半導体市場調査企業である米IC Insightsは8月15日(米国時間)、2017年の半導体分野別市場成長率予測の年央改訂版を発表し、その中で、今年の半導体市場成長率(改定された予測値は前年比16%増)を超えて成長する半導体分野は、メモリ(DRAMおよびNAND)と車載向けロジックおよびアナログ、産業向けロジックといった特殊用途の半導体であるとした。

なお、IC Insightsは今年に入り、半導体市場の成長率を、5%→11%→15%→16%へと小刻みに上方修正を繰り返してきた。こうした成長率の修正は、ほかの調査会社も同様に行っているが、その背景には、半導体メモリの価格の上昇が、予測に反して、いつまでたっても止まらないためである。

世界半導体市場統計(WSTS)が定義している33種類の半導体分野のそれぞれにおける今回のIC Insightsの成長率予測を見ると、今年の半導体市場全体の成長率予測(16%)を上回る半導体分野は「DRAM」、「Auto-Spcl Purpose Logic」、「NAND Flash」、「Industrial/Other-Spcl Purpose Logic」、「Auto-App-Specific Analog」の5分野で、それ以外の分野は全体の成長率よりも低い値となることが予想される。

表1 2017年の半導体分野別市場成長率予測(%)。黒字表示は、今年の半導体市場全体の成長率予測(16%)を上回る半導体分野。赤字は下回る半導体分野。標準PC/サーバ向けMPUには、組み込みプロセッサは含むがグラフィックスプロセッサは含まない (出所:IC Insights)

最も急成長すると予測されるのはDRAMで、その成長率は前年比55%増となっている。今年上半期にDRAMの平均販売価格が大きく値上がりしたためであるが、DRAMの成長率がトップになるということ自体はそれほど珍しいことではない。過去、DRAMは2013年、2014年と2年連続でトップ成長率を示したガ、その後の2年間の成長率がボトム近くまで落ち込むなど、市場が大きく乱高下する動きを見せてきた。

表2 半導体分野別成長率ランキングにおけるDRAMの順位(2013年~2017年、ただし2017年は予測)。2017年は2016年のDRAM不況から一転して絶好調になっている (出所:IC Insights)

ちなみに、前年比でプラス成長の分野、としてみると、2016年は21分野であったが、2017年はこれが29分野に増加する見込みである。しかし、全体の成長率である16%を超えるのは5分野のみであるということは、成長が上位5分野に偏っているということを示すことを意味する。この5分野以外に、2桁成長が予測されているのは、「Signal Conversion」、「32bit MCU」、「Computer and Peripherals-Spcl Purpose Logic」、「Power Management Analog」、「16bit MCU」の5分野となっている。