日本のみならず世界中で社会現象を巻き起こしたテレビ朝日系ドラマ『おっさんずラブ』(2018年)から5年、続編となる『おっさんずラブ-リターンズ-』が現在放送中だ(全9話 毎週金曜23:15～※一部地域除く)。今作には初代連ドラのレギュラー陣が全員続投。変わらぬメンバーがさらにパワーアップして“おっさんずラブワールド”を盛り上げている。

そんな『おっさんずラブ』を作る者たちが作品への愛を語るマイナビニュースのインタビュー連載『おっさんずラブ-ラヴァーズ-』第5回に、“マイマイ”こと荒井舞香を演じる伊藤修子が登場。マイマイは児嶋一哉演じる荒井鉄平と結婚し、楓香＆銀平という2人の子どもに恵まれ4人家族に。産休から復帰し、東京第二営業所の社員として変わらず春田創一(田中圭)たちと働いている。インタビューでは伊藤に、現場の雰囲気や推しキャラについて話を聞いた。

  • 伊藤修子

    荒井舞香役の伊藤修子

続編が決まって頑張ったのは「体作り」

――久しぶりの『おっさんずラブ』の撮影はいかがですか。

私は皆さんより少し遅れてクランクインしたのですが、その数日の間にすでににぎやかで楽しい空気ができあがっていてすごいなと。やはりキャストが集まると、皆さん楽しそうですね。

――初代連ドラから5年ぶりに『リターンズ』が制作されると聞いたときはどんな心境でしたか。

あの頃と体つきが変わったんじゃないか、ちょっと戻したほうがいいんじゃないかと思い、食べる量を減らして体作りを頑張りました。

――伊藤さんの努力かもしれないのですが、個人的には「あの頃と変わらないマイマイにまた会えた」と感じました。

朝晩、白湯を飲んだ効果でしょうか(笑)。今はまた普通の食事に戻ってしまったので、意味ないんですけどね。

  • 『おっさんずラブ-リターンズ-』場面写真＝テレビ朝日提供

マイマイのキャラクターは自分と真逆

――マイマイを演じていて楽しいところや、マイマイの好きなところを教えてください。

ドラマで演じている元気なキャラクターと普段の私は、実は真逆なんです。声のトーンも低いしボソボソ話すタイプで、マイマイのように甲高い声で話すことはありません(笑)。だからこそマイマイを演じるのは楽しいですし、マイマイの何事にも積極的な性格は、自分と違って素敵だなと思います。

――『リターンズ』では、鉄平とマイマイが結婚して4人家族になっているというストーリーで、SNSでは「マイマイはいい子育てをしそう」という声もあります。伊藤さんから見て、どんな家族になっている印象ですか。

そう思ってくださっている方もいるんですね。実際は、子どもが暴れているのを追っかけ回したりしていて、落ち着きのない感じです(笑)。マイマイは子どもをあやしたりできなそうですけど、ちずさん(内田理央)と協力し合っていい感じになっているのかなと。ちずさんの子どもも交ざって皆でドタバタ暴れているシーンもありますが、マイマイは子どもと一緒になって駆けずり回っている印象です。子役のお二人は小さいのにすごくしっかりしていて、将来有望な子だと感じます。

伊藤修子

田中圭・林遣都にあげたい賞

――マイマイの夫役となった児嶋さんは現場ではどんな雰囲気でしょうか。

児嶋さんは前回もいろいろと話しかけてくださったのですが、今回も変わらず、楽しく世間話をしています。

――春田を演じる田中圭さん、牧を演じる林遣都さんのすごいなと感じるところや素敵なところに「〇〇賞」と名前を付けて、それぞれ賞をあげるなら、何賞をあげたいですか。

田中さんは「全力で賞」ですね。出番も多く大変なシーンも多いのに、いつも全力でやっているところがすごい。喉を潰さないか心配になっちゃうくらいです。林さんは、初めて一緒に撮影した日が乱闘シーンだったので、林さんにもこんな武闘派な一面があったんだとビックリしました(笑)。

――では林さんは「意外と武闘派だ賞」とさせていただきます!『リターンズ』で久しぶりにお会いした方もいると思いますが、変化を感じた方はいましたか。

結構期間が空いたので、皆さんすごく変わっているのではと思ったらそんなことはなくて、エラそうになった方もいませんでした(笑)。最年少の金子大地さんも相変わらず真面目そうで安心しました。皆さん、変わらず体型もシュッとされていますし。ただ、男性の皆さんが美顔器のような器具をこぞって使っていたので、年齢を重ねられて、いろいろ気にされているのかなと。これまでの現場では一度も見たことがなかったので、大きな変化です。

――伊藤さんが『おっさんずラブ』で“推しキャラ”を一人挙げるなら。

第1話の結婚式での乱闘シーンで、政宗さん(眞島秀和)が台の下敷きになっていたのは面白かったです。幸せそうな牧をジトッとした目で見つめているところが好きですね。あとは和泉さん(井浦新)の、すぐ泣いて出て行っちゃって会社を休む傷つきやすさ、今にも風に吹かれて飛んでいってしまいそうな繊細さからは目が離せません。

――では最後に、『リターンズ』、そしてマイマイのみどころを教えてください。

キャラクターたちは皆相変わらずな面白さなので、安心して見ていただければと思います。春田も全く落ち着いていないのでご安心ください! 慣れない子育てを頑張っているマイマイにもぜひ注目していただきたいです。

『おっさんずラブ-リターンズ-』(テレビ朝日系 毎週金曜23:15～※一部地域除く)
初代連ドラから5年の時を経て待望の復活を果たす『リターンズ-』では、アラフォーになった春田創一(田中圭)、牧凌太(林遣都)の“夢の新婚生活”を描く。9日放送の第6話「深紅のバレンタイン・ウェディング」では、春田創一(田中圭)と牧凌太(林遣都)は「結婚式」の準備に追われていた。念願の結婚式を前にウキウキモードの春田だが、牧は仕事が多忙を極め、毎日クタクタ。春田はふと、ひとりで空回りしているような寂しさを覚え始める。ウェディングプランナーとの打ち合わせ当日、会議が長引いているので先に向かってほしいと牧から連絡が。ため息をつきながら春田が歩き出すと、偶然にも家政夫の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)が通りかかり、打ち合わせに付き添ってくれることに。後日、タキシードの試着日にも牧は残業で遅刻。「一生に一度の結婚式なのに」としょんぼりする春田。仕事を応援したいという気持ちの一方で、結婚式に対する牧との温度差、はては日頃の価値観の違いまで実感し、徐々に春田はマリッジブルーになっていく……。