物事にはいいこともあれば、悪いこともあります。プロ野球でも10打席のうち3打席にヒットが出る、つまり3割打者であれば一流だと言われていますが、逆に言えば7割はアウトになるわけです。仕事も同じで、やること全てが上手くいけばいいのですが、なかなかそういうわけにはいきません。もし、今、仕事が上手く行っていないならば、この言葉を思い出して、元気を出してください。

本日の孫子

『智者之慮、必雑於利害、雑於利而務可信也、雑於害而患可解也』

(智者の慮は必ず利害をまじう、利をまじえて務め信なるべきなり、害をまじえてかん解くべきなり)

意味

思慮が本当に深い人は、良いことと悪いことの両面を合わせて考えるもの。悪いことだけでなく良いことも考えるからこそ、やることに間違いが無いのであり、良いことだけでなく、悪いことも考えるからこそ、災いを防ぐことができるのである。

解説です!

孫子は戦いに勝つことができる『賢人』は、常にプラスの面とマイナスの面の両方を考えながら行動するものだと言っています。人は成功することにだけ目を向けがちですが、それでは、もし失敗した時のダメージは大きくなり、損害が大きくなるもの。そうしたことを忘れないように言っている言葉です。

こんなシーンで役立ちます!

仕事は、どんなに順調に進んでいても、相手があることですから、いつその状況が変わるか分かりません。まして、馴染みであったり、長い付き合いであったりすれば、どうしても「大丈夫だろう」と思いがちですが、実際には、常にその裏には危険が潜んでいることを忘れないことです。逆に言えば、常にそうした配慮をしておくことで、結局は安定した関係を保つことになります。無事に商売が進んでいる時にこそ、思い出して欲しい言葉です。