小5の夏、親友のナルミはある日突然、母親と姿を消した。大人になり、カヨコは民生委員として赤ちゃん訪問で十代の若いお母さん・アカネと出会う。親戚も友達もいない土地で初めての子育てに苦労しているように見えるアカネ、ナルミとアカネの境遇が似ていると感じたカヨコは、どうしても他人事とは思えずアカネの手助けをしたいと思うのだが……。無縁社会に落ちてしまった母と子供を葛藤しながら見つめる渾身のセミフィクションコミックエッセイ。

シリーズ 立ち行かないわたしたち『その叫びは聞こえていたのに 消えた母子をめぐる物語』(著・きむらかずよ/KADOKAWA)より一部をご紹介します。

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『その叫びは聞こえていたのに 消えた母子をめぐる物語』(きむらかずよ/KADOKAWA)

小5の夏、親友はある日突然、母親と姿を消した。

「こんにちは、民生委員の赤ちゃん訪問です」。ドアを開けてくれたアカネと初めて会った時、カヨコは息が止まりそうになった。幼少期の友達のナルミとあまりにも似ていたから。ナルミとその母親はある日突然いなくなった。家の家財道具はそのまま、学校にはピアニカも絵の具も置いたまま、二人だけがひっそりといなくなった。大人になったカヨコが赤ちゃん訪問で出会ったアカネは、十代の若いお母さんで親戚も友達もいない土地で初めての子育てに苦労しているように見えた。ナルミとアカネの境遇が似ていると感じたカヨコは、どうしても他人事とは思えずアカネの手助けをしたいと思うのだが……。かつて自分の前から忽然と消えたナルミの心の声を自分は聞いていただろうか。大人になった自分は、ナルミの生き写しであるかのようなアカネに手を差し伸べることができるだろうか。無縁社会に落ちてしまった母と子供を葛藤しながら見つめる渾身のセミフィクションコミックエッセイ。
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