空き家は更地にして売るのがベスト?更地で売る手順や問題点を解説

不動産売却

家を相続したものの、住む予定がない空き家の処分は悩ましいものです。そんな時、1つの方法として挙げられるのが「更地にしてから売却すること」です。更地にする1番のメリットは古い家がなくなる分、土地の買手が付きやすくなる可能性があります。

しかし、家の状況によっては古家付き物件として売却できるケースや固定資産税などの問題もあり、必ずしも更地にした方がよいとは限りません。本記事では解体までの流れや費用、更地にするメリット、デメリット、決める前に検討したいポイントを解説します。ぜひこの記事を参考にしていただき、トラブルなくスムーズに不動産の売却をしてください。

更地にしたほうがいい判断基準とは

古家付き土地を更地にした方がよい判断基準をまとめると、次のようなポイントが挙げられます。

  • 建物の築年数が20年以上で資産価値が低い
  • 古民家として認められるには外観が悪い
  • 旧耐震基準(昭和56年6月以前)の建物である
  • 建物を取り壊して再建築できるだけの土地需要がある
  • 建物があるからこそ買手が付かないような土地である

ここで注目したいのは、建物があるからこそ買手が付かないかどうかの判断です。築年数や耐震基準については自力でも調べやすい部分といえます。しかし、建物の有無が売却へ影響を及ぼすかどうかは、土地の特徴や立地など複雑な判断を求められるため、難しいところです。「解体した方がよさそうだ」と感じたら、その旨を伝えた上で不動産会社に相談して決定するとよいでしょう。

更地にして売るのがおすすめの人とは

ここまでは、家付きのままで土地を売る方法について解説してきました。それを踏まえた上で更地にして売るのがおすすめなのは、次のような目的がある人です。

  • 売却期間中の空き家の維持管理費をなくしたい人
  • 空き家に倒壊の恐れや景観など近隣住民への被害が予測される人
  • 空き家の耐震性が低く、建物が古すぎる人
  • 更地にして売った方が利益が出る可能性が高い人

更地にしたからといって、売れやすくなるわけではありません。住宅金融支援機構による「2020年度における住宅市場動向について」によると、リフォームされた住宅の購入や購入と合わせてリフォームをするような住宅の取得については、調査を受けた一般消費者のうち約7割が「関心あり」と回答しています。売却を目指すのであれば、まずは古家付き物件として売却や買取を検討した方がよいでしょう。

更地にして売る時の手順

更地にして売るまでの手順は、次の通りです。

  1. 更地にした方がよいのか不動産会社に相談をする
  2. 更地にするため業者を探す
  3. 正確な見積もりのため現地調査をする
  4. 解体のためライフラインの停止や工事の申請
  5. 養生対策をして家を更地にする
  6. 登記手続きをして業者に支払い
  7. 更地を売りに出し買主を探す
  8. 売買契約を結んで更地の引き渡し
  9. 更地を売った翌年に確定申告をする

家の解体は依頼人がしなくてはならないことも多くあります。それぞれどのような対応を行えばよいか詳しく解説していきます。

更地にした方がよいのか不動産会社に相談をする

更地にした方が良いのか、古家付き物件として売り出した方がよいのか、素人が判断するのはとても難しいものです。まずは不動産会社へ相談を行い、更地にして売った方が利益が出る可能性があるか判断してもらった方がよいでしょう。不動産会社によっては買取保証をつけることで、古家付き物件が売れ残るのを防ぐサービスも展開しています。

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更地にするため解体業者を探す

更地にして売却した方がよいと判断できたら、更地にするための解体業者を探しましょう。基本的に工事を行いたい時期の3ヶ月前から行動をスタートし、2ヶ月前までには契約するとよいとされます。工事期間を長めにすることで、業者側のスケジュール調整がし易くなり、解体費用を値引きしてもらえる可能性が高まります。

解体業者の探し方は一括査定サービスのほか、地元の解体業者を検索するのもおすすめです。解体費用もサービスも、依頼先の業者によって異なるため、こちらも複数の解体業者へ見積もりを依頼した上で判断します。

