身体を動かしていないのに「疲れた……」と感じるのは『脳疲労』が原因。
常に『脳疲労』が溜まり続ける中、仕事やストレスも増え続ける……。そんな現代では、誰もが手軽に脳疲労を解消できるサプリメントを探しているはず。
しかし、間違った知識で疲労回復のサプリメントを選んでも効果はナシ。なぜなら、脳に作用できる栄養素はかなり限られているのです。
今回の記事では研究や臨床試験データをベースに、正しく『脳疲労』を回復できるサプリメント成分を一挙にご紹介します。
そもそも『脳疲労』とは?
成分の説明に入る前に、そもそも疲労や脳疲労の正体について知っておきましょう。
『脳疲労』の概要
『脳疲労』はひとことで表すと"頭の使いすぎ"が起きている状態。実は一般的に『脳疲労』といわれているだけで、明確な定義はないんです。
ただし、疲労の一種として考えると簡単。疲労は大きくわけると肉体的疲労と精神的疲労の2種類があります※1。
肉体的疲労はイメージしやすいはず。運動のしすぎでバテることや、筋肉痛や眠気が出るといった症状が出ます。
一方で精神的疲労は頭を使って作業する時間が増えたり、ストレスを受けたりすると起こります。
不安やイライラ感の増加、集中力や記憶力の低下など、肉体的な疲労と違って嫌な疲れが出るのが特徴ですね。
つまり、『脳疲労』は精神的疲労の一種とみなすことができます。
※1参照:Effect of mental fatigue on the central nervous system: an electroencephalography study
『脳疲労』の原因
『脳疲労』には様々な原因が複雑に絡み合っているとされており、残念ながら全てがわかっている訳ではありません。
しかし、研究によると脳に発生する"活性酸素"が原因の一つであるとわかっているんです※2。
脳に負荷がかかる業務やストレスがかかると、体内では活性酸素が発生して細胞がダメージを受けます。
すると、脳はこれ以上ダメージを受けないように、身体を休ませようとして私たちに信号を送るんです。
それが、「疲れ」という感覚。するとどうなるでしょう? 私たちは休息することを選び、その間に脳は回復を図る……という流れになります。
※2参照:Severe Life Stress and Oxidative Stress in the Brain: From Animal Models to Human Pathology
『脳疲労』を回復できるサプリメントの成分は3種類
『脳疲労』は過度な負担やストレスにより発生した"活性酸素"が原因であるとわかりました。
次は『脳疲労』が発生するメカニズムに基づき、『脳疲労』を回復できる3種類のサプリメントを解説します!
1.間接的に脳を保護するビタミン
『脳疲労』に効果的なサプリメント1種類目は、脳を保護する機能に携わっているビタミンです。
ビタミンは身体の様々なはたらきをサポートする、なくてはならない存在。そして脳機能を正常に保つために使われているビタミンが不足すると、『脳疲労』が悪化してしまいます。
特に脳と関わりが深いビタミンは、脳のエネルギー生成をサポートするビタミンB群と、認知機能の保持に携わるビタミンD。
普段からバランスのよい食事で摂取できていれば問題はありませんが、肉や魚、キノコをあまり食べない人は不足しがちです。
食生活が乱れがちで脳のパフォーマンス不足を感じている人は、まず基礎栄養素であるビタミンをサプリメントで補給してみましょう!
2.神経に作用してストレスを軽減する成分
二つ目の『脳疲労』に適したサプリは、ストレス自体を軽減してくれる成分たちです。
神経に作用してリラックスを促したり、逆にやる気を引き出したりすることで疲労感を軽減してくれます。
実際のストレスや疲労感に関する臨床試験データも豊富で、比較的すぐに作用する成分が多いため体感も強めです!
