薩摩知覧鶏の水炊きや、アサリやブリを使った雪見鍋からいま話題のカレー鍋まで、様々な鍋料理が楽しめる鍋料理専門店が渋谷駅近くにある。その名は「あくとり代官 鍋之進」。同店を経営するのは東京を中心に様々なタイプの飲食店を展開しているダイヤモンドダイニングだ。同社にとってあくとり代官 鍋之進は50店舗目となる記念すべき店舗なのだとか。それだけに、こだわりは細部にまでわたっている。

江戸時代の"代官屋敷"をイメージした和風の店内。テーブル席から小上がりの掘りごたつ席、カップル向けのペアシートまで用意されている

鍋は定番メニュー7種類、季節のおすすめ3種類以上と常時10種類以上を揃える。定番メニューは、博多名物である水炊きに、ブランド鶏・薩摩知覧鶏を使った「知覧鶏の水炊き」(1,800円)、魚介や肉類をたっぷり盛り込んだちゃんこ鍋「山賊と海賊の塩ちゃんこ」(1,980円)といったお馴染みの鍋から、オリジナルメニューまで用意。愛媛県の漁師料理をベースに開発した「浅利とブリの鬼卸 雪見鍋」(1,780円)は、アサリの酒蒸しを食べた後にだしと大根おろしを加え、ブリをしゃぶしゃぶで楽しむといった内容。ブリは刺身で食べられるほどの新鮮なものを使っているとのことで、旨みが詰まったアサリと脂ののったブリが一度に堪能できるなんて、シアワセ!

「山賊と海賊の塩ちゃんこ」。鍋が煮えるまで、お客はすり鉢でゴマをすりながら待つ。すり鉢はそのまま取り皿として使用

「温泉湯豆腐豆乳 豚しゃぶしゃぶ」(1,680円)も"一度で二度おいしい系"のメニュー。鍋には温泉水がはってあり、豆腐は湯豆腐感覚でいただき、その後で豆乳を注いで豚肉をしゃぶしゃぶとして楽しむことができる。1つの鍋で湯豆腐としゃぶしゃぶが食べられるなんて……おトク感満載。しかも豆乳&豆腐といったヘルシー食材で、特に女性に嬉しい内容となっている。

「温泉湯豆腐豆乳 豚しゃぶしゃぶ」は湯豆腐を食べた後で豚のしゃぶしゃぶを味わうメニュー

さらに、巷でちょっとしたブームとなっているカレー鍋もしっかりメニューに載っている。「牛すじホルモンの夜鳴カレー鍋」(1,480円・23:00以降の時間限定メニュー)がそれだ。28種類のスパイスをブレンドしたカレー味のスープには、牛スジやホルモンを具材として加えており、身体の芯からポカポカになる。季節メニューには、カキや鴨など旬の食材を使った鍋も登場するので、こまめにチェックしたいところだ。鍋料理のシメには、具材の旨みがしみ出しただしをかけてお茶漬け風に食べるのがオススメの「焼きおにぎり」(250円)や「ニョッキ」(500円)を用意。「鍋にニョッキ」と聞くと驚かれるかもしれないが、前述の温泉湯豆腐豆乳 豚しゃぶしゃぶといったややミルキーなだしと合わせると"意外なおいしさ、発見! "である。

「牛すじホルモンの夜鳴カレー鍋」は、ココナッツミルクをお好みで

「美味なる鍋作り指南書」

同店の鍋料理は、お客が仕上げていくスタイル。店側が"あくとり代官"、お客は"鍋奉行"との設定で、来店グループごとに"鍋奉行"を決めてもらい、それぞれの鍋の細かな調理法を書いた「美味なる鍋作り指南書」なるアンチョコを渡す。例えば水炊きなら、「鍋を火にかけ、温まったら備え付けの『スープ猪口』でひとくち味わい『ああうまい』とつぶやくべし」とあり、つくる過程も楽しいひと時となること間違いなし。

鍋料理以外に一品料理も豊富で、備長炭で焼き上げる「薩摩知覧鶏のモモ焼き」(1,180円)や「伊豆 畳いわし」(580円)といった焼き物の他、揚げ物や刺身など約50品を揃える。酒類は、焼酎や日本酒、ワイン、カクテルと一通りを用意。鍋の指南書ではそれぞれの鍋料理に合うおすすめの酒を紹介しているので、参考にしたい。

職人によるオリジナルの美濃焼きの土鍋など、隅々までこだる。元気な従業員が明るく接客

"鍋"といった私たちにとって馴染みの深い料理を、こんなにもバリエーション豊かに楽しませてくれる店は、あまりなかったように思う。しかも渋谷駅から徒歩1分といった便利な立地。使い勝手、よすぎます! カップルでしっとりと鍋をつつくのもよし、グループでワイワイ楽しむのもよし。まだまだ寒い時期が続きますが、あったか鍋料理で身も心もホットになってください。

●店名: 「あくとり代官 鍋之進」
●住所: 東京都渋谷区道玄坂1-5-2 渋谷SEDE3階
●TEL: 03-5458-4030
●営業時間: 17時~翌3時(日・月・祝は~23時30分)
●定休日: 年中無休
●予算: 4,500円
●客層: 会社員層
※営業時間等のデータは、取材時のものです