見積もりをとった時のチェックポイントは次の通りです。

  • 解体工事業の登録または建設業の許可を得ている業者である
  • 産業廃棄物の収集運搬許可がある
  • 1坪あたりの費用ではなく項目ごとに費用を提示してくれる
  • 費用で分からないところを解説してくれる
  • 担当者に要望を相談しやすい

こうしたポイントを満たす業者にさらに現地に来てもらって、より正確な見積もりをとってもらいます。この時、同時に進めておきたいのが自分でも処分できる残留物の撤去です。空き家に残っている家具や不用品などは、自分で処分した方が解体費用を安く抑えられます。解体時に空き家の瓦礫などと一緒になってしまうと、産業廃棄物として解体業者が処分しなくてはならないため、解体費用に上乗せとなってしまいます。

できるだけ早い段階から家具などは処分していくと良いでしょう。

解体費用などについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もおすすめです。

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正確な見積もりのため現地調査をする

解体業者に来てもらう現地調査は解体費用の総額が分かる重要な項目です。すでに査定を受けているのに、もう一度現地調査をするのは二度手間だと思う方もいるかもしれません。しかし、ネット上から土地の坪数を知ることができても、隣家との距離感や家の前の道路の狭さは写真からでは確認が難しいです。現地調査であれば正確な坪数やアスベストなど有害物質の有無、重機搬入の可否、産業廃棄物の処分方法などより細かな項目を調べてもらえます。

そのため、情報だけでまず概算見積もりをもらい、対応などをチェックした上で現地調査を受けるのがスムーズに解体業者を決めるポイントといえます。なお、その際は他にも次のようなことを確かめましょう。

  • 解体工事の際に注意したいポイントを確かめる
  • 費用の内訳や追加費用が発生する場合の注意点を教えてもらう
  • 解体工事前に行うべき手続きを教えてもらう
  • 現地調査の結果分かった最終的な解体費用の総額を確認する

また、解体費用の値引き交渉を行いたいのであれば、現地調査の時が最適といえます。ただし、大幅な値引き交渉はNGです。立地によっては重機での解体が行えないため手作業が増え、人件費が割高になるケースもあります。値引きを相談した上で納得のいく説明をしてくれる業者を選ぶとよいでしょう。

解体後に土地の売却を目指す人にとって、依頼先の業者の選択はとても重要な項目です。納得がいくまでしっかり説明を聞いておき、信頼できる解体業者を見つけましょう。

次の記事では土地の査定方法や注意点についても解説していますので、併せてチェックしておきましょう。

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解体のためライフラインの停止や工事の申請

解体のためには、次のような申請が必要です。

  • 電気やガスの停止
  • ケーブルテレビ・インターネット回線の撤去
  • 解体工事届(建設リサイクル法に関する届出)の委任状
  • 道路使用許可

業者によっては建築リサイクル法に基づく届け出を依頼主へ頼むケースがあります。通常は業者側が手続きを行ってくれる部分です。もし依頼主側に手続きを依頼するようであれば、その理由を聞いた上で対応を検討しましょう。

また、ライフラインのうち、水道だけは工事中に出る粉塵を抑えるために使うことがあるため、工事終了までは止めずに残しておくことが一般的です。解体業者に相談し、スケジュールに合わせて事前に申請を進めておきます。なお、浄化槽がある場合は中身の処分を専門業者へ依頼しましょう。

さらに周辺の住民へ解体作業を行うことを伝えます。解体作業では壁や屋根を壊すことで騒音が目立ちます。中には粉塵などで庭先の車が汚れるケースもあり、少なからず迷惑をかけてしまう可能性があるので、事前に挨拶をしておけば周辺の住民からも納得してもらいやすいでしょう。

養生対策をして家を更地にする

契約が完了すれば以下の手順で家が更地になります。

  1. 養生作業
  2. 廃棄物の撤去
  3. 敷地内の整地
  4. その他の作業

まず、粉塵や廃材が周辺に飛び散るのを防ぐため、足場やシートを設置する養生という作業がはじまります。完了後、瓦を撤去し、内装やリサイクル資源、廃棄物の搬出を順次行っていきます。期間は内装や廃棄物の量、家の広さによっても異なるため一概には言えませんが、工事がスタートする前に解体業者とスケジュールをよく話し合っておきましょう

