宮城県といえば東北一の都市、仙台を抱える宮城県。全国屈指の好漁場である三陸海岸では漁業が、仙台平野では「ひとめぼれ」に代表される米づくりが盛んです。冷涼な気候を利用して、畜産業や酪農も行われています。

東北三大祭りのひとつとされる「仙台七夕まつり」が毎年開催され、日本三景のひとつとされる「松島」、歴史ある温泉地の秋保温泉や鳴子温泉があるなど、観光地としての魅力も尽きません。

  • 宮城県のライバルはどこ

    宮城県のライバルはどこ?

そんな宮城県にとって、ライバルと呼べる都道府県があるとすればどこでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。「宮城県のライバルだと思う理由」もご紹介しますので、参考にしてみてください。

宮城県に行ったことはある?

宮城県出身、または仕事や旅行で宮城県に行ったことがあるかどうかを尋ねたところ、以下のような回答を得ました。

ある…70.7%
ない…29.3%

本記事のランキングは、「ある」と答えた方からの回答を元に作成しています。

宮城県のライバル県ランキング

続いて「宮城県のライバルとなる都道府県はどこだと思うか」を聞いたところ、解答は以下のようになりました。

  • 1位 福島県(14.6%)
  • 2位 岩手県(12.7%)
  • 3位 北海道(11.3%)
  • 4位 広島県(7.5%)
  • 5位 山形県(7.1%)
  • 6位 青森県(5.2%)
  • 7位 新潟県(4.7%)
  • 8位 栃木県(2.8%)
  • 8位 東京都(2.8%)
  • 10位 愛知県(2.4%)

ここからはランクインした都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」をご紹介します。

1位 福島県(14.6%)

  • 宮城県のライバルは福島県

    宮城県のライバルは福島県?

宮城県のライバル県ランキング、1位は「福島県」でした。東北6県のなかで一番南に位置し、宮城県と隣り合っている福島県。県内は縦に大きく会津、中通り、そして海沿いの浜通りと3つの地域に分けられています。会津若松城や猪苗代湖、「スパリゾートハワイアンズ」など、人気の観光地もたくさん。

福島県の内陸部では昼夜の寒暖差が大きいという盆地の特性を生かし、桃、すもも、梨、柿、さくらんぼなどの果物栽培が盛ん。全国有数の米どころでもあり、主に「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」のほか、福島県オリジナルの品種「天のつぶ」、「里山のつぶ」などが栽培されています。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県は東北代表というイメージがあるのでライバルはいないように思うが、あえて挙げるなら東北のなかでもっとも東京から近い福島県なのでは」(49歳女性)
  • 「隣接している県で、気候風土が似ていると思うから」(55歳男性)
  • 「宮城県の仙台牛は美味しいが、福島県の牛肉も美味しいから」(65歳女性)
  • 「仙台があるのは宮城県の強みだが、福島県は美味しいフルーツや米など、他の部分で健闘している」(61歳男性)

2位 岩手県(12.7%)

「岩手県」は北海道に次いで全国で2番目に大きな県の岩手県。宮城県の北側に隣接しています。NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の舞台であり、大谷翔平選手の出身地としても有名です。

太平洋に面して続くリアス海岸は世界有数の漁場であり、かきやほたてなどの養殖も盛ん。大船渡、釜石、久慈などの魚市場が並び、豊かな海の幸を味わうことができます。一方、内陸の盆地では畜産業や米作りが行われるなど、岩手県は日本における食料基地のような存在ともいえます。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県とは、食べ物や観光における魅力が同じくらいあると思うから」(45歳女性)
  • 「隣の県であり、同じ新幹線が通っているから」(50歳男性)
  • 「岩手県のほうが有名人が多いイメージなので」(47歳男性)
  • 「どちらも三陸海岸に面していて、海の幸が最高です」(72歳男性)

3位 北海道(11.3%)

東京都の約40倍という広さをもち、「都道府県魅力度ランキング」では常に1位をキープしている北海道。札幌のほか、函館や富良野、知床など個性豊かな地域が点在し、美しい自然や温泉を楽しむことができます。なかでも「旭山動物園」は道外はもちろん、外国人も多く訪れる人気のスポット。

漁業では鮭やほたて、かに、いかなど多様な種類の水産物に恵まれ、農業では小麦、じゃがいも、玉ねぎ、とうもろこしなどの栽培が盛ん。北海道の東側の根釧台地では酪農業が行われています。ちゃんちゃん焼き、ジンギスカンなどの美味しいご当地グルメも充実。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県にも北海道にも、プロ野球球団の本拠地があるから」(42歳女性)
  • 「仙台、札幌、という大きな繁華街があるからライバル視していそう」(40歳男性)
  • 「東京からは、東北を飛び越えて北海道へ行く人も多いと思うので」(25歳女性)

4位 広島県(7.5%)

4位には「広島県」が選ばれました。北は1000m以上の山が連なる中国山地が続き、南は穏やかな瀬戸内海に面した広島県。その瀬戸内海では鯛、たこ、タチウオ、サワラなどの多種多様な魚が揚がります。かきの一大養殖地でもあり、その生産量は全国の約6割を占めるほどの規模。

広島県には2つの世界文化遺産があり、その一つである原爆ドームは平和の尊さを、もう一つの厳島神社は海に建つ神秘的な姿を今に伝えています。瀬戸内の島を巡るしまなみ海道は自転車愛好者にも人気。広島グルメには広島風のお好み焼きや、もみじまんじゅう、瀬戸内レモンなどがあります。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県の松島、広島県の宮島と、どちらの県にも日本三景があるから」(50歳女性)
  • 「かきが有名で、どちらのかきも美味しいのでライバル的存在なのでは」(46歳女性)
  • 「プロ野球やJリーグの本拠地があるから」(50歳女性)

