなども組み合わせて、実際の実務で使える形に整えることができることなどが紹介されていた。

シーメンスは、自動車産業に対してエンド・ツー・エンドでシームレスに全域をカバーできる体制を構築し、かつそこにAIを加えることで、複雑化する設計開発に対するエンジニアの負担軽減を図ることができるとしており、積極的なものづくりのためのAI活用を推進していきたいとしている。