米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2018年7月の半導体売上高(3か月移動平均値)が前月比0.4%増の394億9000万ドルに達し、単月売上高として過去最高記録を更新したと発表した。

過去3か月連続で記録を更新してきたが、同月の前年同月比成長率は17.4%増と、16か月ぶりに成長率が20%を割る結果となっており、2016年後半以降、メモリ価格の高騰によって市場規模を拡大してきた半導体産業の成長率の鈍化が見えてきた。

地域・国別の売上高は、中国が前年同月比29.4%増の138億2000万ドルと、規模、成長率ともにトップとなった。また米州が同20.7%増の83億8000万ドルとなったほか、欧州が同11.7%増、日本が同11.5%増、アジア太平洋およびその他地域(日本と中国を除く)が同5.7%増となった。中国の伸びは顕著で、SIAのプレジデント兼CEOのJohn Neuffer氏によれば、地域別だけではなく、すべての主要半導体製品カテゴリ別でも、中国は前年同月比で増加を遂げているという。

なお、前月比では、中国が1.7%増、米州が0.4%増と引き続き伸びている市場もあるが、日本の0.1%減、欧州の2.4%減といったようにわずかながらマイナス成長となったところもあり、明暗が分かれた結果となっている。

  • 半導体市場推移

    青い線は1996年以降の単月半導体売上高(3カ月移動平均値。単位:10億ドル)、赤い線は前年同月比の成長率(単位:%)の推移 (WSTSが集計しSIAが公表)