日清紡マイクロデバイスは5月24日、高精度GNSS(Global Navigation Satellite System)向けのローノイズアンプ(LNA)として、マルチバンドに対応した広帯域LNA「NT1191」、L5/L2/L6バンド対応の1.2GHz LNA「NT1192」の生産を6月より開始すると発表した。

  • NT1191(図右)とNT1192(図左)

    NT1191(図右)とNT1192(図左)(出典:日清紡マイクロデバイス)

昨今、自動車やドローン、ウェアラブル機器など、高精度な位置情報を必要とする機器が増加している中、精度の高い位置測位を実現するには、従来利用される1.5GHz帯に加え、1.2GHz帯の信号を受信できるマルチバンド対応アンプが必要となる。

日清紡マイクロデバイスはこれらの需要に対応するため、高精度GNSSに向けたLNA製品のラインナップを強化する目的で、今回のNT1191とNT1192の発売に至ったという。

NT1191は、GNSS全帯域(1164MHz~1610MHz)において利得平坦性と低い雑音指数(NF)を実現し、マルチバンド受信時にバンド間の受信感度差を低減することが可能。また1.5~5.5Vの電源電圧に対応しており、ウェッタブルフランク構造のパッケージに搭載することで、自動外観検査にも対応可能だとしている。

一方のNT1192は、1.2GHz帯(1164MHz~1300MHz)において20dBの高利得と0.7dBの低NFを実現し、また0.7mm×1.1mmの小型リードレスパッケージに搭載されているため、実装面積の削減に貢献可能だとした。

  • NT1191とNT1192の対応周波数

    NT1191とNT1192の対応周波数(出典:日清紡マイクロデバイス)

なお、サンプル価格は、NT1191が88円、NT1192が66円となっている 。