こんにちは。管理栄養士の大柳珠美です。このコラムでは、忙しいビジネスパーソンでも手軽に実践できる内臓脂肪を減らす食生活情報をお伝えしていきます。

これまで居酒屋、ファミレスでの内臓脂肪を減らすメニューの選び方、食べ方のお話をしてきました。実際、これらの食事の仕方を続けてきた方のなかには、そろそろベルトのゆるみを実感! という方もいらっしゃるのではないでしょうか。さて、今回はコンビニでのメニューの選び方をご紹介します。

サラダや焼き物、枝豆……おかずのパックを単品でチョイス

コンビニは、1人用の小さめサイズの食品が多く、いろんな種類のおかずを比較的、手頃な値段で組み合わせられるのが魅力です。コンビニの場合はファミレス編と異なり、先におかずを2~3品、選ぶのが良いでしょう。次におにぎり、サンドイッチ、カップ麺など、好きな主食を1品選んでください。以下は、食事の満足感、満腹感を得ながら食後高血糖を防ぎ、おいしく内臓脂肪を減らしたい方におすすめのメニューです。

コンビニで食べてほしいおすすめメニュー

主食
ごはん 幕の内弁当>のりミックス弁当
納豆手巻き>おこわおにぎり
麺類 とろろつき小分けそば>天ぷらつき小分けそば
春雨スープ>カップラーメン
パン サンドイッチ>菓子パン
主菜・副菜
焼き物 焼き魚、いか焼き、地鶏の炭火焼など
煮物 おでん、ひじき煮、厚揚げ煮など
卵料理 茶碗蒸し、温泉卵、ゆで卵など
サラダ 海藻サラダ、ツナサラダ、蒸し鶏サラダ、海鮮サラダ、スティック野菜など
その他 納豆、冷や奴、もずく酢、酢の物、青菜のごま和え、キャベツの一夜漬け、ヨーグルト(無糖)など
(注)見方:>の左側にあるメニューの方が比較的、糖質、脂質が少なく、食後高血糖を防ぎやすいメニューという意味

おかず(主菜・副菜)を選ぶポイントは、たんぱく質と野菜、海藻などに豊富な食物繊維を組みあわせること。例えば「ほっけの塩焼き」で、肉・魚・豆腐などのたんぱく質を含むおかずを1パック選んだら、「ほうれん草のごま和え」で野菜のメニューを選び、次に「わかめサラダ」で海藻メニューを追加するといった具合です。このように、たんぱく質を多く含むおかずと野菜や海藻など食物繊維を多く含むおかずを上手に組みあわせることで、結果的に栄養の代謝を円滑にしてくれるビタミン、ミネラルなども確保しやすくなります。また、焼き魚の塩味、ごま和えのほんのりとした甘味、サラダのさっぱりとした酸味など、味のバランスも大切にし、食事の満足感を高めましょう。

主食ですが、選ぶポイントはボリューム。「海苔巻きおにぎり」なら1個、「納豆巻き」なら1本、「パスタ」や「ドリア」は小さなサイズのものを選びます。麺は、インスタントラーメンより春雨スープ麺の方がボリュームが少なく、結果として糖質・エネルギーともに低く抑えられます。くれぐれもごはんや麺などの主食だけでお腹いっぱいにはしないでください。

好物ばかりのミックス弁当は絶対NG

おかずとごはんが一緒に入っているお弁当を選ぶ場合、白身魚のフライやちくわの天ぷらなど、衣にも糖質がたっぷりの「のりミックス弁当」はNGです。「幕の内弁当」は、かき揚げや海老フライといった揚物が少ないものを選びましょう。その他、ごはんは「雑穀ごはん」だと食物繊維が多く、食後高血糖の防止に役立ちます。「おこわ」はもち米を使っているので比較的、血糖値を早く上げやすく、避けるのが無難です。いずれにせよ、お弁当のごはんは揚げ物やポテトサラダなど糖質を含むおかずを食べる際には、1/3~半分ほど残すと安心です。

次に麺類ですが、そばやうどんの場合、天ぷらや天かすが入ったものは糖質の摂り過ぎが心配です。できればとろろやわかめ、オクラやなめこなどぬるぬるした食材がトッピングされているものを選びましょう。パスタの場合、チキンのグリルや魚介のマリネと野菜がたっぷり入ったパスタサラダを選択するのもおすすめです。

菓子パンや総菜パンは、栄養素が糖質に偏ります。パンが食べたいときはレタス、きゅうり、トマト、ハム、ツナ、卵などが入ったサンドイッチを選びましょう。最近は白いパンの他に、ライ麦パンのサンドイッチなども目にするようになりました。未精製の穀物は、食後高血糖防止に役立ちます。

またコンビニには、食べきりサイズのおつまみメニューも豊富です。チーズを1ピース、鶏ささみのスモーク、ヨーグルト(無糖)、さきいかやミックスナッツの小袋パックなど15時のおやつや残業時、また、自宅での夕食までにちょっとお腹がすいたときなど、上手に利用しましょう。

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おでんはちくわ、さつま揚げなどの練り物の食べ過ぎに注意

温かいおかずが一品あると、身も心も落ち着きますよね。おでんのちくわやさつま揚げなどの練り物は比較的、糖質が多いので食べ過ぎには注意しましょう。おでん、納豆巻きともにさっぱりした味わいなので、こんなときのサラダの味付けには、マヨネーズをチョイスします。適量の油は食事の満足感を高め、満腹感の持続に役立ちます。

次回は、忙しいビジネスパーソンに心強い味方、ファーストフードでのメニューの選び方についてです。