マイナビは2026年3月30日、「中途採用状況調査 2026年版(2025年実績)」の結果を発表した。調査は2025年12月17日~22日、従業員数3人以上の企業において、直近(2025年1~12月)に中途採用業務を担当しており、「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者1,500人を対象にインターネット調査形式で行われた。

  • 中途採用状況調査 2026年版(2025年実績)

    中途採用状況調査 2026年版(2025年実績)

2025年の採用目標達成率は92.9%と過去最高、一方で下方修正が要因の可能性

2025年に採用人数の目標を達成した企業は92.9%となり、2024年(65.2%)から27.7pt増と大きく向上した。2023年(60.9%)と比べても、目標達成率の向上は顕著といえる。

  • 2025年の採用目標人数の達成割合

    2025年の採用目標人数の達成割合

一方で、年間の採用目標人数を平均でみると、2025年は16.7人となり、2023年の30.8人、2024年の28.7人から大きく減少した。実際の平均採用人数を見ても、2025年は12.3人で、2023年の21.8人、2024年の20.8人から減少している。

  • 採用目標人数と実採用人数(平均)

    採用目標人数と実採用人数(平均)

同社はこれらの結果から、採用目標の達成率向上は、採用活動そのものの量的拡大によるもの以上に、人手不足や採用難を背景に採用目標人数を下方修正し、採用計画を現実的な水準に見直したことが影響している可能性を示唆している。

正社員の不足感、人数減少も厳選採用が加速

企業の正社員の過不足感について、「不足感がある」(40.1%)が「余剰感がある」(25.4%)を14.7pt上回った。不足感は前年比で低下したものの、依然として高い水準に。

不足感があると回答した企業に具体的な内容を聞くと、人数など人材の「量的(計)」な不足は69.6%(前年比-3.7pt)で減少している一方で、高スキル人材などの「質的(計)」な不足は55.6%(前年比+6.7pt)と前年より増加した。

正社員の不足感は「人数」から「高スキル人材・即戦力など」へ移行しつつある可能性がうかがえる。

  • 正社員人材の過不足感/正社員不足感の内容

    正社員人材の過不足感/正社員不足感の内容

さらに、募集当初に求めたスキルや経験を満たさない場合の採用可否判断について尋ねると、「採用しないことが多かった」(62.1%)企業が前年より7.7pt増加しており、企業規模別では従業員数が少ないほど高かった。

このことから、2025年は要件を下げて採用数の確保を優先するより、要件を満たす人材を厳選する動きが強まった可能性が示唆される。

  • 募集当初に求めた採用要件が未達だった場合の採用可否判断

    募集当初に求めた採用要件が未達だった場合の採用可否判断

正社員退職者が発生した企業は49.3%、中堅層の退職による影響は大きい

正社員退職者について、退職者が発生した企業は49.3%となり、退職者の属性別では「中途入社の正社員」(87.8%)が「新卒社員の正社員」(76.4%)よりも多く、年代別では「20代の正社員」(82.7%)、勤続年数別では「勤続5年以上の中堅社員」(81.9%)が高い結果となった。

  • 2025年の正社員退職者の有無/2025年退職者の属性割合

    2025年の正社員退職者の有無/2025年退職者の属性割合

また、退職により業務・経営にマイナスの影響を与えた割合を属性別で見ると、「勤続5年以上の中堅社員」(68.8%)が最多となり、次いで「20代の正社員」(66.3%)、「新卒入社の正社員」(65.3%)となった。

このことから、中堅層の退職は欠員補充では早期に代替しにくく、業務の安定運用に影響を与えることから、企業活動において影響が大きいと認識していることが考えられる。

  • 退職者の属性別に見る"業務や経営"への痛手認識

    退職者の属性別に見る"業務や経営"への痛手認識

2026年は経験者人材の獲得競争が激化の可能性

2026年の中途採用については、91.1%の企業が積極的な意向を示しており、特に求めるスキルや経験を持つ「経験者採用に積極的」と回答した企業の割合は74.2%にのぼった。

2025年の退職者の有無別では、退職者がいた企業で「中途採用に積極的」が93.9%、「経験者採用に積極的」は83.4%となり、退職者のいない企業に比べて「中途採用に積極的」は5.6pt、「経験者採用の積極性」では18.1pt高くなっている。

このことから、同社は人材の質不足が強まる中で、2026年は企業が求めるスキルや経験を持つ経験者の採用ニーズがさらに高まり、経験者人材の獲得競争が一段と激しくなる可能性があるとしている。

  • 今後2026年の中途採用意向

    今後2026年の中途採用意向