家を売る理由は伝えなければいけない?伝えにくい理由をどう伝えるか

fudousan787 不動産売却

家を売却する決意をした理由は人それぞれに異なります。転勤や出産、両親との同居などに伴う売却といった前向きな理由以外にも、離婚や事件、近隣トラブルなどによるネガティブな理由による売却もあるでしょう。

そのような人に言いづらい理由や、購入希望者が減ってしまいそうな理由は購入希望者や不動産業者に伝えなければならないのでしょうか?また、伝えなくてはならない場合、どのように伝えれば悪い印象を与えずに済むでしょうか?

結論から言うと、家を売却する理由は必ず伝えなくてはならないものと、そうでないものに分けられます。

本記事では、家を売る理由を説明しなくてはならないものとそうでないものに分類し、説明しなくてはならない場合の上手な伝え方について解説します。

正しい知識を身に付けてトラブルのない不動産売却にお役立てください。

家を売る理由として多いもの

家を売る理由にはどのようなものがあるでしょうか。伝えやすい理由と伝えにくい理由に分けてまとめました。

伝えやすいポジティブな理由

まずは不動産会社や購入希望者に伝えやすいポジティブな家を売却する理由についてみていきましょう。

こちらでご紹介するのは、家の住み替えや買い替え、転勤、同居家族の人数の変化の3つです。このように、家を売る理由として一般的なものであり、それが原因で購入意欲に影響がないものであれば、不動産業者や購入希望者にも受け入れてもらいやすいでしょう。

家の住み替えや買い替え

家の売却でもっとも多いのが住み替えや買い替えに伴う売却です。子どもの成長や進学、家族構成の変化で生活環境を変えたい、お金が貯まったからもっと自分に合った物件に住み替えたい、家を買い替えたいなどの理由で家を売却するケースです。特に最近では両親が住んでいた家を売却し、バリアフリーが整った二世帯住宅を購入するか注文するかして住み替えるというケースが増えています。

住み替えや買い替えに伴う売却は、一般的な理由のひとつなので、購入希望者や不動産にもそのまま伝えてしまって問題ありません。しかし、売りに出す住居よりもお金をかけ、より条件の良い家に引っ越す場合は、あまりそれをアピールしすぎると売りに出す家の価値が低いように思わせてしまうこともあります。金額などには触れず、住み替えることだけを伝えるなど、慎重に話したほうが良いでしょう。

転勤による引っ越し

仕事の人事異動や地方赴任に伴って売却するケースも多くみられます。転勤による引っ越しで買い替えをするようなときは、赴任先で長年定住すると決まっている場合に限られます。そのため、短期の赴任であれば家を売らずに残しておくことや、赴任している期間のみ定期借家として貸し出すケースも多いです。

転勤による引っ越しもそのまま伝えてしまって構いませんが、また戻ってくる場合なども考えられるため、手段を売却のみに絞らず、不動産業者と状況を見て相談し、売却して手放すのか、定期借家として貸し出すのかなど、一番良い形での取引を目指しましょう。

家族の人数が変わった

子どもの進学や就職に伴う自立などによって同居家族が減って部屋が余ったり、または出産や両親との同居などで住む家族が増えて部屋が足りなくなったというように、家族の人数が変化したタイミングでの住み替えを希望することも一般的です。

家族構成の変化による売却であれば、不動産業者や購入希望者にそのまま伝えても問題ありません。しかし、購入希望者が間取りで購入を迷っているような場合、その家族構成の変化が購入希望者にも有り得る変化であったら購入を見送る理由になることもあります。「この人数では狭いから売却する」と伝えるよりも、「より今の生活に合った物件が見つかった」というようにぼかして伝えるとよいでしょう。

伝えにくいネガティブな理由

続いて、不動産業者や購入希望者に伝えにくいネガティブな売却理由についても解説します。ネガティブな売却理由は、伝えてしまうと購入意欲がそがれてしまう恐れのあるようなものを言います。

立地が悪い

交通の便の悪さや、お店や病院が遠いなど立地が悪いため引っ越したいということもあるかと思います。特に子どもの進学で通学に支障がでた場合や、異動で交通の便が悪くなった場合などが多いようです。売却の理由として立地の悪さを必ず説明する必要はありませんが、購入希望者から売却する理由についての質問があった場合は「交通の便が悪い」というよりも、「勤め先が遠くなった」というように言い方を工夫して伝えるようにしましょう。

