JR西日本が2020年3月14日にダイヤ改正を実施。広島地区では山陽本線西条~広島間・広島~岩国間で土休日に快速「シティライナー」の運転が再開される。広島~岩国間の「シティライナー」は停車駅が見直しとなる。
快速「シティライナー」はかつて岡山県・広島県・山口県の3県にまたがって山陽本線を走る長距離列車(広島県内のみ快速運転)の名称として知られた。その後、広島地区で227系の投入が進む中、2016年3月ダイヤ改正で土休日に山陽本線西条~広島間・広島~岩国間を走る快速列車を新設。再び「シティライナー」の名称が採用された。
2018年に発生した西日本豪雨(平成30年7月豪雨)の影響で、山陽本線は広島地区を中心に長期間にわたる運休を余儀なくされ、全線で運転再開した後も臨時ダイヤで運転。2019年3月のダイヤ改正で平日・土休日のダイヤが統一されたこともあり、快速「シティライナー」はしばらく運転されなかった。
2020年3月14日のダイヤ改正では、広島地区の山陽本線(糸崎~岩国間)、呉線、可部線、芸備線(三次~広島間)において、平日と土休日で利用の多い時間帯が異なることから利用者のニーズに合わせたダイヤに変更。これを受けて、山陽本線で土休日に快速「シティライナー」の運転が再開されることになった。西条~広島間では、西条駅10時10分発・10時32分発の「シティライナー」2本が設定される。
広島~岩国間では、土休日の日中時間帯に「シティライナー」を毎時2本運転。広島駅では9~18時台の毎時12・42分に「シティライナー」が岩国方面へ発車する。普通列車と合わせた日中時間帯の運転本数は1時間あたり4~6本になるという。「シティライナー」の運転再開に合わせて停車駅が見直され、以前は停車していた宮内串戸駅を通過する一方、新たに可部線との接続駅である横川駅に停車。広島~岩国間の途中停車駅は横川駅、五日市駅、宮島口駅と大野浦駅からの各駅となる。
広島~五日市間ではダイヤ改正後、平日の16時台以降に2往復増発。広島地区ではその他、呉線三原~広間で一部列車を除き、終日ワンマン列車として運転され、山陽本線糸崎~三原間でも呉線と直通する一部列車をワンマン列車となる。山陽本線では、現行の岡山駅17時18分発・糸崎駅18時47分着の列車を三原行に変更。糸崎駅での乗換えが不要となり、三原駅で山陽新幹線「こだま」と接続するため、旅行等で広島方面から尾道駅への利用がより便利になるという。
山口県内の路線では、山口線新山口~山口間で朝の通勤・通学時間帯に普通列車を上下各1本増発。宇部線では宇部~宇部新川~宇部岬間で休日運休となっている列車をダイヤ改正に合わせて毎日運転とし、利用しやすいダイヤとする。山陽本線(山口地区)および山口線で運転本数・運転区間の見直しも予定されている。