難しそうに見えるお城作り。実は意外と簡単にできる

2歳半までの積木遊びは、少しずつ量を増やすことでより大きいもの長いものを作り上げることがメインだった。しかし、2歳半以降はぐっと遊びの幅が広がる。大きなビルや街など、構造的な積木ができるようになるのだ。そんな子どもと一緒に遊ぶためのポイントを紹介しよう。

三角、円柱、扇柱などを加え、表現力・積み立て方の多様性を持たせる

今までは立方体や直方体、長板、四角柱の積木を使用してきた。2歳半頃はそれらの積木に三角、円柱、扇柱などという形を加えると良い。積みやすい四角とは異なり、窓や柱など積木でより複雑な「デザイン」をすることができる。

「デザイン」できる積木を加えてあげよう。「WAKU-BLOCK45 H5」2万9,400円(税込み)

子どもが作りあぐねている時は「ママはこれを作る!」と見本を見せる

「2歳半くらいになると、『今日は電車を作る!』と宣言する子も増えてくる」というのは「童具館」の和久洋三館長。言葉の量が爆発的に増える頃であり、友達との関わりも増え、一緒に遊ぶことの楽しさを知るようになる。もちろん、子どもにとって親と一緒にできる積木遊びはうれしいもの。できるだけ一緒に遊んであげよう。

一緒に遊ぶ際のポイントとしては、親も一緒に楽しむことだと和久さんは言う。土台作りで迷っているようならば、「こうすることもできるよ」とたまにはサポートしてもいい。また、「ママはこっちに積もっかな」というように、ひとつの作品に向けて別の広がりを作っていくのもありだ。

もし子どもが創作に向かっていかないようならば、「ママは飛行機を作ってみよっかな」とさりげなくお手本を見せてあげるのもいいだろう。子どもがその作業に興味を持てば、参加してくることもある。その時は加わって来なかったとしても、子どもは親がそのようにして積木遊びをしていたことを覚えているものだ。親が忘れた頃などに、その作り方をまねて遊び始めることもある。

パターン遊びを発展させてお城作りへ

「実際、何を作ったらいいのだろう」と悩んでしまった時の遊びとして、和久さんは「お城作り」をおススメしてくれた。構造は複雑そうに見えるが、実はこの遊び、基本は「パターン遊び」なのだ。パターン遊びは、8個の立方体を使って点対象のパターンを組み合わせて遊ぶというもの。積木の量・形を増やして、構造的にパターンを積み上げていくとお城ができる。

まず、中心となる柱を立てる。それからは点対称、線対称の位置に積木を置いていけばいい。「ママが1個置いたら反対に置いてみようね」などと声をかえてあげると、子どももイメージしやすいだろう。城の土台は、立方体や直方体など積みやすいものを用いるといい。

中心となる柱を作ったら、後は上下左右にパターンを積み重ねる

ある程度土台ができたら、今度は三角や円柱などを使って、お城の細部をデザインする。窓や柱を作ると、雰囲気がぐっと増してくる。さらに彩色した積木や色彩ビーズを使ってみるのもいい。

最後に彩色した積木や色彩ビーズでお城をデザインしよう

2歳半以降になると、積むだけでなくジョイント棒を使って結合させる遊びもできるようになる。次回はそんなジョイント棒を使っての積木の遊び方を紹介しよう。

プロフィール : 和久 洋三(わく ようぞう)

童具館館長、童具開発研究所WAKU所長、「和久洋三のわくわく創造アトリエ」主宰。1968年に東京芸術大学院終了後、フレーベル館にて遊具開発、保育園にて保父を体験するなど童具の創作・研究を経て、1989年に童具館を設立。同年に「和久洋三のわくわく創造アトリエ」を開設し、子ども創造教育に取り組んでいる。開発した玩具はドイツで「優良玩具選定」を受けるほか、『遊びの創造共育法(全7巻)』『子どもの目が輝くとき』(ともに玉川大学出版部)などを執筆している。
童具館

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