また、交通の便の悪さが近隣でおこなわれている長期間にわたる大型工事によるものであるなど、購入者の暮らしに影響があるときは必ず伝えておく必要があります

家のローンが支払えなくなってしまった

仕事をなくしたり、怪我や病気などで巨額のお金が必要になるなどの経済理由で、ローンが払えなくなってしまうこともあります。ローンが完済できそうにないと判断したら、日々の出費を減らすために持ち家を売りに出し、住み替えを検討するかと思います。そういった場合、売却の理由を聞かれても言い出しづらいものですが、その住居を買うか買わないかを検討している購入希望者にとって、ローンが支払えないことによる売却はデメリットにはなりません。むしろ、理由を聞いても答えづらそうにしているほうが「何か悪いところがあるのでは」と不審がられてしまう可能性もあります。仕事をなくしたからローンが払えないなど、理由を詳しく説明する必要はありませんが、「出費を減らすために」といったように軽く説明しておくと、不信感をもたれることもないでしょう。

離婚した

夫婦で住んでいた家を離婚によって手放すケースもあります。どちらかが住み続けることも多いですが、購入する際に夫婦の一方が連帯保証人になっていると離婚後に金銭のトラブルが起こってしまう場合があるため、売却することを勧められるケースがあります。

また、離婚時に財産分与をおこなう際、財産を平等に分配するなら明確な金額が出ていたほうがやりやすいことも多く、そのままでは分配しづらい家は売却したほうがトラブルになりにくいため、売却に踏み切るケースも多いです。

そのようにしておこなわれた離婚による売却は、購入希望者が極端に現れづらいというように不利にはたらくということはありません。しかし、一定の層には購入を避けられてしまう場合があります。新婚夫婦やカップルによる購入です。新婚やカップルにとっては、離婚した夫婦が住んでいた物件は縁起が悪いと思われ、購入を避けられてしまうこともあります。事前に購入希望者がどのような人かを不動産業者と打ち合わせておき、どのようなアプローチをしていくか相談しておくと良いでしょう。

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事件があった

大切に暮らしていた住居でも、放火の被害に遭ったり、殺人や自殺などの事件・事故があったら早急な引っ越しを考えるかと思います。それが直接の理由になっていなくとも、放火や殺人や自殺などの事件があったあとの売却は、理由を話すことをはばかられるかと思います。

また、事件があった物件は相場よりも大幅に値段が下がり、下がったとしてもなかなか買い手が現れない可能性が高いため、事件があったことを知られることなく売却したいと考えるかもしれません。しかし、殺人や自殺などの事故・事件があった場合、売主は買主にきちんと知らせなくてならないという義務があります。告知をせずに売却した場合も、後に発覚すると損害賠償を請求されるなどのトラブルに発展することもあるため、必ず報告しましょう。

契約不適合責任とは

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先述したように、購入者に悪影響があるようなことや、売却する物件で起こった事故や事件は告知しなければならないという決まりがあります。宅地建物取引業法によって定められたそれを契約不適合責任と言います。

瑕疵とは、キズ・欠陥・不具合のことを言います。瑕疵は土地や建物の目に見えるような欠陥の物理的瑕疵・土地や建物が法律によって制限される法律的瑕疵・事件や事故があった場合の心理的瑕疵・近隣トラブルや火葬場など土地や建物の周辺の問題を示す環境的瑕疵の4つに分類されます。購入後のトラブルを防ぐため、売主が負う契約不適合責任には、売却前から存在していて、売主が気が付かなかった隠れた瑕疵も含まれます。

買主は購入後判明した瑕疵について、定められた期間内に申し出れば売主に損害賠償請求や契約の解除を求めることができます。したがって、売りに出す際目に見えた欠陥の他にも、言いづらいような売却理由があった場合も、買主に影響を与えるものであれば説明しなければなりません。買主がどのような点を気にかけているか分からないため、不動産業者に売却を依頼する際に売却する理由を含めて気になる点をしっかり話しておき、購入希望者に告知すべきかそうでないかは不動産業者の判断に委ねることも選択肢の一つでしょう。

告知書で必ず伝えるべき家を売る理由とは

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売却する際に物件の現況を伝えるために必要となるのが告知書と呼ばれる物件状況確認書です。

不動産業者によって書式はさまざまですが、箇条書きにされたものをチェックをして詳細を記入するような簡単なものが多く、売主が自ら記入します。

数ある家を売却する理由のなかで、この告知書で必ず伝えなければならないものはどのようなものでしょうか。

物理的瑕疵がある場合

建物の欠陥、害虫の被害、設備の不具合などは物理的瑕疵(かし)として必ず伝える必要があります

査定の際に見て分かるような欠陥などの瑕疵については不動産業者も把握できますが、実際住んでみないと分からないようなもの、特に設備の不具合などは売主自らが報告しなければなりません。毎日暮らしている家でも、普段は使用していない部屋、またはしばらく使っていなかった設備など、つい報告を忘れてしまうような瑕疵もあるため、売りに出す前に一通り家の中を確認しておくと安心です。