今すぐもう一踏ん張りしなきゃいけないあなたにピッタリです。
3.血液脳関門を通り抜ける抗酸化成分
最後は、血液脳関門を通り抜け、脳に直接行きわたることがわかっている抗酸化作用のある成分です。
順を追って説明しましょう。
まず、『脳疲労』の原因である活性酸素を抑えることができるのは、酸化を防ぐ"抗酸化作用"。体によいってことで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
しかし、ただ抗酸化作用をもつだけでは『脳疲労』を回復させることができません。
なぜなら、脳は人の身体で最も大切な部位なので、限られた成分しか入れないようにできているからなんです。それが、脳の血管で門番の役目をしている血液脳関門の役目になります。
つまり、栄養素が脳に直接はたらきかけるためには、この血液脳関門を通り抜ける必要がある訳ですね。
だからこそ、血液脳関門を通過できる抗酸化成分は、『脳疲労』を回復できる貴重なサプリメントの材料になるんです!
こちらも臨床試験データが豊富で、毎日の継続摂取により高い疲労回復効果が認められている成分が揃っていますよ。
臨床試験データ豊富な『脳疲労』回復サプリの成分おすすめ9選
『脳疲労』の回復に有効なサプリメントの種類がわかったところで、臨床試験データが豊富な成分を一挙に紹介します!
1.ビタミンB群
ビタミンB群は、脳のエネルギーを作り出す『代謝』に深い関係のある栄養素。
その他、脳内の神経同士がコミュニケーションをとるための物質を作り出す役目もある、脳にとって非常に重要なビタミンなんです。
不足すると脳のエネルギー不足や伝達の不具合が出て『脳疲労』が起きやすくなります。にもかかわらず、国の統計データによると日本人は全世代でビタミンBが不足しがちであることもわかっています※3。
そしてビタミンBが不足すると、認知機能が低下してしまうことも研究でわかっていますよ※4。さらには、アルツハイマー症候群や認知症のリスクも増加させてしまうのだとか……。
ビタミン不足の自覚がある人は要注意ですね。
ちなみに、ビタミンB群の中でも特に脳機能に重要なのはビタミンB6、葉酸、ビタミンB12。
全てをカバーできるマルチビタミンのサプリメントがおすすめですよ。
※3参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版)
※4参照:The worldwide challenge of the dementias: a role for B vitamins and homocysteine?
2.ビタミンD
ビタミンDも脳を老化や認知機能低下から保護する役割がある栄養素。
脳内でも記憶を司る「海馬」やメンタルに関係する「帯状皮質」でビタミンDが使用されています。
ビタミンBと同様に、ビタミンDが不足すると認知機能が低下してしまうことを示すデータも存在するのです※5。
そんなビタミンDも不足すると『脳疲労』が進む可能性大の重要な栄養素! そしてビタミンBと同じく、日本人はビタミンDが不足している人が多いことがわかっています※6。
しかし朗報。不足しがちな人はビタミンDサプリメントを摂取するだけで『脳疲労』を回復できるかもしれません。
実際の試験ではビタミンDを不足している人たちに4週間ビタミンDサプリを飲ませた結果、疲労感が軽減されたことが報告されました※7。
ビタミンBと一緒に摂るなら、やはりマルチビタミンで摂取するのが一番手っ取り早くておすすめですね。
※5参照:Vitamin D status in patients with musculoskeletal pain, fatigue and headache: A cross-sectional descriptive study in a multi-ethnic general practice in Norway
※6参照:最近の日本人のビタミンD欠乏
※7参照:Effect of vitamin D3 on self-perceived fatigue
3.ヒスチジン
ヒスチジンは私たちの身体に必要不可欠な必須アミノ酸の一種。
同時に、人を眠気からシャキッとした状態にさせる『ヒスタミン』と呼ばれる物質の原料になっています。
つまりヒスチジンを積極的に摂取すると『ヒスタミン』が増えやすくなって身体が活動状態に近づくんです。
研究でも、ヒスチジンを継続的に摂取することで疲労感が軽減され、思考や注意力を向上させることが確認されました※8。
ヒスチジンは科学的根拠が強いことから、疲労軽減が期待できる製品として販売されている機能性表示食品(サプリ)が多数あるんですよ。
日常的にタンパク質が不足していると感じる人はヒスチジンのサプリを継続するといいですね。
4.GABA
GABAは脳内ではたらく神経伝達物質の一部であり、もともと身体に存在するアミノ酸の一種です。
イライラや興奮など疲労につながるアクションを抑制して、リラックス作用を発揮することがわかっています。
ある研究では、慢性的な疲労を感じている人に50mgのGABAを摂取させたところ、精神的な疲労感が軽減される効果も確認されています※9。
しかも驚きなのが、疲労回復の効果が摂取してから30分以内に出ている点。ちょっと疲れはじめた夜……でもカフェインは飲めないし……といった状況の『脳疲労』回復にもピッタリですね!