5位 山形県(7.1%)

宮城県のライバル県ランキング、5位は「山形県」でした。蔵王山や月山などの日本百名山を抱え、内陸の盆地ではなしやぶどうなどの果物栽培が盛んな山形県。なかでもさくらんぼは初めて栽培されたのが山形県とされ、全国の約8割を山形県産が占めています。

山形グルメといえば、やっぱり芋煮でしょう。秋になると各家庭や県内のいたる場所で芋煮会が行われます。毎年行われる河川敷のフェスティバルには、直径6.5mの大鍋が登場。新品のショベルカーを使って約3万食の芋煮が作られ、ふるまわれます。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県にも芋煮があるがみそ味で、山形県はしょうゆ味。この違いを知って、これはバチバチしてそうだなと感じたから」(55歳男性)
  • 「隣り同士だと行き来もよくされているだろうから、お互いに意識していそう」(44歳男性)
  • 「スキー愛好家が集まる蔵王山が両県にまたがっているから」(65歳男性)

6位 青森県(5.2%)

6位の「青森県」は本州の最北端、三方を海に囲まれた青森県。日本海に面した「津軽」と呼ばれる地域ではりんごの栽培が行われており、その収穫量は日本一。全体の約6割を青森県産が占めています。一方、太平洋側の「県南」と呼ばれる地域では工業や漁業も盛ん。陸奥湾のいかやほたて、大間のまぐろなどは有名です。

青森県には奥入瀬川や八甲田山、世界遺産の白神山地など自然に触れられる観光地のほか、桜の名所である弘前城も。夏には三大東北祭りのひとつであり、国の重要無形民俗文化財にも指定される「青森ねぶた祭」が行われ、国内外から多くの観光客が訪れます。

ライバルだと思う理由

  • 「東北6県のなかで青森県は存在感があるので、宮城県のライバルなのではと思いました」(47歳男性)
  • 「やっぱり青森県のねぶた祭はとても有名なので」(59歳男性)

7位 新潟県(4.7%)

7位は「新潟県」でした。日本海に沿って東西に長くのびる新潟県。日本有数の米どころであり、その収穫量は全国で群を抜いて1位。日本一の長さを誇る信濃川の下流、越後平野を中心に「こしひかり」などの人気品種が栽培されています。なかでも「魚沼産こしひかり」は最上級米として有名。

新潟県といえば、「大きな裂け目」という意味の「フォッサマグナ」も欠かせません。本州を南北に縦断する地帯のことで、地質学的に重要な場所とされています。人気のスキー場や温泉地も充実しており、新潟グルメにはへぎそばや笹団子などがあります。

ライバルだと思う理由

  • 「仙台市も新潟市も政令指定都市だから」(69歳男性)
  • 「宮城県も新潟県も、米どころだから」(56歳男性)

8位 栃木県(2.8%)

栃木県は首都圏に近いことから農作物の栽培が盛ん。かんぴょう、にら、トマト、こんにゃく芋などのほか、生乳の産地でもあります。なかでもいちごの生産量は長らく全国1位をキープしており、「とちおとめ」や「とちあいか」が人気です。

温泉も充実していて、鬼怒川温泉や川治温泉、那須湯本温泉などがあります。そして栃木県の観光スポットとして外せないのが、日光東照宮。徳川家康がまつられている神社で、「日光の社寺」として世界遺産に登録されています。栃木のグルメではゆば、佐野ラーメン、餃子などが代表的。

8位 東京都(2.8%)

8位には「東京都」も。いわずと知れた日本の中心地であり、日本のみならず世界の経済、政治、文化に深く関わる大都市です。2024年現在の人口は約1400万人とされ、これは日本の人口の約1割を超える人が東京に住んでいるということになります。

行政機関や企業、商業都市が集まる23区と、都心へのアクセスが良くてほどよい自然が残る多摩地域、八丈島などの伊豆諸島や世界遺産の小笠原諸島などの島しょ地域からなっています。東京スカイツリー、皇居外苑、東京駅、上野動物園、高尾山など観光スポットは尽きません。

10位 愛知県(2.4%)

10位は「愛知県」でした。東京都、神奈川県、大阪府に次いで、人口が4番目に多い愛知県。トヨタ自動車の本社と工場、そして部品などを製造するメーカーが集中し、企業城下町としての様相を呈しています。日本国内における製造品出荷額は2位以下を大きく引き離す、堂々の1位。

愛知県の食といえば、「八丁味噌」も有名です。大豆を用いた豆味噌で、色は濃い茶色、深いコクと酸味のある独特な風味が特徴。味噌煮込みうどんや味噌田楽、味噌おでんなどに用いられています。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県は東北地方、愛知県は中部地方と離れているが、その地方における中心的存在という点が似ているので」(67歳女性)

宮城県のライバル県に東北以外の都道府県も

宮城県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「福島県」、2位「岩手県」、3位「北海道」という結果に。あなたのイメージと照らし合わせてみていかがでしょうか。

今回のランキングは票が分散していて、宮城県のライバルとして明確に「ここ!」というイメージはもたれていない様子。3位と4位にはすでに東北以外の都道府県がランクインしており、同じ東北地方の秋田県はランクインしていませんでした。

そして、4位の「広島県」を選んだ方からは「プロ野球チームをもっている点が同じだから」という声も。ライバルと見なす視点は色々とあるようです。あなたも自分の出身地または暮らす土地にライバルがいるとすれば、それはどこなのか考えてみませんか。

調査時期: 2024年10月6日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計300人(男性: 222人、女性: 78人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート