チャイルドシートに関する支援を行っている市区町村は全国的にありますが、数はさほど多くはありません。支援内容は市区町村によって異なりますが、「補助金の給付」「貸し出し支援」「リサイクルの斡旋」の3つに大別できます。
本稿では、比較的人口が多い関東地区における支援をまとめました。どのような支援内容であるかによって、それぞれの都道府県や市区町村の考え方がみえてきます。支援は廃止や変更になることもありますので、実際に検討されるときは、お住いの市区町村に支援内容を確認するようにしましょう。
東京都
■中央区(不要なチャイルドシート募集)
■江東区・目黒区(割引レンタル補助)
■台東区(第3子以降にチャイルドシート含むお祝い品贈呈)
■豊島区(リサイクル支援)
■狛江市・清瀬市(リサイクル情報のホームページ掲載)
東京都はリサイクル支援が中心の考え方だということがわかります。
神奈川県
■平塚市(チャイルドシートを含む不用品の譲渡活動)
■茅ケ崎市(チャイルドシートを含む不用品の譲渡活動)
■秦野市(チャイルドシートを含む不用品の譲渡活動)
■厚木市(チャイルドシート購入の助成)
千葉県
■市川市(子ども用品のリサイクル支援)
■松戸市(レンタル料の半額補助)
■野田市(貸し出し補助)
■流山市(無料貸し出し補助)
埼玉県
■鴻巣市(補助金制度)
■川口市(補助金制度)
■新座市(子ども用品の不用品譲渡情報公開)
茨城県
■牛久市(補助金制度)
■稲敷市(補助金制度)
■日立市(貸出補助)
■土浦市(貸出補助)
■かすみがうら市(貸出補助)
■小美玉市(貸出補助)
■古河市(リサイクル支援)
■下妻市(リサイクル支援)
茨城県は、関東地区としては最もチャイルドシートへの取り組みが充実しています。制度のない市であっても、茨城県の場合は茨城県交通安全協会がチャイルドシート貸し出し制度を設けています。貸し出しタイプは乳児・幼児兼用タイプで、貸出期間は6カ月以内となっています。料金は1カ月2,500円、6カ月12,000円のほか、クリーニング代が1,000円が必要です
群馬県
■高崎市(貸し出し補助)
■沼田市(購入補助金制度)
栃木県
■真岡市(補助金制度)
■大田原市(補助金制度)
■佐野市(補助金制度と貸し出し支援制度)
■鹿沼市(補助金制度と貸し出し支援制度)
リサイクル品の活用を考えましょう
昔は、子どものものは親戚や知り合いで使いまわしたものです。我が家のベビーベッドも、あちこち親戚を移動していました。また紙おむつなどない時代は、子どもが生まれるとなると、親戚や周りの知り合いなどから、古いおむつや使い古した浴衣をほどいたものが届けられました。おむつは、何度も洗われて使い古した木綿生地が最適で、そうした素材は一つの家だけでは調達できないからです。
そもそも、江戸時代から日本は徹底したリサイクル社会でした。木綿の普段着は古くなると浴衣になり、寝間着になり、最後はおむつになるのです。今は何でもある時代で昔には戻れませんが、短い間しか利用しないものはリサイクル品の活用を考えてみませんか? まだ支援を行っている自治体は少ないですが、お住いの市区町村に問い合わせてみてください。
■ 筆者プロフィール: 佐藤章子
一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。