岐阜県白川町のワーケーション体験の続編です。前回は、白川エリアに焦点をあててご紹介しましたが、今回は黒川エリアです。こちらは、ちょっと大人な旅となっています。
5000冊の本が読み放題?里山でゆったりワーケーション
今回の拠点となったのは、里山ゲストハウス「晴耕雨読とみだ」です。
以前は介護福祉施設だったという古民家を改装して、作られたのだそう。2020年秋にオープンという、新しい施設です。 暖簾をくぐると見えてくるのは、フリースペース。こちらには5,000冊の本が所蔵されています。
本のほとんどは近所の方からの寄付だそうで、地元の方にも愛されている施設だということが感じられました。滞在中は自由に本を読むことができるので、本好きの方にはたまらない空間となっています。 客室は2部屋で、素泊まりのみ。少人数なので、ゆったりと滞在することができます。
施設内には会議室も存在します。
その日の気分や仕事内容によって、ワークスペースを変えることができます。 その他、洗濯機やお風呂、キッチンなど、生活する上で必要な設備が整えられており、長期滞在にも適していると感じました。
簡易キッチンとは別に、共用キッチンも存在します。食器や調理器具が備えられているので、自炊をすることが可能です。
「晴耕雨読とみだ」では、デリバリーのサービスも行われていて、私もオーダーしてみました。朝食は、手作りパンを販売していて口コミで人気だと伺った「Café Bakary SORAKARA」のサンドイッチセットをチョイス。卵・コロッケ・フルーツの3種類がセットになっているうえ、焼き菓子もおいしかったです!
また昼食には、有機農家の方が運営している「和ごころ農園」のオーガニックなお弁当を。自然栽培の旬野菜がふんだんに使われていて、素材のおいしさを堪能できます。地元の方がこだわりを持って作っているデリバリー、1つから注文できるという点もうれしいポイントでした。
突如出現! 多機能なワーキングスペース
実は、この黒川エリアにはワーキングスペースも存在します。
こちらは中長期用の農業研修施設で、一般的な宿泊施設とは異なります。2階が宿泊スペース、1階が交流スペースとなっており、1階をワーキングスペースとして活用することができます。
とてもおしゃれな空間で、静かな環境……集中して仕事をすることができました。
大自然ならではのアクティビティ『テントサウナ』でととのう
息抜きも大切ということで、黒川エリアでもアクティビティを体験しました。「晴耕雨読とみだ」にもサウナがありますが、今回はテントサウナに挑戦。
「和ごころ農園」代表の伊藤和徳さんが所長を兼務している「ととのうLab」提供のリトリートプログラムです。
こちらのテントサウナの実施場所は、なんと河原! 伊藤さんにサウナの楽しみ方や効用をお聞きしながらの体験となりました。
今回は、夕方から夜にかけての時間帯に体験をしましたが……それが本当に良かったです。川の流れる音、薪が燃える音、アロマの香り、そして空には満天の星(サウナに夢中で写真を撮り忘れました笑)。心身ともに、リラックスしたひとときを過ごすことができました。
岐阜県白川町でワーケーションをしてみたら
白川町に滞在してみて「これほど見どころの多い町だと思っていなかった」というのが正直な感想です。今回の旅は白川町移住交流サポートセンターの方がアテンドしてくださったのですが、センターの方々自身が本当に町を愛していらして、すごく楽しそうにお仕事されているのが印象的でした。
記事でご紹介した通り、白川町には「白川エリア」「黒川エリア」それぞれに異なる魅力があります。「白川エリア」はバケーション色が強く、ご家族や職場の仲間など大人数での滞在に向いている一方、「黒川エリア」は一人や数人の仲間たちと少人数での滞在や、ワーク色が強い滞在に向いていると思いました。
このように滞在人数や内容によって、同じ町内で場所を選択することができるという点も、他の地方にはない白川町ならではの魅力と言えるかもしれません。
記事内ではご紹介しませんでしたが、町内には他にも絶景スポットが多数存在します。
是非、自分だけのワーケーションプランを作ってみてください。
ワーケーション事業はまだ始まったばかりだそうで、受け入れに慣れていない部分も見られましたが、これから可能性がある地域だと思いました。特に、私の地元である愛知県からは距離も程よいので、今度はもう少し長期で滞在し、地域の方々ともゆっくり関わってみたいです。
南谷有美(なんや・ゆみ)
カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。