この半導体ニュースのまとめ
・SK hynixの2026年第2四半期決算は売上高、営業利益、純利益のいずれも四半期として過去最高を更新
・AI需要を背景にHBM、サーバDRAM、eSSDなど高付加価値メモリ製品の販売が拡大
・HBM4の量産出荷開始、約10社との長期供給契約、清州・龍仁での投資を通じて供給体制を強化
SK hynixが7月29日、2026年第2四半期の連結決算を発表した。それによると売上高は前年同期比3.6倍の79兆3187億ウォン、営業利益は同6.6倍の60兆5426億ウォン(利益率76%)、純利益は同13.4倍の93兆9226億ウォン(利益率118%)となり、四半期業績として過去最高を達成したほか、2026年上半期も同社初の100兆ウォン突破となった。
売上高を上回る純利益を達成
本業が歴史的な好業績だった上に、営業外利益、特に投資関連の巨額利益(62~63億ドル規模)が加わったため、純利益が売上高を上回る結果となった。一部のアナリストからは、キオクシア株を売却した利益が含まれるとの見方があるが、同社は営業外利益の内訳を明らかにしていない。
歴史的な業績の背景にはAI向け半導体メモリ価格の上昇があり、HBM、サーバDRAM、eSSDといった高付加価値製品の販売が伸びたことで、営業利益を同6.6倍としたものの、AIブームによる高い伸びを期待していた証券市場関係者の予測(64兆ウォン)に届かなかったため、同社の株価は下落する結果となっている。
今後もAIの進化がメモリ需要を押し上げ
AIがエージェント化し、さまさまなサービスに対応するにつれて、メモリ需要はAIメモリと従来型メモリの両方が同時に拡大するという構造的な変化が生じている。
また、大手テクノロジー企業によるAIインフラ投資の拡大に併せる形でメモリの需要は増加の一途をたどっている。これらの投資はAIが提供するサービスから得られる収益によって支えられていることから、さらなるサービスの拡大と質向上に向けてメモリに対する需要は今後も続くとSK hynixは予想している。
こうした需要見通しに基づく形で同社は中長期的な安定供給に向けて顧客との複数年契約に関する協議を進めており、すでに主要戦略パートナーを含む約10社と長期契約(LTA)を締結済みとするほか、主要な業界顧客との協議も継続中としている。同社は、こうした取り組みを通じて、事業運営の効率化と中長期的な事業安定性、持続的な成長基盤の強化を目指すとしている。
HBM4の量産出荷を開始
AIモデルの進化に伴い、メモリの競争力もシステムアーキテクチャやパッケージングへと拡大しており、同社でも包括的な製品ポートフォリオと顧客との共同開発によるシステム視点のアプローチを取っていくとする。
中でもHBM4は、第2四半期に量産出荷を開始、下半期に生産を本格化させる予定である。また、上半期には並行してHBM4Eのサンプル出荷も開始したほか、SOCAMM2の売り上げが第2四半期に増加したこともポイントだとしている。
一方のNANDについては、大容量・高性能化に向けて先端プロセスへの移行を加速させている。すでに321層製品が全体生産量の最大シェアとなっており、年末までに韓国内の生産能力の約50%へと拡大させる計画としている。
生産能力拡大に向けた投資を継続
同社は生産能力の拡大に向けて、韓国清州のM15Xファブでの量産スケジュール前倒しを図るなどの動きを見せている。また、最近発表されたP&T7先端パッケージング施設(清州)、M17 NAND生産拠点(清州)、龍仁での半導体クラスタ開発など、中長期の投資計画も需要と投資効率に基づいて段階的に実施していくとしており、2026年12月期の設備投資額も前年の約30兆ウォンの1.5倍以上、過去最高の40兆ウォン台後半になるとしている。

