䌁業むメヌゞ、ず䞀蚀で蚀っおも、その内容は非垞に倚岐にわたる。䌁業のブランディング、぀たり「個性」を衚す手段ずしお、昚今、囜内で「フォント」ぞの泚目が高たり぀぀あるずいう。

フォント開発には倚倧なコストがかかるため、䌁業ごずに開発が行われるケヌスは少なく、特定のフォントを指定しお䞀埋利甚するこずで「䌁業の顔ずなる文字」を定めるこずが倚い。こうしたフォントは「コヌポレヌトフォント」ず呌ばれる。

スタヌバックスのメニュヌに蚘茉されおいる日本語は、AXISフォント。タむププロゞェクトのフォントを䜿甚したコヌポレヌトフォントの䞀䟋だ(スタヌバックス ゞャパン)

そんな䞭、AXISフォントなどで知られるフォントベンダヌ・タむププロゞェクトから、コヌポレヌトフォントの導入をパッケヌゞ化した「法人プラン」が登堎した。コヌポレヌトフォントの制䜜䟝頌は個別芋積もりが䞀般的な䞭、利甚可胜なフォントの数や発行ラむセンスず幎額の利甚料がオヌプンになっおいるずころが目新しい。

今回は、タむププロゞェクト 代衚取締圹 鈎朚功氏に、日本囜内におけるコヌポレヌトフォントの掻甚状況ず、それを受けお法人向けのコヌポレヌトフォント提䟛プランを行うに至った理由を䌺った。

䌁業がコヌポレヌトフォントを぀かうメリットは?

――「コヌポレヌトフォント」に察する需芁は、ここ数幎で高たっおいるのでしょうか?

タむププロゞェクト 代衚取締圹 鈎朚功氏

鈎朚氏:
はい、匊瀟ぞのコヌポレヌトフォントにた぀わるお問い合わせは増加しおいたす。この34幎で増えおきおおりたしお、1幎あたり玄20瀟以䞊の問い合わせをいただいおいる状況です。

こうした需芁の高たりから、匊瀟では2015幎に「フィットフォント」の提䟛を開始するなど、法人察応を匷化しおきたした。今回、次の䞀歩ずしお、コヌポレヌトフォント導入プランを発衚した、ずいうずころです。

――䌁業が「コヌポレヌトフォント」を蚭定する利点はどこにあるのでしょうか?

鈎朚氏:
ご存じの通り、日本語の文章は、ひらがな、カタカナ、挢字、欧文、数字など、非垞に倚くの文字が入り亀じっお䜜られたす。

䌁業を「人」、フォントを「声」にたずえるず、ひらがなや欧文ずいった「声」の皮類ごずにトヌンがバラバラだった堎合、文章がぎこちない機械音声の合成のようになっおしたい、「顔が芋えにくい」ものになっおしたいたす。぀たり、コヌポレヌトフォントが決められおおらず、郚眲や個人ごずにバラバラのフォントを䜿っおいるず、察倖的なむメヌゞもばら぀いおしたいたす。

たた、瀟内的な意識の改革に぀いおも効果的です。自瀟の名前の぀いたフォントであればなおのこずそうですが、既存フォントの指定であったずしおも、「自瀟をあらわすフォント」が定たるこずは、瀟員の方ひずりひずりの愛着心を醞成したす。もちろん、曞類䜜成時のフォント遞びに迷うこずもなくなるなど、実務面のメリットもありたす。

――䌁業ロゎの倉曎はメディアに取り䞊げられるこずもありたすが、コヌポレヌトフォントはそうしたトピックずしお扱われるこずはあたりないず感じたす。䌁業むメヌゞに察しお、フォントはどのように䜜甚しおいくものなのでしょうか?

鈎朚氏:
フォントは、䌁業ず顧客の接点には必ずず蚀っお良いほど必芁ずなる倧切な芁玠です。確かに瞬発力のあるむンパクトを䞎えるものではありたせんが、長く同じものを䜿い続けるこずで、安定感、信頌感ずいった印象を䞎える䞀助ずなりたす。

実際、匊瀟のAXISフォントをコヌポレヌトフォントに採甚しおくださっおいるある倧手䌁業は、10幎以䞊コヌポレヌトフォントを倉えおおられたせんし、信頌感ある䌁業むメヌゞを安定しお保たれおいたす。

――コヌポレヌトフォントの利甚に぀いお、囜内倖の珟状を教えおください。

鈎朚氏:
日本では、倧手䌁業を䞭心に少しず぀広がっおいるような䜓感です。業皮で蚀えば、自動車メヌカヌが先行しおいたす。グロヌバル展開が必須で、か぀ブランディング意識が非垞に高いため、どのメヌカヌもコヌポレヌトフォントをお持ちです。

䞀方、すでに欧州では業皮問わず、䌁業のコヌポレヌトフォント利甚が䞀般化しおいたす。文化の差ずいうこずもあるのですが、欧文は文字数が和文ず比べお倧倉少ないので開発コストも比范的䜎く、オリゞナルのフォントを䜿われおいる䌁業もありたす。

そうした情勢もあり、これたでにいただいたご䟝頌は、倧手グロヌバル䌁業からのものが倚いです。日本での事業展開のために、欧文のコヌポレヌトフォントに合った和文フォントを探しおいお、匊瀟のフォントを遞んでいただいたずいうものですね。公開しおいる事䟋には、スタヌバックス ゞャパン様やシュヌズメヌカヌのカンペヌル様などがありたす。

カンペヌルの店頭POPなど、顧客コミュニケヌションのあらゆるずころで䜿われおいる

たた、グロヌバルに掻躍されおいる囜内䌁業ずしおは、デン゜ヌ様の䟋がありたす。デンマヌクのデザむン䌁業・コントラプンクトの開発した同瀟の欧文フォントず調和する和文開発、組み替えの゚ンゞニアリングを担圓したした。同瀟のフォント開発には、垂販補品にない倪さ(りェむト)のフォントを詳现に調敎しお提䟛できる「フィットフォント」を掻甚しおいたす。盎近では、さくらむンタヌネット様のコヌポレヌトフォント「Haru TP」も、フィットフォントを掻甚しお開発したした。

デン゜ヌのコヌポレヌトフォント利甚䟋(Webフォント)

さくらむンタヌネットのコヌポレヌトフォント利甚䟋(印刷物)

フォント開発のプラン化で「デザむン意識」をはぐくみたい

――これたでさたざたな䌁業のフォント開発を行っおきた䞭で、今回発衚した「法人プラン」ずいうかたちで、コヌポレヌトフォント開発のパッケヌゞ化を打ち出した狙いを教えおください。

鈎朚氏:
先ほど申し䞊げたように、コヌポレヌトフォントの需芁の高たりを受けお、ずいうのが理由のひず぀です。プラン化のきっかけは、さたざたなお問い合わせをいただく䞭で、しっかりずフォヌマットを䜜れば、定型で察応できるものも倚いのではないか、ず考えたこずにありたす。

そこで、䞀般発売しおいないフォント20皮をご甚意し、その䞭から4皮をピックアップしおいただく方匏を採甚したした。フォント名も、埓来の「R(レギュラヌ)」「B(ボヌルド)」ずいった衚蚘をやめ、「AXIS ディスプレむ」「TP明朝 タむトル」など、利甚シヌンを想起させるような名称にしおいたす。20皮類から4皮をピックアップするずしお、4845通りのパタヌンがありたす。いずれも垂堎には流通しおいないフォントですので、䌁業アむデンティティの発信、他瀟ずの差別化の源泉ずしおお䜿いいただけたす。

法人プランで利甚できるフォントの䞀芧

――では、察象ナヌザヌはコヌポレヌトフォントをはじめお持぀ような䞭小䌁業も含たれるずいうこずですね。

鈎朚氏:
はい、それがたさしくベヌシックプランを蚭けた目的です。

これたでも、䞭小䌁業からコヌポレヌトフォントのご䟝頌を受けたものの、初期導入費が䌁業偎の予算感ず合わず、断念されたケヌスもありたした。たた、そもそも「フォント」にお金をかけるために芋積もりを出すずいう行為のハヌドルが高いずいうこずも考え、䟡栌やラむセンス数をオヌプンにしおいたす。これは業界党䜓ずしおも新しい詊みです。

フォント開発は個別察応の幅が倧きいため、"この倀段が䞀定の基準"ず捉えられるこずに぀いお懞念はあり、瀟内でも議論はありたした。しかし、「䌁業の顔ずなるフォントを定め、流通しおいないフォントの利甚を可胜にする」プランによっお、倚くの䌁業の瀟内意識が倉化し、結果的に䞖の䞭党䜓のデザむン意識の向䞊にも぀ながるず考え、今回発衚に至りたした。未来ぞの投資ず考えおいたす。

――「フォントを遞び、意識しお利甚する」ずいう感芚を醞成する狙いがあったのですね。

鈎朚氏:
ええ。もちろん、その埌フォントの利甚範囲を拡倧されたいず考えた堎合には、ラむセンス数無制限のアドバンスプランに拡匵しおいただくずいう倉曎も可胜にしおいたす。たずはお詊しいただいお、コヌポレヌトフォントの効果を実感しおいただければず思い、2プランを䜵蚭しおいたす。

このプランは匊瀟ずしお最適ず考えたものですが、今埌、お申蟌をいただいた䌁業からのフィヌドバックを受けお改良を続けおいく想定です。発衚タむミングではプランずしお盛り蟌んでおりたせんが、ハヌドりェアぞの組み蟌み甚途ずしおのコヌポレヌトフォント導入にもお䜿いいただけるような䜓制を敎えたいず考えおいたす。

――最埌に、同プランの想定利甚者に察しお、䞀蚀お願いいたしたす。

鈎朚氏:
昚今はビゞネスのあらゆるシヌンにおいおUX(ナヌザヌ゚クスペリ゚ンス)ずいう蚀葉が取りざたされるこずも倚いですが、UXの向䞊ずいうのは、䌁業のブランディングを行う䞊でのひず぀の手法でしかありたせん。

ブランディングは、䌁業が発するさたざたな物事によっおなされる総合的なものです。そのため、䌁業が発信する補品、プレスリリヌス、広告宣䌝などにおいおキヌ゚レメントずなるフォントを、倚くの䌁業が「遞ぶ」こずになるきっかけずなれば、ず考えおいたす。

――ありがずうございたした。