そんなGABAは麦や食品にも含まれており、サプリメントも多数販売されています。
疲れてイライラしやすい時や、ちょっと働きすぎちゃった時はGABAでリラックスすると脳の疲労もスッキリするかもしれませんね。
※9参照:Relieving Occupational Fatigue by Consumption of a Beverage Containing γ-Amino Butyric Acid
5.テアニン
テアニンはお茶から発見された成分。GABAと同じく緊張や興奮を和らげるはたらきをもっています。
お茶を飲むとリラックスできるのはこの成分のおかげであるといわれています。
研究データでも、200mgのテアニンを摂取したところストレスが緩和し認知機能が向上する結果に※10。疲れた脳にピッタリの栄養素なんです。
ちなみに、煎茶1杯には約10mgのテアニンが含まれています。……ですが、リラックス効果が確認されている成分量を摂取するには1回で20杯飲まなきゃ届きませんね。
もし『脳疲労』回復が目的なら、サプリメントで摂取するのがおすすめですよ。
6.クロセチン
クロセチンはたくあんの色付けにも使われる真っ黄色の色素で、トマトの赤い色素であるリコピンやニンジンのオレンジ色素ベータカロテンの親戚です。
非常に強い抗酸化作用を持っており、血液脳関門を通って目や脳に作用することが確認されている、これまた貴重な存在。
実は1つ1つの分子が極小サイズなので、身体の隅々まで行きわたることができるんです。
結果として『脳疲労』を感じる原因となる疲れ目や肩こりなどもカバーしてしまう有能すぎる成分として体内ではたらきます。
実際の研究をご紹介しましょう。まず、目に疲れを感じている人がクロセチンを1日あたり7.5mg摂取した実験では、眼精疲労回復効果が認められています※11。
さらにすごいのが、睡眠による『脳疲労』の回復を最大化させてくれる点。睡眠に悩みを抱える人を対象にした研究でも、クロセチン7.5mgを摂取してから寝てもらったところ途中で起きる回数が減り、目覚めのスッキリ感も向上する機能が確認されました※12。
毎日継続して摂取する事で、日中も……そして寝る時も脳疲労回復に活躍してくれそうですね。
ちなみにクロセチンはかなり貴重な成分で、通常の食品では実験に使われている7.5mgを摂取することができません。
基本的にはサプリメントで摂取することになるため、睡眠で『脳疲労』をしっかり回復させたい方や目に疲れを感じている方は要チェックです。
※11参照:The Effect of Dietary Antioxidant Supplementation in Patients with Glaucoma
※12参照:Effect of crocetin on quality of sleep: A randomized, double-blind, placebo-controlled, crossover study
7.アスタキサンチン
アスタキサンチンはサーモンのピンク色や、エビの殻の赤さを引き出している真っ赤な色素成分です。
クロセチンと同じく強い抗酸化作用を持ちながら、血液脳関門を通り抜けることがわかっています※13。
研究でも『脳疲労』の回復効果は広く認められており、アスタキサンチンを12mg摂取した実験では、日常的な精神疲労が大幅に緩和されることが確認されました※14。
同じ色素成分ってことで、先ほど紹介したクロセチンとかなり似ていますね。相性もとてもよいことがわかっているため、より強く脳疲労回復の実感を得たい人は一緒にサプリメントで摂取するのもおすすめですよ。
※13参照:On the Neuroprotective Role of Astaxanthin: New Perspectives?
