Analog Devices(ADI)の日本法人であるアナログ・デバイセズは、4月10日~12日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているIoTならびにM2M業界関係者のための商談展「第8回 IoT/M2M 展【春】」において、自社のセンサを活用した各種ソリューションの紹介のほか、IoTを身近なものとして開発することを可能とするエコシステムの紹介などを行っている。

同エコシステムは、2018年より本格的にスタートさせた低コストでIoT開発を開始できる「IoTスタータープログラム」が進めているもので、同プログラムのパートナーであるCandy LineとSBイノベンチャーが前回と同様、デモ展示を行っているが、Candy Lineは新たに、シーメンスが提供するオープンIoTオペレーティングシステム「MindSphere」に対応したほか、インヴェンティットと代理店契約を締結。これにより、インヴェンティットによるIoTコンサルティングなどを含めたソリューションとしての展開と、ビジネスシーンでの活用が可能となった。また、これまで開発向けとしてIoTゲートウェイは剥き身の状態であったが、現在、アルミ製の専用ケースの開発も進めているとのことで、ビジネスユースのユーザーを中心ターゲットとし、夏ごろをめどに提供したいとしている。

  • Candy Line
  • Candy Line
  • Candy LineのIoTゲートウェイを活用したIoTシステムのデモの様子。銀色の箱が開発中の専用ケース

一方のSBイノベンチャーは「conect+」のブランド名でIoTスマホアプリサービス「conect+ Lite」を提供してきたが、よりビジネスシーンでの活用に向けたIoTデータビジュアライゼーション「conect+ Studio」の開発を進めているという。ビジネスユースということで、ルールエンジンによる特定条件でのアラート通知などに対応しているほか、Lite同様、華麗なUIでのユーザビリティの確保などが図られる予定だとのことで、早ければ夏ごろにベータ版の提供を行いたいとのことであった。

  • conect+ Lite

    conect+ Liteのデモの様子

ハードウェアのみならずアプリまで含めて提供

このほか、同社ブースでは、自社の加速度センサとマイコン、そしてその上で動く組み込みソフトウェアまで含めた形での「ワイヤレス振動計測リファレンスソリューション」をはじめとする、複数の提供可能なソリューションの紹介も行っている。

ワイヤレス振動計測リファレンスソリューションについては、マイコン開発ボードと加速度センサのセットでリファレンスキットとして、低消費電力無線ネットワークであるSmartMesh周りの開発が完了する夏ごろに提供を開始する予定とのこと。また、対応ソフトウェアは無償公開を原則としており、バイナリについてはすでに同社Webサイトから入手が可能。ソースについては個別対応で公開するとのことである。

  • ワイヤレス振動計測センサリファレンス
  • ワイヤレス振動計測センサリファレンス
  • SmartMeshによるワイヤレス振動計測センサリファレンスのデモの様子

また、上記でも出てきた低消費電力無線ネットワーク「SmartMesh(Dust Networks)」を搭載したマクニカのセンサ端末「EH-Terminal G2S」のデモも行っている。同製品は、電源を投入するだけで自動的にメッシュネットワークを構築することが可能で、複数のセンサから取得したデータをメッシュネットワーク上に送信することが可能というもの。搭載できるセンサの種類についてはADI製でないものもマクニカが扱っているものであれば対応可能とのことで、今回のデモでは環境モニタリングとして、温湿度、照度、加速度、電圧、TVOC(総揮発性有機化合物)測定用ガスセンサが搭載されていた。駆動は単三電池やバッテリーと太陽電池を組み合わせることが可能で、長寿命なモニタリングを行うことも可能だという。

  • EH-Terminal G2

    マクニカが提供するSmartMesh IP搭載センサ端末「EH-Terminal G2」

24GHzレーダーのデータをラズパイで処理

さらに近年の同社はこうした展示会にアソシエイト・パートナーであるサクラテックと24GHzレーダーを活用したソリューションの紹介を行ってきているのだが、今回は「侵入検知センサシステム」のデモを行っていた。

これは24GHzレーダーを用いることでプライバシーの問題なく環境条件が悪い環境でも人の在不在を判別しようというもの。特筆すべき点は、これまでの24GHzレーダーソリューションはPCとレーダーを接続して処理を行っていたが、今回、ソフトウェアを1から書き直すことでRaspberry Pi 3と組み合わせて利用することを可能とした。これにより、従来以上に手軽にさまざまな場所での活用が期待できるようになるとサクラテックでは説明していた。

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  • 24GHzレーダーを用いた侵入検知センサシステムデモの様子。対象物との距離を計測しており、近ければ赤、遠ければ青ということになる