この半導体ニュースのまとめ

・半導体・電子部品商社のコアスタッフが業績拡大を背景にIPOを視野に入れた事業成長を推進
・2026年度は売上高200億円超、経常利益3億円規模を見込み、半導体市況の回復とAIサーバ向け需要が追い風
・海外展開とオンライン販売の扱い点数拡大により、顧客の調達業務をワンストップで支援する体制を強化

業績急拡大を背景にIPOを視野

半導体や電子部品の商社であるコアスタッフが、業績拡大に伴い株式上場(IPO)を目指すことが明らかになった。旺盛な需要を背景に今年度は大幅な増収増益になる見通しだが、ユーザーにワンストップソリューションを提供するためにもさらなる事業拡大を図る。伸びしろの大きな海外展開を強化する一方、差別化の柱であるオンライン販売では扱い点数を増やしていく。7月29日に同社が開催した事業戦略説明会にて、同社の戸澤正紀社長が明らかにした。

  • コアスタッフの戸澤正紀社長

    コアスタッフの戸澤正紀社長

半導体市況は急速に回復、出荷量は1年前の約2倍に

業績拡大と半導体市況の展望を中心に、2000年の同社設立以来、シリコンサイクルをなんども経験してきたことを踏まえ、「1年前の2倍くらいの出荷量になっている」と、市況が急速な拡大基調にあることを強調。自動車、家電向けなど大量消費される「数物」ではなく、半導体製造装置やFA(ファクトリーオートメーション)といった産業機器向け周辺デバイスを主に扱う同社は、インバーターなどを年間数千社に販売している。加えて最近はAIサーバー向けに「数物」の積層セラミックコンデンサ(MLCC)も絶好調という状況になってきた。

2026年度売上高は200億円超を見込む

2026年度の売り上げは前年度の約120億円から200億円以上へ、経常利益は同じく約2倍の3億円に届きそうな勢いがある。

価格競争ではなく調達支援力で差別化

中堅商社である同社の強みは価格競争力ではなく、海外の有力サプライヤーとの深い協力関係やひとつ数百万円もするような商品の購入を顧客がしやすくなるようなノウハウ、それに品質解析したうえでの余剰在庫販売などといったきめ細かさにある。海外市場を開拓するため米、中、香港、台湾、タイ、ドイツに拠点を設け、現地半導体大手の製品も自社オンライン販売網に載せることで、「ユーザーは最新情報と1000万点の製品を選ことができる」という。

  • コアスタッフの拠点概要

    コアスタッフの拠点概要 (提供:コアスタッフ)

顧客の調達業務をワンストップで支援へ

戸澤社長は「日本の企業は海外勢との競争に注力すべきなのにその余裕が少なくなっている」とみていて、「ユーザーが必要とするサプライヤーとの間をつなぐ役目を果たしたい」と話す、そして「できればユーザーが当社1社に頼むことで調達関連業務の負担を減らし、本来のリソースを最大化できるように支援したい」という。これを実現するには事業規模の拡大が必要となることから、より発展性の大きな中国をはじめとする海外市場を攻めることが重要になってくる。

  • 現在の半導体市況に対するコアスタッフの分析と対策

    現在の半導体市況に対するコアスタッフの分析と対策 (提供:コアスタッフ)

半導体商社業界では再編が進んでいるが、発展するには大規模化だけではなくグローバルな市場開拓が欠かせない。市況の変化が激しい業界にあってオンライン販売を軸に成長を図る戦略である。