そして、廃棄物をすべて撤去すれば敷地内の整地が始まります。細かなごみの処分と重機を使用して地面を固め、表面も綺麗にすれば解体は完了です。最後に、業者によっては売却予定に合わせ、人の立ち入りを遮るロープや看板の設置、除草剤の散布などを行ってくれる場合があるので、実施してくれるのか相談しておきましょう。

登記手続きをして業者に支払い

解体が完了したと解体業者から報告を受けたら次の点を確認します。

  • 追加費用の有無
  • 現場の確認
  • 掃除も完了しているか確認

全てが完了したら建物滅失登記を行います。これは家屋を解体したことを法務局の登記簿へ反映させるための手続きであり、解体後1ヶ月以内が期日となります。なお、こちらの手続きには複数の書類が必要になり、やらない場合にはいくつかのデメリットが生じます。詳しくは以下の表を確認してみましょう。

建物滅失登記を行わない場合のデメリット 建物滅失登記に必要な書類
建物が無くなっていないことになるため土地が売れない 建物滅失登記の申請書(法務局Webサイトからダウンロード可能)
解体したはずの建物にも固定資産税が発生する 取り壊し証明書(工事後、解体業者が発行)
建築許可が下りなくなってしまう 解体業者の印鑑証明(解体業者に依頼)
建物滅失登記は申請義務があるため10万円以下の過料に処されることがある 解体業者の資格証明または登記簿謄本(自治体に確認)
解体現場の周辺地図(グーグルマップや地図帳のコピーが簡単)

補足として取り壊した会社の登記事項証明書や取壊し証明書、取り壊した会社の印鑑証明書は解体業者から早めにもらっておきましょう。あわせて法務局のWebサイトからダウンロードできる建物滅失登記申請書と案内図を添えて、建物の所在地を管轄する法務局へ提出します。

もし難しい場合はあらかじめ解体業者へ相談しておくか、土地家屋調査士へ手続きを委任しましょう。

更地を売りに出して買主を探す

建物滅失登記も完了したら不動産会社より査定を受け、土地の売却をスタートします。具体的には以下の手順で行っていきます。

  1. 土地の相場を調べる
  2. 不動産会社の査定を受ける
  3. 不動産会社に土地売却を依頼し契約を結ぶ
  4. 売り出し価格を決定して広告を出してもらう
  5. 購入希望者の見学に対応する

この際には複数の不動産会社から見積もりを取るのはもちろん、売り出し価格を決定するために近隣の土地の売り出し価格や条件を、不動産ポータルサイトや土地総合情報システムで検索し、相場を調べておくことも大切です

また、不動産会社選びと売り出し価格の決定は、土地の売却において重要なポイントです。こちらの権利は売手にありますが、買手のことを考えずに自分の希望だけ出してしまうと、売却のチャンスを逃すおそれがあります。最初に最低売却価格を決めておき、値下げを見越した相場に合う価格をつけられるように、不動産会社の意見を聞きつつ決定しましょう。

不動産の査定を依頼する際は、一度に複数の不動産会社に査定依頼ができる一括査定サイトを利用すると便利です。

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売買契約を結んで更地の引き渡し

購入希望者が現れたら以下の手順で更地の引き渡しまでを行っていきます。

  1. 土地の見学対応
  2. 売買契約の締結
  3. 代金の清算と土地の引き渡し

まず、購入希望者が現れたら土地の見学の対応を行います。一般的には不動産会社の担当者が案内してくれるため、立ち会いは不要であるケースがほとんどです。ただし、更地にした後に土地を放置していると、雑草やゴミが溜まってしまうことがあります。購入希望者が来る前に一度土地の様子を確認し、綺麗な状況にしておきましょう

