島津製作所は11月2日、エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-7000P」および「EDX-8000P」が、ドイツの連邦放射線防護庁(BfS)によって定められる安全認証「BfS型式認定」を取得したことを受けて、同製品を欧州地域で市場投入し、現地での本格展開を図ると発表した。

BfS型式認定は、ドイツで定められる極めて厳格な安全規格を満たさなければ取得できないもので、フランスやイタリアなど近隣諸国でも効力を有している。EU圏内で「BfS型式認定」を取得していないエネルギー分散型蛍光X線装置を導入する場合、X線に関する安全講習や監査を受けなければならず、運用上の負担となっていた。

EDX-7000PはNa~Uまでの元素、EDX-8000PはC~Uまでの元素を検出可能なエネルギー分散型蛍光X線分析装置。本体ふたの開閉監視機構の追加や、故障時にX線の発生を遮断する新しい二重回路設計によってX線の漏洩を防止するなど、欧州地域向けに安全性を強化した。

これにより今回、同形式認定を取得。同社は今後、ドイツを中心とする欧州地域の製薬・食品・樹脂関連の業界や、欧州に事業所を展開している日系企業に向けて拡販していきたい考えだ。2017年度以降の欧州地域におけるエネルギー分散型蛍光X線分析装置の販売台数を、2015年度比で倍増させることを目指していく。

エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-7000P」