※14参照:Daily Fatigue—reducing Effect of Astaxanthin―A Randomized, Placebo—controlled, Double—blind, Parallel—group Study―
8.イミダゾールジペプチド
イミダゾールジペプチドは、先ほど紹介したヒスチジンが他のアミノ酸と結合した進化系ともいえる存在。
もともとは「なぜ渡り鳥が不眠不休で10,000キロを飛び続けることができるのか?」を調べた研究で発見されました。渡り鳥が疲れ知らずで飛び続けられる理由はこのイミダゾールジペプチドが鍵になっていたというわけです。
人間を対象にした研究も行われており『脳疲労』にも高い効果が期待できそうですよ。
日本で行われた実験では、400mgのイミダゾールジペプチドを摂取させたところ、主観的な疲労に関するスコアが大幅に改善されました※15。
さらに嬉しいことに、脳の疲労回復によるパフォーマンスの向上も見込めるのです。
研究では40分の疲れるタスクをこなした後に、認知機能をテストしています。その後、60分の休憩をとってからもう一度認知機能のテストを受けるという方法ですが、継続してイミダゾールジペプチドを摂取していた人は休憩後の試験でよい結果を残しています※16。
日々仕事と休憩を繰り返すサラリーマンにとっては、社会で羽ばたき続けるための優れた栄養素になるでしょう。
そんなイミダゾールジペプチドはサプリメントのほか、鶏胸肉にも多く含まれています。煮汁に出てしまう性質があるため、しっかりと摂取したいならスープで食べるのがおすすめ。
ただし、鶏胸肉を毎日食べられるボディビルダーのような精神力をもつ人以外は、サプリメントで摂取するといいでしょう。
※15参照:イミダゾールジペプチド配合飲料の日常的な作業のなかで疲労を自覚している健常者に対する継続摂取による有用性
※16参照:Effects of chicken essence on recovery from mental fatigue in healthy males
9.S-アリルシステイン
S-アリルシステインは熟成発酵したニンニクにわずかしか入っていない希少な成分。
血液脳関門を通り抜け、ごく少量で強い抗酸化作用を発揮するため、身体の各所で優れた機能を発揮するんです。
熟成ニンニクの強い健康効果は、古くから人々の間で認められ愛されてきましたが、現代になり、ニンニクの中でもどのような成分が機能を有しているのか研究が進められてきました。S-アリルシステインはその最有力候補ともいわれており、最先端で研究が進められている注目の脳疲労回復成分といえます。
実際の研究でも、S-アリルシステインには、活性酸素による脳神経細胞へのダメージを予防することがわかっています※17。
脳疲労回復においても優れたデータが出ていますよ。
研究では、S-アリルシステインを2mg摂取した人と摂取していない人にわけ、精神的な負荷のかかるタスクを行いました。すると、S-アリルシステインを摂取していたグループは集中力が上昇し、ストレス耐性も強くなるという結果に。研究により、S-アリルシステインには脳の疲労感が高まることを抑制する効果があると判断されました※18。
最近では精神的な疲労を軽減する機能性表示食品として、S-アリルシステインを含むサプリメントが少しずつ市場にも出始めています。機能性を表示するには消費者庁の審査が必要なため、一定の信頼度が高い成分として認められているといえますね。
筆者も摂取したことがありますが、摂取してから仕事が終わる時間になってもまだ頭がスッキリして体力が残っている感覚で疲労感軽減の効果を実感しました。
イチオシ成分なので『脳疲労』に悩んでいる方はぜひ一度試してみてください。
※17参照:Black Garlic and Its Bioactive Compounds on Human Health Diseases: A Review
※18参照:解明進むニンニク成分 「s-アリルシステイン(SAC)」の機能性最新報告
脳疲労回復サプリはデータに基づいて選ぼう
ここまでおすすめの脳疲労回復サプリ成分を紹介してきました。
脳疲労回復サプリの成分は食事で摂取するのが難しいものが多数なので、ぜひサプリで摂りたいところ。
そして、せっかくサプリメントを摂取するなら、データに基づいて実績のある成分を摂取したいですよね。
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