次に、購入希望者と契約が決まったら売買契約を締結します。重要事項説明書の内容を宅地建物取引士が確認しつつ進めますが、事前に写しをもらえるため先に不明点は明らかにしておくと安心です。最後に、売買契約書で取り決めた日になったら代金の清算と土地の引き渡しを行います。以上が更地の引き渡しまでの流れです。

更地を売った翌年に確定申告をする

更地を売った翌年に利益が出ても出なくても確定申告を行いましょう。利益が出なかったことを証明するとともに、土地によっては特別控除・特例が使える可能性があるためです。また、利益が出た場合には所得税と住民税が他の所得とは別に発生します。計算式は以下の通りです。

譲渡所得=収入金額ー取得費ー譲渡費用

土地などを売る場合、譲渡費用に対して解体費用も含められるため、忘れずに含めた上で計算を行いましょう。ただし、草取りやゴミ捨てといった管理費用は含まれません。この計算式でプラスが出た場合、以下のように所有年数に応じた税率をかけて計算します。

税金種類 短期譲渡所得(所有から5年以下) 長期譲渡所得(5年以上)
譲渡所得税 30.63% 15.315%
住民税 9% 5%
合計 39.63% 20.315%
また、利益が発生しなかった場合も印紙税と抵当権が付いていれば、抵当権抹消に必要な登録免許税が発生します。なお、登録免許税は不動産1つにつき1,000円です。また、司法書士に依頼する場合は、その費用がかかります。印紙税は次のように売却金額によって変動するほか、買主と売主の売買契約書2通分が必要になる点がポイントです。
売却金額 本則税率 軽減税率
100万~500万円以下 2,000円 1,000円
500万~1,000万円以下 1万円 5,000円
1,000万~5,000万円以下 2万円 1万円
5,000万~1億円以下 6万円 3万円

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 更地にする費用の節約方法

更地にするための解体費用のうち大部分を占めるのが処分費と人件費です。そこで、次のような対処をしておくと、解体費用を節約できる可能性が高まります。

  • 家財道具や草木の処分を自分でして処分費を節約する
  • 自治体に問い合わせて補助金を利用して節約する
  • 工期を業者に合わせて値引きしてもらう

値引き交渉をする手もありますが、過度な値引き交渉を行うと業者側から断られる恐れもあります。多くても1割以内に納まるのが適切です。

解体費用や補助金について詳しくはこちらの記事で解説していますのでご参考ください。

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更地にして売るときのメリット

早期売却に期待ができる

新築用の土地を探している人にとって、購入後すぐに家を建てられ解体費用かからないため、ニーズが高く、早期売却に期待ができるといえます。

また、更地にしたほうが、土地全体の広さをイメージしやすいので、特に老朽化が進んでいる家の場合は、更地にしたほうがイメージがよく、買い手の獲得に繋がりやすいでしょう。

古家の維持管理費がかからない

古家の維持管理費や手間がかからないことも大きなメリットの1つといえます。一戸建てを所有していることにより、以下の毎年一定の維持管理費が発生します。

  • 税金
  • 修繕費用
  • 保険料

建物を解体して更地にしてしまえば、建物に対してはこれらのコストがかからなくなります。

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地中埋没物の確認、土壌調査、地盤調査などが行いやすい

地中の埋設物を撤去する義務は売主にあるため、土地を売却する際には、地中に埋設物がないかしっかり調査して確認しなくてはなりません。

売却後に、万が一買主が工事をした際に埋設物が発覚した場合は、売主に瑕疵担保責任(注1)が問われることがあります。撤去費用だけでなく工事を中断した場合、その損害賠償まで負うことになるため注意が必要です。

更地にすることによって、事前にその土地の状態をしっかり調べて、その情報を買主に開示して情報を共有することができます。そのため、建物を残したまま売却して地中の埋設物を放置していることに気付かない可能性のリスクをなくすことができるといえるでしょう。 

