エイブルホールディングスは2026年4月3日、「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」の結果を発表した。調査は2026年3月11日~13日、国内在住、現在ひとり暮らしの男女20~39歳802人を対象にインターネット調査形式で行われた。
「自宅の合鍵は誰かに渡していますか?」という質問について、渡している人は全体の約6割にのぼった。内訳は「両親」(41.0%)が最多で、次いで「恋人・パートナー」(10.6%)、「兄弟」(5.8%)と続いた。
男女間の意識差では「誰にも渡していない」と回答した女性は50.4%に達し、男性を約15%上回る結果に。このことから、男性は家族に鍵を託す傾向が強いのに対し、女性はひとり暮らしの「個の自立」と「プライバシー」の重視が背景として考えられる。
隣人の顔と名前を知っているかという質問に対して、ひとり暮らしの男女全体の52.0%が「隣人の顔も名前も知らない」と回答。物理的に隣り合って生活していても、心理的・情緒的な接点が一切ない「都市型の孤独」が一般化していることが示唆される。
男女間の比較では、男性の方が「顔も名前も知らない」(55.7%)人が多く、女性は「顔だけ知っている」(33.6%)人が多かった。このことから、同社は男性の方が隣人との関わりを避け、プライバシーを遵守または無関心であるのに対して、女性は、共用部ですれ違う際などに、防犯上の観点も含め相手を認識しようとする意識が考えられるとしている。
また、「名前だけ知っている」層は全体で4.3%と低く、かつての「表札」文化が衰退し、個人情報保護の意識が高まった結果、顔は見たことがあるが名前は不明という状態が現在のスタンダードな隣人との距離感であると考えられる。
「家のなかで『独り言』や『モノに話しかける』行為はしますか?」と尋ねると、ひとり暮らし男女全体の77.8%が「頻繁にある」または「たまにある」と回答。特に女性の約3人に1人が頻繁に独り言を発しており、孤独の解消や、自己の感情を整理するメンタルケアの手段として「声」が重要な役割を果たしている様子が伺えた。
上記の質問に対して、話しかけることでどのような感情の変化を感じるかという問いに対し、全体で「寂しさが紛れる」(34.4%)、「ストレスが解消される」(34.1%)がほぼ同率トップという結果に。また、「虚しくなる」(3.3%)というネガティブな反応は極めて低く、ひとり暮らしにとって声を出す行為は、有効なセルフケアであると言える。
また、男女で比較すると、男性は、「寂しさが紛れる」(38.1%)と回答した人が多く、声を出すことで「孤独の隙間」を埋めようとする傾向が強い。一方で、女性は「ストレスが解消される」(37.1%)と回答した人が多く、日々の生活で溜まった感情を吐き出すことで気持ちをリセットさせ「日々のストレス」を解消しようとする心理が伺える。
また、「頭が整理される」という効果も男女ともに約17%で、単に寂しさを埋めるだけでなく、思考を整理しタスク管理をしている実態がわかった。
AIチャットボットやスマートスピーカーを単なる「道具」ではなく「同居人」や「友人」のように親しみを感じることがあるか尋ねたところ、全体で59.3%が「ある」と回答。
かつては自分自身に向けていた「独り言」も、今やAIという「気を使わない同居人」が受け皿となり、孤独やストレスを和らげる存在へと進化していることがわかった。






