全国のセブン-イレブンでクレジット・デビット・プリペイドカードの非接触決済(タッチ決済)サービスが、2020年6月11日よりスタートした。非接触決済は対応するカードや携帯電話などを端末にタッチするだけで支払いができるサービス。この機会にセブン-イレブンで利用できる決済サービスをまとめたので参考にしてほしい。

  • セブン-イレブンで使える決済サービスまとめ

支払いに利用できる決済サービス

現在、セブン-イレブンで利用できる決済サービスは、大きく分けると現金、国際ブランド付きのクレジット・デビット・プリペイドカード、電子マネー、バーコード決済、QUOカード、セブン&アイ共通商品券となる。

ただし、nanacoカードの発行手数料、各種電子マネーへのチャージ、一部の収納代行サービスなどは現金のみ。また、金券類やプリペイドカード類、切手・はがき・印紙類、コピー機なども、現金もしくはnanacoのみとなる。

本稿では、現金以外の支払い方法について、ひとつずつ解説していこう。

・国際ブランド付きのクレジット・デビット・プリペイドカード

国際ブランドは国内外で利用できる決済サービスのブランドのことで、セブン-イレブンではVisa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、銀聯、ディスカバーの7種類に対応(銀聯はクレジットのみ対応)。券面にこれらのロゴが入っているカードであれば、支払いに利用できる。

レジでは国際ブランドの種類や、デビット、プリペイドなどを指定する必要はなく、「クレジットカードで」と伝えるだけで支払いができる。カードの読み取りは、前述した非接触決済を使う方法、端末に差し込む方法、磁気ストライプをスキャンする方法の3種類がある。

非接触決済はコンタクトレスマークが付いたVisa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスのカードに対応しており、今夏中にはダイナースクラブなどにも対応予定。Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスのカードは、コンタクトレスマークが付いていなくても、iPhoneのWalletアプリにカードを登録すれば、iPhoneやApple Watchをタッチして支払うこともできる(カードおよび製品のバージョンによっては利用不可)。

  • (左)非接触決済の様子(右)コンタクトレスマーク

端末にカードを差し込む方法は、ICチップを搭載したカードのみ利用可能。自分で差込口にカードを挿入する。なお、非接触決済とカードを差し込む決済は、どちらを使っても端末が自動で反応してくれる。

コンタクトレスマークもICチップもないカードは、磁気ストライプをスキャンする必要があり、その際は店員にカードを渡して支払う。カードにICチップが搭載されている場合、磁気ストライプでの決済は不可となる。

いずれも支払い方法は1回払いのみ。一定金額を超える支払いは、サインまたは暗証番号の入力が必要になる場合がある。

・電子マネー

端末にタッチするだけで支払える非接触型電子マネーは、nanaco、楽天Edy、iD、QUICPay、交通系電子マネーが利用可能。交通系電子マネーはSuica、PASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんの9種類を指す。

レジでは利用する電子マネーの種類を指定する必要があるが、「Apple Payで」と指定した場合は、メインカードに設定されたカードの電子マネー(Suica、iD、QUICPay)で支払いが行われる。また、 iDとQUICPayに関しては、一度の会計につき2万円が支払い上限(紐付けされたクレジットカードによっては上限が異なる場合あり)。その他の電子マネーは残高の範囲内であれば上限はない。

nanacoは前述したように金券類やプリペイドカード類、切手・はがき・印紙類、コピー機、一部の収納代行など、他のキャッシュレス決済では支払えない商品・サービスの支払いにも利用できる。収納代行に関しては、寄付、募金、貸付金の返済、クレジットカード利用代金などは現金払いのみとなる。

なお、これらの商品・サービスおよびタバコやチケット類などの購入は、通常セブン‐イレブンでの買い物の際に200円(税別)につき1ポイントのnanacoポイントが貯まるサービスの対象外となる。

・バーコード決済

スマートフォンで利用できるバーコード決済は9種類に対応。LINE Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAY、メルペイ、ゆうちょPay、支付宝(Alipay)、微信支付(WeChat Pay)が利用できる。

利用するバーコード決済の種類を指定する必要はなく、「バーコード決済で」と伝えるだけで支払い可能。店員に各決済サービスのバーコード画面を提示して、端末で読み取ってもらえば支払いは完了する。バーコードを提示する際は、読み取りやすいように画面を明るくしておいたほうが好ましい。液晶に傷やヒビが入っていると、読み取りできない場合もある。

・QUOカード/商品券

このほかにQUOカード、セブン&アイ共通商品券でも支払いが可能。QUOカードは店員にカードを渡せば、残高から代金が差し引かれる。セブン&アイ共通商品券は、代金が額面未満の場合はおつりも出る。

アプリの会員コード提示でマイルが貯まる

セブン-イレブンでは買物の際にセブン-イレブンアプリの会員コードを提示すると、支払い方法にかかわらず200円(税別)につき1マイルが貯まる。ただし収納代行や金券・チケット類、はがき・切手、タバコなど一部商品はマイルの対象外。事前に登録したnanacoで支払った場合は、会員コードを提示しなくてもマイルを貯められる。

  • (左)セブン-イレブンアプリのホーム画面(右)セブンマイルプログラムのホーム画面

マイルはイトーヨーカドー、西武・そごう、アカチャンホンポ、ロフトの各グループ会社でも、各社のアプリで会員コードを提示すると貯められる。また、オムニ7でのネットショッピングでも、会員登録したアカウントで利用すればマイルが貯まる(omniモールの利用は除く)。このほかに、キャンペーンやミッションの条件をクリアすることでもマイルを貯めることができる。

貯まったマイルはセブン-イレブンの対象商品や、人気アプリをおためしできるコード、カタログギフトなど、様々な特典と交換可能。特典は時期によって変わり、非売品のナナコぬいぐるみセットなど、レアなグッズが登場することもある。

一部商品ではnanacoボーナスポイントが貯まる

セブン-イレブンではnanacoボーナスポイントが設定された商品があり、nanaco、QUICPay(nanaco)、クレジットカード「セブンカード・プラス」のいずれかで支払うと、通常より多くのnanacoポイントを獲得できる(一部nanaco以外の支払いでは対象外となる商品あり)。対象商品は時期によって変わり、店頭の値札に表示されているほか、セブン-イレブンの公式サイトでも確認できる。

  • nanacoボーナスポイント対象商品は店頭の値札に表示されている

QUICPay(nanaco)はnanacoカードに搭載されたQUICPayのことで、「セブンカード・プラス」やジェーシービーなどが発行するクレジットカードを紐付けることで利用可能になる。QUICPay(nanaco)で支払った場合は、クレジットカードのポイントに加えて、200円(税別)につき1ポイントのnanacoポイントも貯まる(一部商品・サービスを除く)。

  • nanacoカードは裏面にQUICPayのロゴが入っている

  • 「セブンカード・プラス」はnanaco一体型と紐付型の2種類がある

以上、セブン-イレブンで利用できる決済サービスをまとめた。非接触決済はウイルス感染のリスクを減らせるだけでなく、会計時間の短縮にもつながる。ぜひ積極的に活用してほしい。

※本記事で紹介したサービス内容は更新日時点の情報です。「税別」などの注記がない限り、原則として消費税込みの金額を表記しています。ポイント価値は編集部にて算出しており、利用方法によって上下する場合があります。各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。