注1)その不動産に見えない欠陥や不具合があった場合に売主がその責任をもたなくてはならないということ。

更地にして売るときのデメリット

以下では高く売れるかどうか判断する前に、更地にすることで発生するデメリットを見ていきましょう。

高額の解体費用がかかる

更地にして売る場合は、解体費用を負担することを考えなくてはなりません。1坪あたりにかかる解体費は構造によって次のように異なります。

  • 木造住宅であれば3.1~4.4万円前後/坪
  • 鉄骨住宅であれば3.4~4.7万円/坪
  • RC住宅で5~8万円/坪

たとえば30坪の木造住宅で3万円/坪であれば解体費は90万円です。加えて養生作業や各種届出、家具の処分を含めると、100万円を超えてしまう場合もあります。さらに地域によっては「道路が狭くて重機が通れない」と言った理由から、坪単価がより高くなる恐れがあります。

更地にする選択は解体費用を負担しても、売却した方がメリットを得られる場合に選ぶのがおすすめです。

土地部分の税金が上がる

更地にして住宅が撤去されてしまうと、建物にかかる固定資産税はなくなるものの土地の固定資産税が最大で4倍ほど増える可能性があります。これは住宅用地に建物が建設されていた場合、土地にかかる固定資産税を軽減する特例の適用がはずれ、本来通りの税額に戻るからです。

また、売れない期間が長引いてしまうと、翌年の固定資産税の支払いも行わなければなりません。この時、更地にした方が安くなるかどうかは地域によって異なりますが、都市の中心部などでは本来通りの税額に戻ると、いくらかかるのか計算しておくと判断材料の1つになるでしょう。

ただし、空き家が今にも倒壊しそうな場合や荒れていて悪臭が起きているといった場合には、更地にした方がお得なことがあります。これは2015年に施行された空き家等対策特別措置法により、近隣住民への被害が懸念される空き家については、たとえ家がそのままであっても固定資産税の特例が外されるようになったからです。もし、これに該当するならば売却が進まなくなる恐れがあります。

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建物を建てるのに制限がかかることがある

更地にしてしまったがために次の購入者が建物を建てられなくなったり、想像通りの建物を建てられなくなったりする恐れがあります。注意したいのは次のような土地です。

  • 市街化調整区域内にある土地
  • 現在の建築基準法に照らし合わせると再建築できない土地

市街化調整区域内の土地は街の景観維持を目的に、その家にこれまで暮らしていた人の家族しか新居を建設できなかったり、建物の建設そのものができない恐れがあります。更地にする前に国土交通省が出している用途地域マップをチェックして、市街化調整区域内にあるかチェックしておきましょう。また、更地にした場合、どのような影響があるか不動産会社に相談することも大切です。

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更地にする前に検討したい家の売り方

更地にする前に検討しておきたい売り方は以下の4つあります。

  • 古家付きの土地として売りに出す
  • リフォームして買主探し
  • 不動産会社による買取
  • 家付きのまま空き家バンクに登録

それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。

古家付きの土地として売りに出す

古家付きの土地として売り出すことで買手の幅を広げ、より多くの人から興味を持ってもらいやすくなります。古家をリノベーションして住んだり、カフェを開業したいと考える人はもちろん、後から更地にして活用したい人にもアピールできるでしょう。

また、建物付きの土地であれば住宅ローンが利用できるため、買手側が資金不足な場合でも購入しやすくなります。反対に更地になってしまうと住宅ローンは利用できません。つなぎ融資といった特殊なローンなら土地だけの購入にも使用できるものの、手続きがより煩雑なため買手側にとっては古家付きの方がお得といえます。

ただし、古家付きの土地では、売却を行った後に何らかの問題が見つかった場合、売手が適切な対応をする必要があります。これは契約不適合責任によるもので契約書内に書かれていない問題があれば、以下の対応を売手が法的に負うというもの。

  • 追完請求…問題個所の修繕などを求める権利
  • 無催告解除…購入した場所に住めないなどの重大な問題で契約を解除できる権利
  • 損害賠償請求…契約までにかかった費用や、その後に得られるはずだった利益を請求できる権利

古家では経年劣化によって、表面的に見えない問題を抱えていることもあります。そのため、契約後に余計な出費が掛かったり、場合によって契約解除も起こり得るので、問題を把握して契約書に記載することが必要です。