小さい欠陥と思われても、実はシロアリによるものであったなどというケースもあるため、些細な瑕疵でも念のため報告しておくと後のトラブルを避けることができます。

心理的瑕疵がある場合

目に見える物理的な瑕疵以外にも、売却する物件で事件や自殺が起こったという場合は心理的瑕疵と見なされ、必ず伝えなければなりません。

心理的瑕疵とは購入者がそこに住むことを不安に感じたり、不快に思ったりするような瑕疵のことです。心理的瑕疵がある物件は購入者がかなり限られるため、特に価格に大きく影響します。

瑕疵があることを隠して高く売却できたとしても、後に瑕疵が判明した場合、損害賠償を請求されたり契約解除に発展してしまい、むしろマイナスに動いてしまう可能性も大いにあります。

心理的瑕疵に関しては、どこまで伝えるべきか判断が難しい場合も多いため、仲介してくれる不動産業者とよく相談して、伝えるべき内容なのか、伝える必要のない内容なのか、事前に打ち合わせをおこなっておくと良いでしょう。

ネガティブな理由はどう扱えばいい?

物件を売却する理由が言いづらい場合も、契約不適合責任で損害賠償請求などという事例を見てみると、購入希望者から求められたらすべてをはっきりと伝えなくてはならないのかと不安に思うのではないかと思います。

購入を考えてくれている人には言いづらいような理由があって売却する場合、それをどう扱っていけば購入につなげることができるでしょうか。

理由によってはぼかして伝えても問題はない

まず、マイナスのイメージが付くような売却理由は、契約不適合責任にかかわるものでないかぎりは自分から言う必要はありません。後ろめたい気持ちから説明してしまったり、契約不適合責任にとらわれて説明したくなるかもしれませんが、購入希望者に売却する理由を質問されたとき以外は説明する必要はありません。

購入希望者に売却する理由について質問されてしまった際など、どうしても説明する必要がある場合、言いづらい理由はぼかして伝えることで購入希望者にも悪い印象を与えずに説明できます。例えば、離婚する際には「家族と別居する」、住宅ローンが支払えないなどの問題は「引っ越しをする」など、ぼかした伝え方にしても問題はありません。

説明する必要がある理由か、そうでないかについては、購入希望者と話す前に不動産業者とじっくり打ち合わせをしておくことで、戸惑うことなく説明することができます。

はっきりと伝えなければならない問題もある

何度も述べているように、言いづらいような理由のなかにも、ぼかして伝えずにはっきりと伝えなければならない理由があります。害虫トラブルや設備不良など物件に問題がある場合や、北向き部屋や間取りの問題で極端に寒い・暑いなど心身に悪影響があった場合、盗難や自殺・殺人など心理的に不快な思いをさせる恐れのある事件があった場合、近隣トラブルがあったり住環境が悪い場合などの理由は、伝えなければ契約不適合責任に違反する恐れがあるため必ず伝えるべき内容です。

まずどんな内容の理由であっても、不動産業者に伝えて相談しておくのがベストです。不動産業者は売主と同様に、物件が購入されることを望んで販売活動をおこないます。そのため、優良な不動産業者であれば多少の瑕疵があっても親身になって売却を進めようとしてくれるはずです。これは仲介販売だけでなく、不動産業者が買主となる買取による売却でも同様です。

このように購入希望者にはっきりと伝えなくてはならない売却理由や欠点がある場合でも、その対処法について合わせて伝えると、印象がよくなることがあります。

例えば北向きで寒い部屋については部屋が寒いことと併せてベッドの位置を工夫することを提案するなどすると、購入希望者は事前に部屋割りを想像しておくことができるため、欠点であった部分が良いイメージに傾く可能性もあります。不動産業者はそのように問題点を上手に伝えるノウハウをもっているため、売却に不利になりそうな点があるなら、事前に相談しておくと良いでしょう。

まとめ

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家を売却する理由はそれぞれ異なり、中には人には少し言いづらいような理由で売却し、住み替えをおこなう場合もあると思います。

しかし、そのようなネガティブな理由のなかにもしっかりと伝えないとトラブルに発展してしまうようなものも多くあります。家の売却に慣れている人はいません。慣れない売却活動の中でトラブルに発展してしまうと、大きな心労につながってしまいます。

家の売却について正しい知識を身に付け、トラブルのない売却を目指しましょう。

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