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リフォームして買主探し

古家付きの土地として売る際に、少しでも価値を高めて売りたい場合はリフォームをした上で買手を探すという方法があります。

  • リフォーム済みという安心感
  • 古い家でも長く住めるようになる
  • リフォームにより古家部分も価値が出ることがある

こうしたメリットを買手が得られるため、他の古家付き物件よりも選んでもらえる可能性が高まります。ただし、リフォームに必要な費用以上に高く家を売れるかというと、難しいのが現状です。また、買手によっては好きなようにリフォームしたいという人もいます。その点を踏まえた上でリフォームするかどうか、決めておきましょう。

不動産会社による買取

短期間で古家を手放したい場合は、不動産会社による買取を検討しましょう。買取とは不動産会社が買手となって不動産を売却する方法です。家が傷んでいる状態でも引き渡すことができ、不動産会社側が出した査定額に納得できれば、通常よりもスピーディーな売却をめざせます。また家をそのままにして売れるため、解体費用がかからないのもメリットです。

ただし、仲介による売却や更地状態の売却よりも、売れたときの価格は低くなってしまいます。どうしても、手間や解体費用をかけずに、短期間で土地を手放したい時に活用するとよいでしょう。

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古家付きのまま空き家バンクに登録

空き家バンクとは全国の地方自治体が運営する、空き家の所有者と空き家を利用したい人を結び付けるサービスです。自治体によって違いはあるものの次のようなメリットがあります。

  • 空き家の所有者への補助制度が受けられる
  • 移住者側も経済面などで補助制度が受けられる
  • 費用をかけずに空き家を手放せる

ただし、費用がかからない点にもデメリットがあります。不動産会社へ仲介を依頼する場合と異なり、自分で制度の申請や利用希望者との交渉、契約を結ぶ必要があるからです。自治体側も空き家バンクを経由した制約後のトラブルには一切責任を負わないため、状況によっては費用を支払ってでも不動産会社へ仲介を依頼した方が安全な場合もあります。

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更地にして売るときのよくある疑問

土地を更地にするという経験が初めての方は、検討する内に様々な疑問が出てくると思います。例えば、更地と宅地という言葉の問題や解体で見つかった地中埋設物の扱いについての疑問。または更地にする費用を節約する方法や、最終的に更地にした方がいい判断基準についての疑問があるでしょう。

ここでは、売却までのよくある疑問をわかりやすく解説します。

更地と宅地は何が違うのか

更地とは土地の状態を示す言葉で、宅地は建物を建てても問題のない土地であることを指します。宅地と表示されている場合は基本的に建築可能です。しかし、更地はあくまでも建物が建っていない状況を指すため、実際には登記簿上の地目は山林や雑種地、畑というケースもあります。なお、これらの場合では家を建てられないことがあります。

したがって、家を建てる目的で更地の購入を考えている場合には、それが宅地であるのかを確認しましょう。

解体で見つかった地中埋設物の扱いはどうするか

解体の最中には以下の地中埋設物が見つかることがあります。

  • コンクリートの残骸
  • 井戸
  • 浄化槽
  • 下水道管
  • 地下室
  • 遺跡

これらの場合は解体を依頼した側が撤去を行うのが原則です。しかし、中には買主が建物を建て始めてから見つかる場合があり、購入した買主の負担または売却した側の責任になるのかといった、トラブルが発生する恐れがあります。このことを踏まえてお互いに媒介契約を結ぶ際に、地中埋設物が見つかった場合はどのような対応を行うか決めておくとよいでしょう。

まとめ

更地にして売却すべきか決めるには、他の売り方も検討した上で決定することが重要です。なぜなら、古家付き物件として売った方が、解体費用もかからずお得になるケースもあるためです。どちらが良いか分からない場合は、不動産会社に相談し、プロの意見をもらった上で決定した方が損をせずに済みます。

まずは不動産会社に古家付き物件の場合と、解体後の土地だけの場合でそれぞれ見積もりをもらい、資金計画を立ててから取り組むことをおすすめします。

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